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歴代最強聖女、厄介ごとに巻き込まれたくないので 能力を隠して生きていきます  作者: 月代
番外編①   騎士は気づかなかった ―レオン視点―

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隣にいる理由

魔瘴の夜、アリアが全力で力を解放したのを見た。


白い光が夜を割って、無数の魔物が退いて、遺跡まで道ができた。


その光の中心にアリアが立っていた。


……きれいだった。

きれいで、強くて、自分の意志で立っていた。

制度に従うからでも、命令されたからでもなく、自分が守りたいものを守るために、ここに立っていた。

調査官が詰め寄ったとき、前に出た。


止めるためではなかった。アリアが自分の言葉で言えるように、隣にいるためだった。


アリアは「私のものです」と言った。


声が震えていなかった。


……この娘は、強くなった。

いや、最初から強かったんだ。

ただ、一人で抱えていたものを、やっと下ろした。


夜明けの石畳で、言った。


「俺の隣にいろ」


アリアが「……それは、どういう意味ですか」と聞いた。


「そのまんまの意味だ。国に縛られるなら言わない。俺の隣に、お前の意志で、いてくれるかと聞いている」


アリアがしばらく黙っていた。


朝の光の中で、どんな顔をしているのか気になった。でも、急かさなかった。


それから、少し笑って、「……いいですよ」と言った。


「いいですよ、とはどういう意味だ」


「そのまんまの意味です」


……真似するな。

でも、まあ。

そのまんまの意味なら、それでいい。

朝の光の中で、アリアが店の扉を開けた。


俺はその隣に立っていた。


薬草の匂いがした。いつもと同じ匂いだった。


でも何かが違った。


……最初の夜、あの裏路地で。

「妙な娘だ」と思った。

今でも思っている。

でも今は——妙だろうと何だろうと、この娘の隣が、俺の場所だ。

――――◆――――



番外編②「エミリアの聖女院日記」へ続く

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