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終わる女の子
正解はない
今日のお昼前に世界に終わりが来るみたいだ
そんな話がテレビから流れてきた
周りはとても騒がしかった
走り回る人に叫ぶ人
そんな人たちの喧騒だけが聞こえていた
私はベッドからなんとか起き上がり
ゆっくりと外へ向かって歩いていった
近くには海があった
けれど私は一度も行ったことがなかった
だから死んでしまう前に一度だけ見てみたい
心の底からそう思った
歩いているとバイクに乗った人が私の前で止まった
「どこに行きたいの?私が連れてってやるよ」
「海に、行きたいです」
「そりゃ奇遇だな」
そう言うとお姉さんは私を後ろに乗せ
海まで連れていってくれた
海辺に着くとお姉さんはバイクに跨ったまま
「最後くらい、好きに生きなよ」
そう言い残してそのまま走り去っていった
海辺に座り風を感じ海水を舐めて見た
潮の香りってどう表現したらいいのだろう
海水はとてもしょっぱくてベトベトしていた
全身が痛かったが
それでも私は海の中に入り仰向けに寝転んだ
波に身体を揺らされながら空を見上げる
なんだかすべてが満ち足りた瞬間のように思えた
空には大きな隕石が見えていた
これが終わりだとしても私はきっと
人生は楽しかったと思えるだろう
そう思えるくらい清々しい気分だった
「素敵な最後だったな」




