45 ジズの畏敬
我らが使役者の力は、途方も無く強大だ…。
無限に存在する全ての世界を監視し、世界消滅の危機が起これば眷属を派遣し、それによる悪影響が出ないように原初の惑星から抑える…。
言うことは容易いが、それがどれほど困難で大規模なことかは、我でも理解できる…。
──だが未だに、我らが使役者の力は底知れない…。
我らが使役者によれば、無限に存在する全ての世界を監視するために、ほぼ全ての力を使っているのだという…。
つまり今の我らが使役者から感じ取れる力は、我らが使役者の本来の力の1%にすら及ばないということだ…。
だというのに…、我ら全員の力を合わせても、我らが使役者の足元にすら及ばない…。
初めて姿を見た時、我はその力に恐怖した。
我らが使役者は元は矮小な人であったという…。
なのにその力は、神をも凌駕する我が塵芥に等しく思えるほどに隔絶している…。
これ程の力を得るに到るまで、どれほどのことがあったのだろうか…。
そしてこれ程の力を得て、その一切を私利私欲に行使していない事実…。
──一体どれ程の精神力があれば…、あれ程までに理性的に、理念に邁進できるのだろうか…。
我ら全員、そのような在り様を示す我らが使役者に畏敬の念を抱いている…。
最近眷属となったヘスティア嬢など、特にそうだろう…。
本来ならば、我らが使役者は他の者の助けなど必要ない。
我らの力など、我らが使役者に比すれば塵芥にすら劣るのだ…。
──しかして我らの力を必要とするのは、偏に万全を期すためだ…。
やがて訪れる来るべき時を迎え撃つため、我らが使役者は更なる力を欲する…。
故に我ら眷属一同、全身全霊を持って我らが使役者の手伝いをするのだ。
未だに力が増し続ける我らが使役者に、絶大なる信頼を寄せて…。




