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89 Side.リース 4
「それでは私達はこれにて…」
帝国の商人がそう言い、扉より部屋を出ていった…。
「よろしかったのですか?創造主様…」
六人のお客様が帰った後…、創造主様に聞いてみる。
『それはどちらの意味かな…?』
「解ってて言っておられるでしょう…。 彼らに返してよろしかったのですか?」
『構わないよ…、元々返す予定ではあったし…。 帰すのが二人になってしまったのは状況的に見ても仕方のないことさ…。』
「まぁあの者達の方から仕掛けてきた故、正当防衛が成立しますが…」
創造主様のことですから、問題はないのでしょうけど…。
『心配ないよ…、今回帰したのは問題にならない二人だからね…。 どの運命でも障害にならなかったのがあの二人だけとも言えるけれど…』
「ならばこれ以上言うことはありません」
『来るべき時まで…、妨げを退けつつ待つだけさ…。 その度に君達に手間を取らせるのが…、少々心苦しくはあるけれどね…』
「その御気持ちだけで、我々には十分です」
創造主様の事を思えば…、この程度は手間の内にも入りません…。
「…!」
「創造主様? どうされました?」
『…アリス達を向かわせた世界で、転移者の魂が転生するのを確認した…』
「!」
予定よりも早い…、そして創造主様の様子を見る限り問題も発生していない…。
どうやら上手くやったようですね…。




