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73 Side.リース 3




「これで今日の分は終了ですね」


「はい。 残りは我らがやっておきますので、統率者(ロード)創造主様(マスター)に御挨拶をお願いいたします」


「後は任せましたよ」


「「「「「了解しました(Yes)我らが統率者(My Lord)」」」」」


 さて、やらねばならない仕事は終わりました。

 御帰還なされた創造主様の元へ向かわねば…。

 私は部屋を出て、廊下を歩いて玉座の間へと向かう…。


 創造主様は先程まで別の世界に行っていらした。

 必要なことであったとはいえ、それは結果論に過ぎない…。

 創造主様が目的を果たす前に斃れることがあっては不味いのだ…。

 創造主様自身理解していらっしゃるだろうけど…、次からは成るべく御供を伴って行かれるようにしてもらわなければ…。


 そんなことを考えてるうちに、玉座の間の扉の前に来ました。

 ノックをして少し待ちます…。


『入っていいよ、リース…』


「失礼します」


 創造主様の許可を頂き、返事をしてから扉を開けて入室する。

 創造主様の他に、グーロちゃんもいますが…。

 まぁ予想通りではありますね…。


 さて…。


「創造主様、次からは必ず誰かを伴ってください」


『善処するよ…』


「お願いいたします。 それと、ディオン様が決裁待ちの書類を処理してほしい…と」


『その書類は持ってきてるかい…?』


「こちらにございます」


 次元収納から取り出し、創造主様に書類を手渡す。


『ありがとう…。 ……済んだよ…、ディオンに渡しておいてくれるかい…?』


 文字通り見えない速度で、手早く書類を処理した創造主様。


「分かりました。 今の所はこれ以上報告すべき案件はございません」


『ご苦労様…。 面倒をかけたね…』


 創造主様の言葉に、頭を下げて返答する。

 とりあえず創造主様にやってもらうことは終わった。

 この後は…。


「とりあえず創造主様、明日出発なされるアリス様とアグニルとフィロンに激励をお願いします。 特にアリス様に」


『言われるまでも無いことだけど…、何かあったのかい…?』


「ここ最近、何やら悩んでいる様子でしたので、差し出がましいと思いましたが…」


 そう…、どうにもアリス様はここ最近悩んでいる…。

 何時もなら世界樹全体に感知範囲を拡げておられるが…、創造主様が別世界に行かれてからご自身の部屋の中までしか感知しておられない様子…。

 恐らくアリス様自身、創造主様が帰還なされたのを気付いていない可能性がある…。

 誰かに教えられていればその限りではないが…。


「とにかく…、悩んでいる女性を気にかけてあげるのも男性の甲斐性ですよ、創造主様」


『そこは部下と上司じゃないのかい…?』


「その括りは我々機械人形(オートマタ)達以外は当てはまりませんね」


 言いつつ扉を開けて退室する。


 眷属達は皆、部下だから創造主様を心配しているのではなく…、手助けしたい崇拝する主だから心配しているのだ。

 義務感からではなく、個人的な想いから心配しているのだ…。

 故に我々機械人形以外の眷属達は、心から助けになりたいと、創造主様を慕っているのだから。


 勿論私自身も、創造主様には救われてほしいと願っている…。


 創造主様の理念が完遂するということは…、創造主様自身が決して救われない結末を迎えるということなのだから……。




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