第二十六話 ギルバート王子への手紙
コンビニのお弁当が飽きてきたので、アレクシス王子からお食事を分けてもらった。
キャベツのフォアグラなんちゃら仕立てに、ホタテのクリームリゾット。トマトのパスタキャビア添え。
二人分貰ってきて、偽王子君と私でペロリと平らげてしまった。
美味も美味、食後は盆と正月が総踊りしているようなご機嫌な気分だ。
お腹が満たされた私と偽王子君は、暫く宝玉国の城下町を異空間に映した。姉の部屋で異空間からウィンドウショッピングを楽しんでいた。けれども、時間が経過するにしたがって、落ち着きがなくなってソワソワしてくる。
考えるのはやはり――。
アレクシス王子が、ギルバート王子の願い星を手に入れることができたかということだ。
「アレクシス様は、もうギルバート様にご相談されたのかな?」
『気になるね。ギルバート様ってどんな方なんだろうね?』
「やっぱり、お城に戻ろう!」
『うん、そうだね』
好奇心に駆られた私は、ついにアレクシス王子の部屋に異空間の画面を合わせた。
アレクシス王子は、机に向ってペンを取っているようだった。そして、文章を確かめて、にこりと微笑んだ。そして、封筒に入れて封をした。
そして、傍に控えていたパトリック執事を嬉しそうに手招きした。
『パトリック、ギルバートに文をしたためた。渡してくれないか?』
『かしこまりました』
アレクシス王子は、パトリック執事に手紙を手渡した。
パトリック執事は一礼して、手紙を持ったままドアの方に歩いていく。
「パトリックさんが出ていくよ!」
『うん。ギルバート様の部屋に行くのかもね!』
「ついて行こう!」
大きな部屋に、パトリック執事は入って行った。
従者が沢山いる中で、身なりの良い若い男と、ドレスを着た誰かが椅子に座ってくつろいでいる。
『ギルバート殿下。アレクシス殿下から、ギルバート殿下にお手紙でございます』
『そう、ありがとう』
ついに、パトリック執事はギルバート王子に手紙を手渡した。そして、パトリック執事は部屋から退室した。
「あの方が、ギルバート様か……」
ギルバート王子は、気の強そうな顔をしていた。ギルバート王子は嬉しそうに微笑むと、ローズ第三王妃の元に戻って行った。私はそれを静観していた。
『蜜柑ちゃん、第三王妃のローズ様も居るよ』
「あっ、本当だ!」
どこかで見た顔だとデジャビュを感じていたら、奥にいたのはあのローズ第三王妃だったのだ。




