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通りすがりの陰陽師2  作者: チャーハン・神代
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百二、龍化後日談

 龍我龍化事件の後日談。

 私と龍我は陰陽師の面々と合流し、茉恋さんの治療を受けた後、揃って帰宅した。

 龍我は、「正直おばちゃんのこと嫌いだけど、カッとなって暴力に訴えたことに変わりないし。それに、要領の悪い俺なんて、らしくないだろ?」そう言って、私の母に謝っていた。

 謝られた側も、取っ組み合いをして暴力を振るっていたはずだけど、鼻をフンッと鳴らして部屋に引っ込むだけだった。

 

_______________________


「だから中学の時にもおばちゃん言っただろ!!!部活なんて将来の役に立たないものに熱中してないで勉強しろって!!!」

_______________________


 …そういうところだよな。ほんと…。

 正直に言って、娘である私も母の原動には賛同しかねる。

 頭に血が上って、勢いで言ったのかもしれないけど、自分の価値観を人に押し付けて、デリカシー上ってない発言をすることがままある。おまけに、自分から謝るということを知らない人だ。

 その点、色々ありはしたけど、自分から謝ろうと行動できる龍我はできた人間だと思う。少なくとも、私の母と比べたら。


 そして、翌日の夜。


「ハ…ハックション!!!」


「ちょっ…おま…そんなハッキリ…ハハハッ!」


 陰陽神社の敷地内。私の盛大なクシャミに、拳心さんがお腹を抱えて笑った。


「うぅ…そんな笑わないで下さいよ。こっちだって好きでそうなった訳じゃないのにぃ…。」


 病み上がりだったのと龍我の精神世界で漂っていた冷気にやられたことで、私は風邪を拗らせていた。

 まぁ、幸いなことに熱は出ていなかったから、修行も再開したわけだが。

 そんなことをぼんやり考えていると、ぽすっと自分の肩に僅かな重みが加わり、背中に心地よい温もりが広がった。


「病み上がりで無茶しよったからな。てか、自分はもうちょいちゃんと休んどけ。熱心なんはええ事やけど、体の調子崩したら元も子もないやろ。今日はおしまいや。おしまい。」


 恭士さんはそう言って私に自分の上着を被せると、修行をやめてそそくさと拝殿の中に入って行く。


 実は今日から、交代制で陰陽神社で寝泊まりすることになった。私と恭士さんと拳心さん。今日はこの3人が当番な訳だが、なぜ自分の家に戻らずに陰陽神社にいなければならないことになったのか。

 その話は、辰の式神についた悪霊を払ったすぐ後、陰陽神社へ戻った時の話に遡る。

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