41 Side.カーシモラル
──一体何がどうなっているのか…。
「どうかぁ! どうか我らをお助けくだされ!!」
──我は何故、このようなところにいるのか…。
「どうかお願いいたします!!」
──我は確か寝ていたはず…。
「どうか!!」
目の前で何やら喚く者達の言葉も、困惑の方が強いせいか聞き取った端から外へと流れていく…。
──一先ず我が創造者に聞こう…。
(というわけで我が創造者、如何いたしましょうか……)
《聞いてあげても構わないよ……》
(よろしいので?)
《その者達が何を頼もうとしているのか…、既に知っているからね…。 最初の願いを叶えたらすぐに戻ってきなさい…。
あぁ、対価は忘れずに貰ってきてね……》
(解りました……)
どうやら我がこの者達に呼ばれることも、我が創造者には既知であったようだ…。
しかし我が出来る事となると…。
「どうか我らの願いを叶えてくだされ!!」
「何卒お願い申し上げます!!」
「「「「「 グ ラ シ ャ = ラ ボ ラ ス 様 !! 」」」」」
やはりそういうことか…。
我は殺戮に長けた者。
またの名を殺戮し尽くす者。
人文科学を教える者で呼ばれないということは、殺戮を求められてここに呼ばれたのだろう…。
しかし我が創造者は無作為の殺戮は好まぬはず…。
と言うことは、こやつらの殺戮対象は殺すべき存在なのか…?
とりあえず話を聞いてみよう…。
「望みを言え……」
「おぉ! 聞いてくださるのですか!?」
「我も暇ではない…。 早く望みを言うがよい……」
「こ、これは申し訳ありません!」
「我らの望みは…、… …… ……… …… …でございます!」
……成る程…。
我が呼ばれたのではなく…、我が創造者が我を送り込んだのか…。
確かに我ならば、この願いのみを叶えて帰還することも可能だ…。
我ではなく、伝承の偶像である我が呼ばれた場合…、こやつらは恐らく最初の願いだけで止まるまい…。
人の欲望は際限がないからな…。
であるならば…。
「いいだろう…。 貴様らの望みを叶えよう……」




