3 紀子さんのエピソードは加速します。
◎紀子さん、納得です。(オレオレ詐欺最盛時)
旦那様の会社でプリプリ怒っている人がいました。
「親がオレオレ詐欺にあって。」
それは、それは。気の毒です。でも、
「俺の親は、息子が痴漢をやるような人間と思ってるんだよ。」
怒りは、詐欺にあったことより、両親に信頼されていなかったことへの
怒りだったようです。一同、「なるほど。」
紀子さんの旦那様が、笑って話してくれました。
紀子さんも、納得してしまいました。
◎紀子さん、息子さんがオレオレ詐欺にあいます。(オレオレ詐欺最盛時)
紀子さんの息子さん、ちょっと読みづらい漢字を使います。
「もしもし、おれ××。あの……。……。」
小さい声で、聞き取り悪いです。何度も聞きなおします。
息子さん、やっと、自分のことだと気づきます。
でも、××ではなく**と読みます。
とうとう教えてしまいました。
「××とは読まないんだよねー。」
途端、電話は切れたそうです。
「おれ、自分で自分のオレオレ詐欺に遭遇しちゃった。」
紀子さんの息子さん、笑って報告してくれました。
◎紀子さん、無言電話です。(高校時代)
紀子さんの高校時代は携帯電話は普及してませんでした。
紀子さん、電話が鳴ったので急いで出ます。
「・・・・・・。」
何も言いません。紀子さんも何も言いません。
「・・・・・・。」
時々、かかってきました。無言電話。
家族会議です。
「誰かに一目惚れして、勇気ある電話だけど声が出せない。」
「えー。私は、でたからちがうのー。」
「姉の私は、まだ無言電話にあえてないから、わたし?」
「お母さんかも?」
母の一言に静寂が広がります。父は、お茶を吹き出します。
家族会議は自然消滅です。
ある日、紀子さんは、無言電話に遭遇します。すかさず、大声で、
「おねえちゃ~ん、きたよー。例のでんわー。」
ドタバタと姉が駆け寄ります。電話は切れていました。
それ以来、無言電話はたずねてきませんでした。
紀子さん、何の御用だったのかしら。と、今でも思います。
◎紀子さん、どっちか迷います。(架空請求最盛時)
紀子さん、携帯電話を忘れて外出します。
「おい、電話があったぞ。」
まさかの出会い系サイトの請求です。代わりにでた旦那様
「たった二日で十五萬円だあ。高いだろう。女房に聞いてかけ直すわ。」
文句を言ってくれたようです。
紀子さん、電話をかけます。
「警察としては、事件になる前だと動けないんです。
でも、使用したなら 使用料は払いましょう。」
「消費センターでは、見覚えがあっても、払ってはいけません。」
紀子さん、見覚えはありませんから、電話もかけませんでした。
でも、どっちを信用したらいいのでしょうか。
紀子さん、迷いました。
◎紀子さん、旦那様を殺していたかも(~現在)
紀子さんの旦那様と旦那様のお父様。
名前は字も読み方も違うのですが、同じ読み方もできます。
「○○さん、いらっしゃいますか。」
お父様の名前でした。セールスの電話です。
「○○は、亡くなっております。」
すぐに電話は切れます。
何回も、何年も続きました。
ふと、もしかして○○って、
紀子さん、ずっと、旦那様を亡き者にしていたかも。それでも、
「○○さん、いらっしゃいますか。」
「○○は、亡くなっております。」
紀子さん、この会話を続けます。
「だって、○○はお父様の名前だもの。」
◎紀子さん、切れました。(子供の受験期)
紀子さん、電話を取る度、げんなりです。
大体がセールスの電話です。それも、塾などの子供関係です。
「△△さんのお母様ですか。」
「違います。うちに△△はおりません。」
「中学生のお子さんがいらっしゃいますよね。」
結構しつこいです。
「居ますけど、△△ではありません。」
「なんとお読みするんですか。」
「名前を間違える方との話はききません。」
紀子さん、切れました。
◎紀子さん、聞いてみたいものです。(現在)
紀子さん、またもやセールスの電話を取りました。ネット関係です。
「ご自宅は、一戸建てですかマンションですか。」
なぜ、個人情報を電話の向こうの見ず知らずの人に
教えなければならないんでしょう。
「なぜ、答えなければならないんでしょうか。」
プツン。形勢不利だと、挨拶もなしに電話を切られます。
紀子さん、逆に聞きたいです。
「詐欺まがいな仕事をしてて、何も感じないの」
いつか聞いてやろうと思う紀子さんです。
◎紀子さん、第六感はないはずです。
紀子さん、至って平々凡々です。
実家に遊びに行きました。叔母様達も集まってました。偶然です。
【翌朝、祖父が亡くなりました。】
叔母様と電話をしていましたら、急に泣き出しました。
父が急激に弱っているようです。
母は、連絡するほどではなかったらしいのですが、
次の休日に行くことにしました。
【次の日、父が危篤の報がありました。】
義母から初めて義父が検査入院をしたと電話がありました。
これまで、入院しても連絡はありませんでした。
紀子さん、旦那様に病院へ行くよう勧めました。
【その夜、亡くなりました。】
何か、普通と違うと思ったら、行動しようと思った紀子さんです。
◎紀子さん、光を見ました。(中学生時代)
紀子さん、二階で就寝です。階段の途中、光が見えました。
丁度我が家のお墓のあたりです。紀子さんの気のせいではありません。
車に乗り込み調査開始です。段々と近づきます。
ですが、すぐに引き返します。
お墓の近くに養鶏場があります。
そこの明かりが反射していただけでした。
理由が判明して、ぐっすり眠れた紀子さんです。
◎紀子さん、広辞苑を毎日活用してます。(結婚後15年くらい)
紀子さん、娘さんに質問されました。
「この広辞苑、置くとこ、間違ってるよね。」
広辞苑は洗濯機の上に鎮座してます。
「洗濯機が調子悪いの。」
「なぜに広辞苑?」
洗濯機は電源のスイッチが押しても元に戻ってしまいます。
押し続ければ洗濯OKです。そこで広辞苑です。
「なぜに広辞苑?」
家の中で、洗濯機の上に乗り重くてスイッチを押せるもの。
広辞苑って、知識を教えてくれるだけでなく、
便利グッズでもあったんですね。
「家は、絶対広辞苑の使い方を違ってる。」
紀子さん、娘さんのつぶやきに、笑みで答えました。
読んで頂いてありがとうございます。




