81 Side.転移者カズマ
「要するに…、そいつらがオリジンの支配勢力ってことか…?」
「そういうことでしょうね…」
「う~む……」
これまで集めた情報から出た結論を、口に出す。
二人も同じ答えになったようだ。
「情報の通りなら、極端な破壊思想を持っている訳でも、全てを意のままに操ろうとしている訳でもないようですね…」
「やり方が過激ではあるが…、彼女らは関わる案件全てにおいて事前に警告をしているようだし、それを無視した場合のみ滅ぼしているのが殆どのようだ…」
「判断に悩みますね…」
「聖者ではないのは確かだが…、悪者と言うわけでもなさそうなんだよなぁ…」
何やら明確な規定があるようだが、それがさっぱり分からない…。
基準があるのは判るのだが、その基準が判らない…。
何やらもやもやとした感情が頭の中を埋め尽くす…。
「それで結局…、彼女らの主については分かったのか…?」
「それが全く…。 彼女らの主に会ったことがある者がおらず、またその主も世界樹から出てくることはないため知りようがないというか…」
「過去に会ったことがある者はいるらしいのだが…、既に故人な上に彼の主の事を口外することはなかったそうだ…」
「う~ん…」
判断するには情報がまだ足りない…。
若しくは直接世界樹に乗り込むか…。
だが直接乗り込んでも、彼女達の場所まで到達できるかどうかが怪しい…。
聞く限りでは世界樹内部は迷宮になっていると聞く…。
しかも最低でも災害クラスの魔獣が闊歩しているとか…。
そんなところに三人だけで乗り込んで、確実に突破できる保証はない…。
そもそも海を渡る手段がないしな…。
何処かで偶然遭遇できるのが一番手っ取り早いが…、そんな偶然に期待していたら一向に事態は進展しないだろう…。
「なるべく早いほうがいいよな…?」
「その方が流れる血の量が少なくて済みますからね…」
「奴らに彼の主の事を理解させることが出来れば、話は早いのだがな…」
「言って聞くような奴らだったら俺らもここまで深刻に考えないだろ」
「実際、聞いてくれて理解してくれるのは少数でしょうね…。 集団心理と言うものは厄介です…、一見無謀とも思える事でさえ、容易いことのように錯覚してしまう…」
俺は実際に彼女達の実力を見ている…。
そして二人も俺から話を聞いて認識し、情報を収集して俺と同じ答えを得た…。
彼女達と戦うのは無謀や無茶なんてレベルではない…、無理だ…。
俺が見た少女にかかれば…、数など意味を為さないだろう…。
何としても、彼女達の介入がある前にあいつらを止めなくては…。




