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十三、異変
「ただいまぁ。」
いつもと代わり映えのしない学校生活から解放され、私いつも通りツリーハウスに帰ると、そこにはいつもと様子が違うおじさんの姿がそこにはあった。
『ヒヒヒヒヒヒ。』
「お…おじさん?どうかしたの?具合でも…きゃっ!」
心配しておじさんに近づくと、おじさんは目を爛々と光らせて私を突き飛ばした。
突き飛ばされた瞬間、おじさんから普段はさほど感じられない負の感情が、私の頭の中へ流れ込んできた。
憎悪、食欲、破壊衝動。それらの感情が全て、私を蔑ろにする者たち、一括りにして人間という種族そのものに向けられていた。
自分が学校に行っている間、おじさんに何があったのか。
私には分からない。
それでも、おじさんが正気ではないということは明らかだった。
「わあっ!」
尻餅をついて思考を巡らせていたのも束の間、私はツリーハウスの基礎となっていた木の幹に、体を絡め取られた。
『ヒヒヒヒヒヒ。待っておれ雫。今儂がお前を虐めておった人間どもを食らってきてやる。ヒヒヒヒヒヒ。』
「ちょっ…おじさん…何を…。おじさん!』
『ヒヒヒヒヒヒ!!!』
不気味な笑い声を出して、おじさんは山の麓へと駆け出して行ったのだった。




