88 Side.ファフニール
(うーむ…)
寝転がりながら唸り、思念を大地を司る者に飛ばす。
そんな雑念にさえ、我が盟友は律儀に思念を送り返してくれる。
(どうしたのだ?劫火を纏う者よ…)
(いや…、また客が来ないかと思ってな…。 さっき来た奴らは襲ってはダメだと言うし…、暇なのだ大地を司る者よ…)
(この前みたいに多数の客が訪れること等、早々あるものではない。 かといって我らが戯れに人々を襲ったところで…)
(流石に俺とて古龍の矜持を失ってはいない…。 俺達に挑んでくる者だからこそ相手をする意義がある。 逃げ惑う弱者を嬲る趣味はない…)
だからこそ暇なのだ…。
(ならば今は待て…。 来るべき時には我らも存分に力を揮えるのだ…。今ある一時の余暇を楽しんだらどうだ…?)
(話し相手は盟友だけ…。 天候を操る者はまだ思念を伝えられるほど成熟していない…。 泉を護る者は会話にならん。惚気を垂れ流されるだけだ…。 …寝る以外に無いではないか……)
(休息も大事だぞ…?)
(基本的に俺達は休息ばかりではないか…!)
(今は休息ばかりだが…、いずれ否でも動かなければならなくなる…。 休めるうちに休んでおくべきだろうさ……)
相も変わらず落ち着いているなぁ、我が盟友は…。
こうも平静でいられるとこっちも嫌でも落ち着いてしまう…。
(まぁこの前ので一応発散は出来たしな…、一先ず満足しておくさ…)




