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私は精霊ではありませんよ   作者: lassh-leyline
第四章   闇を払う者たち
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番外 森の民(エルフ)と沼の民(リザードマン)上

番外 森の民(エルフ)沼の民(リザードマン)



 暗い森の中ぽっかり空いた洞窟の奥ーーーー


 どこからか漏れてくるすすり泣く声。岩壁の向こうにいます。


「こんばんは。お嬢さん。」(今日も泣いています。)

「お兄さん聞いてください、シュッ、今日も赤ちゃんが死んでしまいました。ぐすっ。上流から綺麗な水が流れてこなくなって、うっく、生まれたばかりの子を洗ってあげられなくなって、シュゥ、病気になってしまったの。グフッ、調べに行った人たちも何人もいなくなって、これじゃあみんな死んじゃうって。他の部族に攻め込んでも水を奪えって騒ぐ人までいるの。」

「そう言えばウチの部族にも行方不明になってる人がいると聞きました。中にはよその人たちに攫われたんじゃないかって言われていましたが、森の西側で何か起きているみたいだね。」

「女子供は村から出してもらえなくて、見ていることしか出来なくて・・・・もうどうしていいのか分からなくて、このままじゃあ戦になっちゃう。もっと沢山の人が死んじゃうよぉ。」

「せめて話し合いで何とか出来ればいいけど・・・」

「しゅ!誰か来た!静かに!」「!!」


「こっちでいいんだろうな!」

「しゅ!仲間の命が掛かってる。逆らう意味ない。」

 人間族の言葉?何とか意味は解るけど何故?

「嗅いだことのない臭い・・・人間っぽいの。それにこの人は居なくなっちゃった人だ。」

 小声で話す女の子。

「安心しな、お前達の嫌いなエルフを始末してやろうってンだ、感謝してもいいんじゃないか?けっけっけっ。」

「シュッ!」

「何か不満でもあるのか?あん?」何かを蹴りつける音。

「お前達、俺たちと奴らを争わせる気、きっと誰かが見ている。止める。」

 ことさら大きな声を上げる。きっと女の子に気付いて知らせるように・・・背後にいきなり魔力を感じふり返る!壁の向こうでも悲鳴が上がる。


「それはこのメスのことでしょうか?それともこちらのオスのことですか?」

 額に紅く光を発している宝石を嵌めた魔道師が二人。


 襟首を掴まれうまく息が出来ない、苦しい。

 女の子は尻尾を掴まれ逆さにされている。泣き顔だが気丈にも奴らをにらみつけている。スカートを押さえ耐えているが、今尻尾を切っても逃げ切れないから大人しくしています。


「く、気付いていたか。」

「さて多少手違いがあったようですがこれでこの洞窟が繋がっている証明になりました。」

「こんながところで逢い引きとはませたガキどもだぜ。」




「ふむここがエルフ側の入り口か・・・まずは何匹か刈ってそこのメスとおまえをおいておけばいいだろう。せめて尻尾は村に届けてやろうそのオスの死体とな・・・」


「あらあらとても可愛い女の子がいるわ。でもちょっと泣き顔より笑顔の方がもっと可愛いと思うんだけど?」


 出口から少し離れたところで立ちふさがるようにエルフの女性が現れた。初めて見る女性です。


「取りあえず赤月の皆さんはご退場願いますよ、この世からね。」ニヤリと凄みのきいた笑みを零す。



 言葉と共に電撃があたりを蹂躙する。魔力を発してない、これは魔法ではないのでしょうか?


 後に立っているのは縛り上げられていた三人と額に宝石のある魔道師三人、それを取り囲むような少年少女達数名。それぞれ金属で出来た部分鎧を装備しています。中にはどうやって止めているか分からないマスクを着けた子も居ます。


 何故か木陰にしゃがんで悲鳴を上げていたさっきの女性が涙目で帰ってきました。

「つ、つぎはあなたたちですわ。人間は使い道があるけどあなたたちは(傀儡)壊しておかないと面倒だから。」

 話しているうちに縄を切られ後ろに下がらされました。

 

 震える少女を抱き寄せてことの成り行きを見つめる。彼女もしっかりと見ています。ちょっと痛いぐらいに腕を握っていますが。


「ほう、我らをどうこう出来ると思っているのか?なめられたものだな。」

「あなたたちの話は聞いていますし何度か邪魔されているとも聞いています。確か”月の翼”でしたか。」

「機械による肉体強化や魔法を使わない武器、色々調べさせてもらいましたよ。」


 おそるおそるといった感じで取り出した大きな扇子のようなものを構え、苦笑いを浮かべる。

「これ怖いから使いたくないのよね。だから大人しく壊されて。」


 一人がこちらに向かった飛んできた。と、脇にいた翼人が光の盾で行く手を遮った。

 接触する瞬間激しく輝き、男がはね飛ばされる。


「やはり傀儡の法は効かぬか。」

「いきます。」

 三人に襲いかかる子供達。


 数人がかりの攻撃に動きを止められ、魔法を使う余裕もなく解体されていく。本当に人形だった。


 最後に残ったのは沢山の紅い宝石だけ。


「取りあえずここにならべちゃって。」

 並べた宝石を扇子で叩いていく。軽く叩いただけなのに鋭い音がして、宝石は塵となって蒸発していく。






「改めまして南の森の守人をつとめております。ハイリーンと言います。この度は彼等”赤月”についてお話をしようとこちらに来てみましたが間一髪と言ったところですか。」


「ボクはこの森の民ハリア。この方達は近くの沼に住んでる装燐族(リザードマン)の方々です。」

「しゅ、東のキルケだ。礼を言う。出来れば仲間を救う力を貸して欲しい。この子、シャール・・・」


「そうだ、彼等の村のほうが大変だった。すでに何人も死んでいるそうです。」

「そうねとりあえずそちらのほうにいってみましょう。じゃあハリア君には村長に説明と取り次ぎをお願い。帰ってきたときにお話が出来るように。」

「はい。分かりましたすぐに伝えに行きます。」

「ああそれとこの人間達もお願い。何人か置いていきますから逃げないように確保お願いね。」

「まあ証人がいた方が話も早いですね。」

「しゅ、シャールもここに居ろ。場合によってはもう村には入れられん。」


 え、何?それって追放?村から勝手に出たから?


「事が落ち着くまでそいつにでも守ってもらえ。」




ハリアとシャールのお話


今回ハイリーンさんはナオのハリセンを借りてきました

ナオのハリセン:共鳴型物質破砕機能付き。一撃で共鳴音階を測定、特定周波数の音波を発生さらに特定方向への偏向を行う。触れるものを全て塵に変える。


ハイリーンは雷が怖いので雷撃は嫌いだけど対人攻撃はかなり有効なので多用します。今回は機動部隊が放電しながら間を走り回っただけなのですが・・・

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