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四十一、歴史書
「っ…。」
「だ…大丈夫?」
陰陽神社に戻って、私は拝殿の中で脚立に乗り、上の棚にしまった古い書物の中から、ある物を探していた。
「へーきです。えっと…確かこの辺に…、これかな?」
茉恋さんに苦笑を返し、沢山の古い書物の中から表紙が黄緑色のものを取り出して、ゆっくり脚立から降りる。
「それは?」
「前にパラパラッとめくってみた陰陽術の歴史書です。ちょっと確かめたいことがあったので、気のせいかもしれないですけど…っ!」
「っ!」
取り出した歴史書をちゃぶ台に広げ、パラパラとめくると、目当ての単語はいともあっさりと見つかった。
「千晶ちゃん…これって…!」
「はい。」
昔の手書き書物特有のミミズの這うような文字でも、その漢字の並びはしっかりと確認することができた。
「間違い無さそうです。」
私と茉恋の視線の先、開いた書物のページには『沙羅双樹』の4文字がしっかりと記されていた。




