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私は精霊ではありませんよ   作者: lassh-leyline
第四章   闇を払う者たち
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第十二話  エピローグ   ~それぞれの道へ~

第十二話  エピローグ   ~それぞれの道へ~



 嵐が過ぎ去りボクたちはそれぞれの道を進むことになりました。


 退寮に伴い新しく家を建てる(・・・)ことになりました。

 エフェちゃんが仮設の診療所&住居として使っていた別邸をみんなで使おうとなったのですが、セキュリティーや使い勝手がいろいろ交錯してあっさり建て替えることになっちゃった。

 でもみんな長期に留守をするためやっぱりエフェの所の主従のみが住みます。


 ガイルさんはアスカちゃんが洗脳して善人部分以外は封印されました。

 紳士度が増してエフェちゃんが陥落してしまいました。前からガードすらしてなかった気もしますが。

 恨みは倍増しました。今度生きたままぐちゃぐちゃにしてやる・・・・

 

 でも今の幸せを考えると彼のおかげでもあります。あれ以前も幸福とはいえなかったのでとりあえず保留・・・このまま放置になりそうだなぁ。







 このところ三人で朝を迎えることが多いけどマルゼーク、ボクの旦那様は学園を辞めて今はひも・・・なにやら涙目で首を振ってますね。別にボクとナナで食べ・・・ホントに泣き出しました。そんなに嫌?

 ナナが、「わたしがお世話するのはそんなにお嫌ですの?」と、もの凄い笑顔で迫っています。


 えっと、貴族であるあの方は正妻としてナナさんを、二人のペット(この国では人間以外は人ではないので)がボクとなっています。貴族のペットなら家人として人の準じた権利を認められます。つまり私にも擬似的に市民権が与えられます。門のあるこの街と周辺なら人として扱われますが遠くなるほど酷くなります。関所によっては若い獣人の娘だと体を要求するところもあるそうです。







 あの日、ナナさんが不思議そうに言いました。

「私は主としてマルゼークが欲しいんであって男としての貴方には興味はありませんのよ。貴方が望むのなら誰でも攫ってきてあてがって差し上げます。この体を所望なら差し上げますし、いつでも好きなように使って良いんですのよ。ただ無視されたり他の人にお願いをしたりされるのが嫌なの。ですから勝手に他の人と仲良くならないでくださいね。」

 十分おかしいよ、言動が。

 

 でもあの方の問題はそれだけではなかったのです。

 最愛の人を目の前で陵辱、惨殺され(当時はまだ姉弟とは知らなかった)た彼は男としての機能がしなくなっていました。

 そのあたりは“王子”の誘導がうまかったのでしょう。


 ナナが初仕事だと言って張り切って検査調整を行いすぐに解決法が見つかりました。・・・ボクなんですか?

 

 本当に愛する相手なら時間を掛ければ機能を取り戻すそうなんだけど、ボクの努力次第だってことらしい。

 ボクは何をしてもされてもこの方なら嬉しいばっかりだけど。



 でもだめでした。

 考えられるだけのことをして見たのですが・・・所詮経験はあるけど無知の小娘にはこの方を悦ばしてあげられないのかと・・・

 ボクではだめなのですか?

 

 試しにナナさんもいろいろやってみましたが完璧な状態にはなりませんでした。


 でも、見ているだけじゃあ我慢できなくなったボクが二人に加わったとたんに、そそり立ち雄々しく果ててしまいました。


 それ以来三人で身を重ねるときだけ普通以上に機能してくださいます。二人とも力尽きるまでいかせてもらえます。

 満足してもらえているか聞いたところ、ナナに謝っていました。気絶したナナさんを犯して我慢していたそうです。

 ほんきでなぐりました。何でボクじゃないの?


 二人同じように扱ってもらうことになりました。この方はボクを本妻として、ナナを従者として扱うことにしているようですが。

 ボクは二人が大好きなんだから、道具扱いする旦那様も使われるナナも見たくないんだよ。

 だからナナもボクのことを旦那様と同じようにじゃなくて、前みたいに友達として扱ってよ。もし、出来ないなら命令するよ、悲しいけど。

 言ったら、

「俺も旦那様はちょっと照れくさいから変えてくれ。」

「とりあえず呼び方だけで勘弁してください。追々戻すように努力しますから。」

 魔法の強制力はいまだ健在です。アスカちゃんの力は通じなかったし、シンディーちゃんもどうにもならないと言ってました。

 ボクは主人の代理人()と認識されています。

「でも旦那・・・マルちゃんはナナもボクと同じように扱っていますよ。ボクの正妻はマルちゃんが決めたことだけどせめてナナも側室ぐらいに思っててよ。」

「そうか、その手もあったかじゃあそういうことにしよう。」

 ボクが一番だと思ってていましたが、二番目のナナは僅差だったようです。ちょっと悔しいやら嬉しいやら。

「その上で俺よりいい男がいたらそっちに乗り換えてもいいぞ。って何で二人で殴るんだ痛いって、ちょっま・・・」

 言いたいことは分かりますが、一言多いんですよ。ボクはナナさんをよそにやるって言われたら本気で怒るよ。

「せめて男っぷりを上げて認めさせてやるぐらいはいえませんの?私だけ追い出そうとしたってだめですわよ。」

 泣きながら嬉しそうに叩いてるナナ。魔法のせいって言ってもこの幸福感はとても魅力的なんだそうです。

 確かに一生使えてもいいと思える人ですし。結婚相手としても超優良物件です。

 たとえ側室でもこれ以上はないくらい幸せなことかも。貴族の正室は結構面倒だとの話も聞いていますし。あ、その辺はナナが代理でした。

 


 なんだかんだで、マルちゃんの故郷に帰って家族に報告することになりました。

 そしてそのまま塔の街に行って近郊に新たな都市を造る準備をします。

 まだ秘密ですがそこが新しい国になります。


 巫女の使命のため村の仕事が出来なくなったシンディーちゃんも事情説明のために帰郷するそうです。

 一緒に旅行です。途中で少し遠回りですが旅程はそれほど変更はないし、もう一つ理由があります。


 近頃周辺の貴族達がちょっかいを出してきて村を併合しようとしているそうなのです。

 そこで、侯爵様に後ろ盾になってもらえばもはや誰も文句言いません。

 ゆくゆくは首都近郊の生産拠点として機能するはずです。ボクがします、ナナと一緒に。


 もしかするとボクもナナと同じ魔法に掛かっているのかもしれません。強制力がないだけでやってることは一緒です。

 本当にこの幸福感には逆らえません。




 ユークちゃんも一端故郷に戻って報告後、街に戻ってエフェの手伝いをしながらシンディーが戻るのを待つそうです。実家は街の近くだそうです。


 アスカちゃんはスズネちゃんと一緒にナオさんに報告に戻るそうです。ナナの親書とマルちゃんの組織の親書も携えています。もちろん巫女の書も。


 みんなとはしばらく会えなくなりそうだけどずっと友達だからね。きっとまたみんなで一緒に語り合いましょう。

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