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僕と俺の目指すモノ  作者: しょう
11/12

第7話 奴隷契約

もう少し早めに更新する予定でしたが、出来ませんでした~

理由はあとがきで…

今後の更新にも言及していますので

 僕はフィロス様と街に入ることが出来た。

 フィロス様の言った通り、フィロス様の奴隷として通過しても特に何も言われなかった。

 ただ、フィロス様は奴隷を連れていくようなイメージがなかったようで、門の衛兵は少し驚いたようだった。

 それも「外で逃亡奴隷を捕まえた」と言ったら、衛兵は納得していたようだったが。


 街に入ったあと、フィロス様は奴隷商へと僕を連れて行った。

 理由は、


「ウィンは逃亡した奴隷なのだろう? ならば、一緒にいる私が主人として身分を保証しないと、逃亡したのに主人がいない奴隷と分かれば面倒なことになりかねない。いやだろうが、私の条件をきっちり達成すれば、奴隷から正式に解放されて一般人になっても、何も疚しい気持ちは一切ないはずだ」


 理由としては分かるが、“奴隷紋や首輪をつけてなくてもいいのではないですか?”と聞いてみたら、


「衛兵に奴隷と報告してしまったからな。今後、疑り深い衛兵に奴隷としての証明するものを見せろと言われて奴隷紋も首輪も施していなかったら、私が一気に犯罪者に落とされてしまう。それに私は何も関係のない一般人を面倒見るほど、優しいわけではないぞ?」


 と言われてしまった。

 確かに、奴隷と証明できなければ、フィロス様に迷惑が掛かってしまう。なら、おとなしく奴隷になろうと思った。

 でも、本当は奴隷ではないのに。と思っていたら、フィロス様は、


「ウィンはそもそも奴隷ではないが、元の奴隷扱いしていた主人の名前も場所も分からないのだろう?」


 と聞いてきた。

 僕は素直に「はい」と答えました。

 するとフィロス様は言った。


「ならば、余計に身分を保証するものがいる。その元の主人に見つかれば、奴隷でなくても連れていかれてしまう可能性があるからな、元の主人のウィンへ対する扱いを見るに。しっかりした奴隷商に行って契約できれば、私がウィンを不当に扱う事は出来ないから、安心しなさい」


 そう言われてようやく安心した。

 いくら敬えると言っても、僕のトラウマはなかなかに人を信用できないようにしているらしい。


 そうして、奴隷商に到着した。

 奴隷商では契約の内容を紙に書き、奴隷と主人の両方から了承できたときに奴隷紋もしくは首輪をつけるらしい。

 今回は、僕が字を読めないということで、契約内容を言葉にして説明してもらった。

 そういったことは珍しくないのか、奴隷商の人は特にイラついた様子はなかった。


 契約内容を確認したあと、今回は僕の待遇が逃亡奴隷となっているので、犯罪者として扱われることになった。

 だからか、僕は首輪ではなく、奴隷紋を施すことになった。

 

「では、今から奴隷紋を施します。奴隷のウィン、痛みを感じると思うが、我慢しなさい。これに関しては痛みを抑える手立てはないので」


 先の言葉は奴隷商のものだ。

 事前に奴隷紋を施すことに痛みが伴うことは聞いていなかったので、フィロス様の方を向くと、口で「すまない」と言っていたので、言うのを忘れていたみたいだ。

 なので、奴隷商に「分かりました」と答えた。

 

 そして、ついに奴隷紋を付けられることになった。

 奴隷紋は金属製のハンコのようで、模様の付いた方を魔法で光らせて、僕の背中へ押し付けた。

 ジュッと焼けるような音がする。いや、実際に焼かれているような痛みがする。

 なかなかに痛みを感じるが、豚主人のもとで与えられた痛みに比べたらなんてことはなかった。

 一瞬のうちに奴隷紋は付けられたのか、特に痛みを感じた以外はやることがないようで、すぐに奴隷商を後にした。

 

 その後、フィロス様は言った。


「あの奴隷商、やはりウィンの様子に訝しんでいたな」

「なぜですか?」

「ウィンが首輪をしていなかったからだ。もっと言うと、奴隷紋がパッと見えるところについていなかったからだ」

「それで、どうして怪しむんですか?」

「簡単な事だよ。逃亡奴隷と言われていたのに、奴隷の証明である首輪と奴隷紋がないからだ」

「あ……」

「気付いたみたいだね。これは奴隷商に借りをしてしまったかな」


 僕はそんな簡単なことにも気づかなかった。

 それでもフィロス様は「仕方ないよ」といって気にも留めなかった。

 前の主人は貸し借りには異常なほどに敏感だったし、慎重だったような気がする。

 もし、前の豚主人のときに同じようなミスをしていれば、鞭打ちや魔法の的にされていただろう。

 そう思うと、凄く落ち込んでしまった。


 そんな僕を知ってかしらでか、フィロス様は明るい口調で言った。


「じゃあ、今から私の家に行くぞ!」


 僕はとりあえず落ち込んでいない様に表面上を取り繕って、聞き返した。


「フィロス様の家ですか?」

「そうだ!」


 フィロス様は力強く返事をすると、続けていった。


「私はこの町、サクリフィスを拠点にしているからな。自分の家ぐらいはあるさ」


 そこで、僕は道中で聞いた冒険者の知識を思い出し尋ねた。


「でも、冒険者って定住するのが難しいと聞いたのですが……。金銭的にも、仕事の内容次第でも」

「そうだな。まず、冒険者は武器や防具がいるから、その分金が必要だ。他にもケガを直すポーションなども必要だから余計にな。だが、私は上級冒険者。収入はそれなりにあるんだよ」

「フィロス様って凄いんですね!」

「う~ん、上級になって働いていれば、それぐらいは簡単に稼げるものだぞ。だから、上級冒険者は基本ホームとしている街がある場合が多い」


 冒険者の常識に反することを言っているので、理由を知りたくて問いかけた。


「へぇ~、そうなんですね。でも、なんで定住するんでしょうね? それだけ稼げるなら好きなところで好きなようにして別の街へって行動すると思うんですが……」

「それはな。各街のギルドが上級冒険者に難易度の高い依頼を優遇しているからだよ」

「それでどうして街にいることに?」

「分かりやすいように言うと、ギルドは上級冒険者を何かあったときの為に出来るだけいてもらいたいんだ。故に、上級を優遇しているし、上級もそれが分かっているから気に入った街に定住しているんだ」

「何かって言うのは具体的には何ですか?」

「魔物のスタンピードだ」

「スタンピード?」

「そう、魔物が街攻めてくるんだ。それもすぐには数えられない程に」

「……」


 言葉だけでも想像するだけで恐ろしくなる。

 ゴブリンですら倒すのに時間のかかる僕では、まともに戦力にならないし、いざ遭遇しても逃げることしかできないはずだ。

 フィロス様は続けて言った。


「まぁ、次のスタンピードは予測できていないからな。近日に発生するという訳ではない。次のスタンピードまでに力をつければいい。さぁ、そろそろ私の家だ」


 そう言うフィロス様と一緒に街を歩くのだった。


本日、めまいと吐き気がひどかった為に更新遅くなりました。

明日以降、めまいが治っていないようですと、更新ができないと思いますので、

体調が治り次第更新をします!

明日もめまいが酷くなければ、更新できると思います

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