75 Side.グーロ 4
今日も支配者の膝の上で微睡む…。
供給される魔力を取り込み、格納空間で塊として保存する…。
今日も今日とて変わらぬ一日…。
支配者と過ごす変わらぬ一日…。
ほんの半月程…、支配者が別の世界に出向いていた…。
力が弱っていたとはいえ、支配者を引き寄せることが出来る人がいるとは思わなかった…。
けれどその力こそが…、私達が求めていた力の一端だった…。
来るべき時は近づいている…。
それはつまり…、支配者の終わりも近づいているということ…。
初めてそのことを知った時は…、途方もない絶望に暮れた…。
私が生きていられるのは…、支配者に支配されているからなのに…。
その支配者を失うということは…、私が生きる理由を失うことに等しい…。
だからその事を知った私達は…、支配者を失わないための準備を進めてきた…。
今回支配者が連れてきた娘も…、支配者を失わないようにするために…、大いに役立つだろう…。
けれどやはり…、上手く行く確信が無い以上…、不安は隠せない…。
もっと集める必要がある…。
支配者の信奉者足り得る眷属を…。
もっと高める必要がある…。
支配者の眷属である私達の力を…。
もっと……もっと……。
『そんなに思いつめないでくれ…、グーロ…』
「!……支配者……」
『私とて…、自身を犠牲にするだけで終わらせる気はない…。 余り思いつめるな…』
「……思いつめもする…。 …私には支配者しかいない…。 …支配者の居ない世界なんて…、何一つ意義を感じない…。 …支配者が居ない……世界…なんて…」
言葉が続かない…。
もっと言いたいことがあるはずなのに…。
もっと伝えたい思いがあるはずなのに…。
「……嫌だよ…、支配者……」
『………』
「……居なくならないで……。 ……ずっと…私達と…一緒に……」
『無論…、そのつもりだよ…』
支配者に縋って…、子供のように泣きじゃくる…。
……ずっと今が…、続けばいいのに……。




