54話 学園祭準備②
ソウタとクラスメイト達は今、ヴィクトリア王国内の海へと来ていた。もちろんそれは魚を取りに来たのである!遊びに来たのではない!
「ひゃっっっはーーー!!」
決して遊びに来たわけではないのだが………
「ソウタ!!!海だぜえ!!!」
「今日は遊びに来たんじゃないぞ…」
「わかってるって!」
海に飛び込みながらバー二は答える。他の生徒達も海に飛び込み遊び始めた。
「みんな忘れてないよな……ここが魔物たくさんいるってこと……気配察知と魔力察知あるから大丈夫だとは思うけど……」
十分後、全員が砂浜に正座していた。
「あのさ…俺言ったよな?ここ魔物たくさんいるって」
ソウタによる説教である。それが今始まったのだ。
「特にバー二。お前食われかけてたよな?油断しすぎじゃない?」
「そ、その、後ろから急に来たから」
「気配察知と魔力察知を怠ったんだろ?」
これから五分説教は続いた。ということで気を取り直して砂浜に立っている。
「ところで何でこんなとこに来たんだ?ここ魔物しかいないぞ」
「バー二君、魔物を狩りに来たのだよ。そして調理するのだ」
「え、ソウタ…俺聞いてないんだけど」
「私も聞いてないわよ!?」
あ
ソウタは満面の笑みである。クラスメイト達は驚き、固まっている。魔物を狩る。そこまではわかる。だが、問題はその先だ。食べる?何故?どうして?what?わけがわからない。
「知らないのか?魔物って上手いんだぞ。個体によっては美味いとか不味いとかはあるん
だろうけどな。基本的には美味いぞ」
ソウタは水に近付き、その上を歩く。当たり前の様に、それが出来ないものなどいないかのように。
「!?!!?ど、どどどどどうしてあなたは水の上を歩いているの!?」
「えっ?逆に歩けないの?なんで?」
「普通は歩けないわよ!?」
「え?そうなの!?じゃ、じゃあ!やり方を教えるね。魔力察知を発動して?」
ソウタの常識外れな言動が気になりつつも全員が言われるとおりに魔力察知を発動させる。発動させると、ソウタの足元から線状の魔力が発せられていた。
「こんなふうに水属性の魔力を足元に出して、そこから水に混ぜて、足元の水を操るんだ」
そこから一時間は水魔法を使えるもの全員で水の上を歩く練習をした。ナタリーは三十分もかからずにあるけた。その他の水魔法を使える者達は一時間で歩けるようになった。
「うーん、他は………土魔法は使える?」
その場の水魔法を使うことが出来なかった者達が頷く。
「お!全員使えるのか!じゃあ!これはどう?」
そう言ったソウタの足元から土が盛り上がった。
「こうやって土を盛り上げて足場を作ればある程度の距離なら行けるんじゃないか?」
全員の魔力総量を考えながらソウタが聞くと全員が出来ると言った。ある程度の距離まで行き、全員で魚の捕獲を始めた。
クラスメイト達は順調に魔物を狩ることが出来ていたのだがナタリーは魔物を粉砕して粉々にしてしまうので一人砂浜に座っていた。
順調に進んでいたが、魔物を百匹ほど狩ったところで敵が徐々に敵が強さを増してきた。どうやら低位の魔物を倒しすぎたので、高位の魔物が出てきたようだ。
「ぐお!錬金術!」
バー二は土魔術で操っていた土を魔物に向かわせた。魔物はただの土が飛んできただけだと考え、そのまま気にせずに突っ込んだ。それがまずかった。
衝突する寸前でバー二は土を鉄に錬金した。材料は魔力。バー二の魔力を使って鉄に錬金したのだ。錬金というより変換に近いのだが。ソウタはそれには気付かない。
ともかく、バー二は高位の魔物を倒すことに成功したのだった。その後は魚の魔物を順調に狩って行った。
狩った魔物はソウタが異空間倉庫に収納して保存することにした。あとは調理だけである。




