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五十三、親友
私の名前は猪飼若葉。当時は、親友の影響でアニメに目覚め始めた小学3年生だ。
「若葉ちゃん!今週の『ポップ』もう読んだ!?」
目をキラキラさせて私の元に駆け寄ってきたこの子は、その親友。葉加瀬成海ちゃん。
自分の席に着く早々、いつも食い気味に話しかけてくる彼女のことが、私は大好きだった。
「まだ読めて無いんでありますよぉ。だからネタバレはしないでくれると嬉しいでありますです。」
「分かった!じゃあ読んだら教えて!また語ろう!!!今週は○○○がすごくカッコよくて…」
「あ〜!ストップ!!!それ以上言わないでくださいです!」
「あはははははは!」
毎日が、楽しくて仕方なかった。
でもその日常は、無常にも突然失われてしまったのだった。




