第四十三話 謎の人物……?
「蜜柑、何を……?」
アレクシス王子とパトリック執事が、怪訝そうにこちらを観察している。
「よいしょ……!」
私は、半トリップを止めて、異空間からアレクシス王子の部屋に足を降ろした。
そして、そこから異空間に命令する。
「では! 月湯君の所に飛べ!」
私は、月湯のもとに異空間を転移させた。
すると、パッと異空間の画面が切り替わった。
どこかの建物の内部のようだ。
「おお~、素晴らしいです、蜜柑様~!」
「なるほど、これが妖精の羽というわけか……」
パトリック執事とアレクシス王子は、私の異空間転移を物珍しそうに見物している。
「ここは……!」
『月湯君の骨董屋みたいだね……』
「うわぁ、骨董品がいっぱい……!」
棚には所狭しと骨董品が並べられている。
しかし、すべての骨董品には余弦国の幾何学的模様が入っている。
それが不気味だった。
『アレクシス様、ご鑑定をお願いします!』
「あ、ああ」
アレクシス王子は、戸惑っていたが、異空間の画面を見て驚愕している。
「なんということだ、これはすべて余弦国の国宝級のものだ!」
「どういうことでしょう?このようなもの、普通には集めれないはずです!」
とういうことはどういうことだ……?
「もしかして、月湯君がアクドイ事をしているってことなのかなぁ……?」
『月湯君に限ってそんな……!』
「だよね! 何かの間違いだよね!」
私の頭ではそんなことくらいしか思いつかない。
内部を探るように異空間を移動させていくと、人影が画面に映った。
『あ、月湯君が居ました!』
月湯君は、骨董品を手に取って不敵な笑みを浮かべていた。
『月湯、準備は万端か?』
突然、月湯の隣から声が聞こえた。
「ちょっと待って、誰かいるよ! あっ、あの人は……!?」




