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初クエストでこれ選ぶ!?

 モエナの初クエストなのでできる限り意見は尊重してやりたいところだが…………一体どんなクエストを持ってきたんだ?


 俺はモエナがこちらに見せるように持っているクエスト紙に視線を落とした。すると、【ダンジョン探索】と書かれていた。


「ダンジョンか、一回行ったことあるし、大丈夫だと思うぞ」


「いいの? それじゃあ、このクエスト受けてくるね」


 俺がオッケーを出すと、モエナはすぐさま受付カウンターへと走っていった。


「ダンジョン探索ねぇ。今度はもう少し下の階層まで潜るわよね?」


「当たり前ですよ。前回も超余裕だったじゃないですか。さらにメンバーの増えた今、あんな雑魚モンスターたちに構う意味なんてありませんよ」


「ソロでダンジョンは危険だから私もまだ行ったことないんだよね。よーし、私も今回は活躍するぞー」


 他の三人も賛成みたいでよかった。これで嫌とか言われても手遅れだしな。


「ルリは私をおんぶして運ぶという重要な任務があるじゃない。別に戦闘に参加しないでもいいわよ」


「そんなぁ。私も戦闘させてよ…………」


 何て居た堪れないんだ。あんなに張り切ってたのに、ユウナのおんぶ係と言う呪いのせいで戦闘にも参加できないなんて…………流石にかわいそうだし、途中でちょっと変わってあげるか。



「みんなー、終わったよー」


 いい感じのタイミングでモエナが戻ってきた。


「このクエストどこのダンジョンなんですか?」


「えーとね、この街のすぐ近くみたい」


 もしかしてどこのダンジョンか見てなかったの? それくらいは確認してから受けてくれよ。


「それなら前回と一緒のところね。これはおんぶ必須だわ」


「あの距離でおんぶ必須とかもうどこでも必須だろ」


 ついツッコんでしまった。毎度のことながらユウナの体力のなさには困ったもんだ。


「失礼ね。私だってギルドに行く時くらいの距離なら歩いてるじゃない」


「それをおんぶしてたら、もう終わりだと思うが…………」


「うるさいですよ、二人とも。それよりも今日はどのくらい下の階層まで潜りますか?」


 そうだな、この前よりも下に行くのは確実として、どうだろうか? 一体どれくらいまでなら安全なんだ。俺たちの強さなら意外と潜っちゃっても余裕かな、それともいきなりモンスターが強くなったりするんだろうか?


「なに言ってるの? みんな。ちゃんとクエスト見た? このクエストダンジョンの未到達階層の踏破だよ」


 やばくないそれ? 危険度とんでもないよな絶対。てか街のすぐ近くのダンジョンですら、未到達階層とかあるのか。俺もダンジョンをなめてたかもな。


「大丈夫そんなクエスト受けて? 仕方ないね。今回はユウナのおんぶ係として頑張るよ」


「私にかかれば下の階層に続く道なんてすぐにわかりますし、何とかなると思いますよ」


 テリアちゃんマジかっこいい。そういえば前回も使ってたよな。それなら、できるだけモンスターとの戦闘も回避しながら進めるな。


「あのダンジョンに未到達階層があるとはね。ここは私たちが完全制覇してあげようじゃない」


「私も賛成ーー。センヤもいるし大丈夫よね?」


「任せとけと言いたいところだが…………まあ、何とかなるか」


 いざとなればテリアの強化魔法もあるし、ユウナもダンジョン内で使える大威力の魔法くらいあるだろう。前回は敵が微妙過ぎて変な衝撃はみたいな魔法で倒してたし、意外といろいろ使えるはずだ。さらに今回はルリとモエナもいる。


「それで、あのダンジョンの未到達階層と言うのは何階層からなんですか?」


「ちょっと待って…………二十四階層からは誰も到達したことがないみたい。それと、一つ到達階層を増やすごとに報酬が出るって。これは一気に増やしたほうがいいと思うな」


 二十四階層までは確実に潜らないといけないということだな。めんどくさ。でも一階層増やすごとに報酬ってのはおいしいな。でもダンジョンの最下層は一体何階層なんだろうか? 考えてもわかるはずないか、こればっかりは実際に潜るしかない。


「二十階層を超えてからは危険度Aランクのモンスターも出現するみたい。面白そうね」


「エンペラーゴーレムよりも強いのが出てこなかったらとりあえずは平気だろ。あれよりも強いやつとか想像できないけどな」


「Aランクのモンスターでも十分危険だから!! Aランク冒険者と同等の力を有するモンスターってことだよ」


 Aランク冒険者か…………ルリとおマジくらいの強さなら別段問題ないな。ルリも結構Aランクの中でも上位のはずだし、テリア以外は単独で撃破できるだろ。


「私はサポートしかできませんから、しっかり守ってくださいよセンヤさん」


「任せとけ、でも俺らよりも強いモンスターが出てきたらすぐに言えよ。全力で逃げるから」


「センヤが全力で逃げたりなんかしたらほかの全員は置いてけぼりよ。あんたは決死の覚悟で足止めしなさい」


 それは何のいじめだ。俺だけ残って戦うなんてありえないだろ。


「そんなモンスターいたら今頃この世界は滅んでますよ。安心して下さい」


「早く行こうよ。もう話は終わったでしょ?」


「そうだな。ここでグダグダ言って手も意味ないし、さっさとダンジョンに行くとするか」


 こうして俺たちはダンジョンの未到達階層の踏破クエストへと出発した。

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