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異空間王子と妖精少女は王子様のスパイ  作者: 幻想桃瑠
◆◆◆――第三章 交換条件で願い星を手に入れよ!――◆◆◆
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第二十八話 ローズ様の条件

 その翌日のことだ。


 何気なく異空間の画面をアレクシス王子の部屋に合わせていた。

 すると、アレクシス王子の部屋で話し声がしていた。

 それは、ギルバート王子ではない。

 ローズ第三王妃がアレクシス王子のお部屋に訪ねて来ていた。


『第三王妃……?』

『お久しぶりですわね、アレクシス殿下』


 待っている間は腹に一物あるような表情だったが、アレクシス王子が現れた途端、ローズ第三王妃は綺麗な愛想笑いを浮かべていた。


「なにか企んでいることは確実だよね」

『う、うん……』


 あのローズ第三王妃だから油断ならないのだ。

 以前、ローズ様は野望があると口にしていた。

 それが、引っかかっていて、素直に喜べない。


『願い星がご所望のようですが……』と、ローズ第三王妃。

『おお! 願い星を用意してくれたのか!』

『お渡ししても良いですが、私の交換条件を呑んでもらえませんか?』


 ローズ第三王妃は不敵に微笑んだ。


「交換条件!?」

『なるほど……ローズ様の考えられそうなことだね』


 私は、アレクシス王子がどう出るのか静観していた。アレクシス王子はローズ第三王妃から目線を外すと、嘆息した。


『できるかできないかは内容によるが……』


「アレクシス様は押しが弱いんですが……!」


 丁度パトリック執事がお茶をもって現れた。アレクシス王子はローズ第三王妃に椅子に座るように勧めた。お二人は着席して話し始めた。


『交換条件とは簡単なことです。ある薬草を手に入れてもらいたいのです』

『薬草だと……? どうして薬草が必要なんだ?』

『病にふせっている友達がおりまして……。ある高価な薬草が必要なのです』

『そうか……第三王妃も大変なのだな……』


 私は拍子抜けして、異空間の中につんのめりそうになった。


「い、意外と善良なことだったね!」

『うーん、でもなんとなく引っかかるような……?』

「だよねぇ……」


 私の心境としては、闘牛が闘牛士に上手く操作されて怒りを消された気分だ。だから、非常に心が晴れ晴れとしない。


『私の力だと手に入れられなくて……アレクシス王子のお力が必要なのです!』

『分かった。私もできる限りのことはしよう』

『アレクシス殿下、ありがとうございます! では、薬草と交換できる日取りが決まりましたらお知らせください』

『ああ、分かった。後日連絡しよう』


 アレクシス様はやはり引き受けた。善良な王子様だから、この判断は予想できないこともない。でも、悲しいことに、それもすべてローズ第三王妃に読まれている感じがする。


『さて、どうなるかな……?』

「でも、ローズ様の好きにはさせないぞ!」

『そうだね! 俺らで阻止しなくちゃね!』

「ふぁいと~!」

『お~!』


 ローズ様の陰謀を打ち砕くために、私と偽王子君は決意を新たにしたのだった!


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