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開始! グレイVSマウテア

早めの13話更新です。では、どうぞ。

俺は起きてすぐに兄さんと一緒に冒険者ギルドに向かった。理由はもちろんマウテアとの決闘のためだ。ギルドに着くとマーレさんとアイナさんが俺を出迎えてくれた。訓練場はギルドの地下にあるらしい。アイナさんに案内されて地下に向かうとき俺はマーレさんと最後の確認を行った。


「グレイ、わかっているとは思うが今回の試合は持久戦になる。辛いとは思うがマウテアの攻撃を凌ぎやつがバテたところを君のアニマで確実に仕留めるんだ。」

「もちろんそれはわかってます。マウテアについては訓練のときに聞いた通りの冒険者だと思っていいんですよね。」

「ああ、これももう説明したがやつはパワーを武器にした戦いをする冒険者だ。恵まれた体格にBランクの中でも上位の加護の量。そこから繰り出される攻撃は確かに強力だ。だが力任せに繰り出される攻撃は体力の消費が相当大きい。そこをついて持久戦に持ち込んでやつを叩く。勝負の分かれ目は君がいかにやつの攻撃を捌ききれるかにかかっている。」

「本当にそうならいいんです。でもマウテアにも俺と同じように技を磨く一週間の期間はあったんです。以前の情報を信じて大丈夫でしょうか?」

「君の言うことは一理ある。だがマウテアは君がFランクの冒険者だと知っているんだ。」

「マウテアが俺のランクを?」

「ああ、彼は私がダーリンだと言った男が何者か調べ回っていたらしい。そこで君がFランクの冒険者と知った筈だ。」

「俺がFランク冒険者だと知っていたならわざわざ鍛えようとはしないということですか?」

「そういうことだ。私だってマウテアの立場なら確実に油断する。だがやつが油断していようが今の君にとって厳しいことに変わりはない。私との訓練を思い出して頑張ってほしい。」

「わかりました。マーレさん、今日までありがとうございました。絶対勝ってマーレさんの期待に応えて見せます!」


俺はマーレさんに感謝の言葉を伝えて訓練場の控え室に向かった。アイナさんによるとこの訓練場は冒険者同士の揉め事を解決するために使われたり、試験のために使われたり、闘技場のような使われかたをされたりと多岐にわたる施設らしい。そのため地下一階には観客席があり、上から地下二階の訓練場を観ることができる。今日は一応Bランクに上がるための試験なのに意外と観客席に人が多く集まってる。


「一応今日はBランクに上がるための試験だって話ですけど観客席に人が多いですね。」

「今日は対外的にはマーレをかけての戦いだっていうことになってるからみんな注目してるのよ。」


面倒なことになっているようだ。もし俺が負ければマーレさんはマウテアのものという認識が強くなってしまう。そうすればマーレさんが言っていたようにしたらマーレさんは男をすぐに乗り換える尻軽女というふうになりマウテアも付き合ってすぐ捨てられた男というふうに思われてしまう。色々な意味でこの試合には負けられなくなった。


「ただいまよりグレイさんとマウテアさんの試合を行います。両者入場してください。」


たった今試合の時間になったようだ。


「グレイくん、頑張ってね!観客席で応援してるは。」

「アイナさんありがとうございます。試合頑張ります。」


俺はアイナさんの声援を受け入場した。入場するとマウテアと向かい合うかたちになった。マウテアは俺の背丈よりもひとまわり大きく肩幅も広かった。大体190cmくらいだろうか。向かい合うと少し跳ね気味の金髪も相まって威圧感がある。俺がマウテアの目をみると話かけてきた。


「試合を始める前にちょっといいか。お前グレイとか言ったよな。なんでお前みたいな弱いやつがマーレの彼氏役に選ばれたんだ?」

「それはゲオルグ兄さんのつてで知り合って流れであんたの誘いを断るために選ばれたんだ。」

「そんなことだろうとは思ったがまさか本当にそうだとはびっくりだ。調べたらすぐバレるような嘘で騙してやがって。だが俺が怒ってるのはそんなことじゃねぇ。マーレが俺をお前の試験の相手に選んだのが許せねぇんだ。だからお前を叩きのめして俺の実力を舐め腐ったマーレに教えてやるのさ。お前にふさわしいのはこのマウテアだってなぁ!」

「正直あんたは別に悪いわけじゃないと思う。むしろマーレさんの断り方も良く無かったしな。でも俺も負けるわけにはいけない。この勝負勝たせてもらう。」


お互いに言いたいことを言って俺たちは刃引きの剣を構えた。そして審判が試合開始の合図をしようとした。


「ただいまよりグレイさんとマウテアさんによるBランク昇級試験を始めます。勝敗は片方が参ったというか、私たちが戦闘不能と判断したらその時点で決定いたします。では試験始め!」


こうして俺とマウテアの戦いは始まった。






いよいよ試合開始です。次回もお楽しみに!

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