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異空間王子と妖精少女は王子様のスパイ  作者: 幻想桃瑠
◆◆◆――第五章 第二王妃様と王子様を窮地から救い出せ!――◆◆◆
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第六十話 アレックス王子の結末

「展開についていけないのだが、まさかとは思うが……」


 アレクシス王子は、頭痛がしたように額を手で押さえている。

 再会を熱烈に喜んでいた国王様とメープル様は、二人だけの世界に入っている。


「国王陛下、お会いしたかった……!」

「歳月が流れるのは早いな、メープル」


 国王様は本当にうれしそうだ。

 その後で、国王様は自嘲するような反省するような表情を浮かべた。


「メープルが任務で宝玉国に行った後で、妊娠していることを知って驚いた」

「えっ? ど、どういうことですか? 任務って?」


 横槍を入れるようで悪いが、気になったので訊いてみた。

 メープル様が真剣な顔で頷いた。


「私は、夢見国の諜報員……。つまり、スパイなのです」

『「ええええええええええ!?」』


「そして、宝玉国に行く前、私と国王様は恋仲だったのです」

『「えええええええええええええ!?」』


 第二王妃様が夢見国のスパイ……!? 国王様と恋仲……!?

 アレクシス様を振り返ると、魂が抜けたように目がうつろになっていた。


「しかも、奪われた我が子を取り返すためにメープルが宝玉国の第二王妃になったことを聴いたときには、この世の終わりのごとく後悔した」


 そして、夢見国の国王様は、アレクシス王子の前まで歩いてきた。

 そうして、アレクシス様の両手を取った。


「だが、今回のアレクシス王子のご訪問で彼に会い、私は確信した」

「な、何を……?」


 アレクシス様は、狼狽えまくって瞳を揺らしている。


「アレクシス王子は、私にそっくりではないか! アレクシス王子が私とメープルの息子であることに間違いはないのだと!」


『「な、なんだって~!?」』


 そ、そうか……! 国王様を見た時のデジャビュって、アレクシス様に国王様が妙に似ていたからなんだ……!

 道理で、今回のご公務が上手く行ったわけだ。頑固な夢見国の国王様が首を縦に振ったのは、アレクシス様が我が子だとすぐに分かったからなんだ。


「これから、メープルを夢見国の王妃として、アレクシスを夢見国の王子として、私の国に迎え入れる! それで構わないな?」

「ふう……っ!」

「ああっ、アレクシス様!?」


 今度こそ、アレクシス様は眩暈がしたように倒れてしまった。

 まさか、シンデレラストーリーだったとは。

 小さな宝玉国で虐げられていた王子様が、大国の夢見国の王子様になって幸せに暮らすという結末なのか。


「大丈夫でございますか、アレクシス殿下」

「あ、ああ……」


 倒れたアレクシス王子を、パトリック執事が感動したように涙を浮かべて起こしている。

 メープル王妃様も国王様も目を細めてそれを眺めている。


『良かったよね、蜜柑ちゃん』

「うん、本当に良かったよ……!」


 暖かな視線がアレクシス王子に向けられていることを知って、私も目頭を熱くするのだった。


これで、最終話ではありません。次回から、最終章に入ります。恋愛にも結末がありますので、続きもお読みくだされば幸いです。

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