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異空間王子と妖精少女は王子様のスパイ  作者: 幻想桃瑠
◆◆◆――第五章 第二王妃様と王子様を窮地から救い出せ!――◆◆◆
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第五十九話 第二王妃様と国王様……!?

「こ、ここは……?」

「私の姉の部屋です」


 メープル第二王妃は安堵したように息を吐いていた。

 私は、第二王妃様の擦り切れた足を手当してあげていた。傷口に薬と絆創膏を貼っていく。


「これで大丈夫です」

「ありがとう。助かったのは良かったのだけど、私はどうすればいいのか……」


 第二王妃様は、辛そうだ。いや、もう、第二王妃様ではないのか……。

 私は、夢見国の国王様の言葉を思い出していた。


「メープル様、今から夢見国に行きませんか。夢見国の国王様が、亡命を手助けしてくれるそうです」


 メープル様は戸惑っているように瞳を揺らしていたが、力強く頷いた。


「分かりました!」


 そして、私は、メープル様を夢見国の迎賓館に異世界トリップさせた。

 私もついでに、半トリップだ。


「よ~し、上手く行ったぞ!」

『良かったね、蜜柑ちゃん!』

「うん! 偽王子君もありがとう!」


 メープル様は、アレクシス様を見つけると、嬉しそうに駆け寄って行った。

 アレクシス王子は、メープル様のボロボロな姿にギョッとしている。


「第二王妃そのお姿どうされたのです?……いや、母上と言った方が正しいのかもしれませんが……」

「私は大事ありません。アレクシスも無事で何よりです。このまま、母と夢見国で亡命しましょう」

「……分かりました。その方が良さそうですね」


『いやぁ、良かったね~!』


 偽王子君は感動して涙声だ。私も感動的な結末に満足だ。


「王子様ではなくなったというのは残念だけど、あんなところで暮らすよりずっとマシだよね~」


 私が力強く頷いていると、向こうから夢見国の国王様がやってきた。


「夢見国の国王様にも感謝しなくちゃいけないよね~」


 しかし、事の顛末はこれで終わりではなかった。

 立ちすくんでいるメープル様と国王様の姿。

 なんだか、妙な空気だ。


「な、なんだ……?」


 メープル様の右目から涙が零れている。


「ま、まさか……!?」

『もしかして……!?』


 私と偽王子君の予感を肯定するように、メープル様と国王様は駆け寄って行った。

 そうして、二人は抱き合い、口付けを交わしていた。


『「な、なんだって~!?」』


 アレクシス様はご存じなのか……?

 隣のアレクシス様を見ると、その光景に瞠目したまま口を半開きにして固まっていた。

 どうやら、アレクシス様も何も知らないようだった。


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