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誇り高き鳩
鳩って普段どこで寝ているのだろう
いつもの巡回ルートを飛ぶ。
俺はなんてことのないただの鳩だ。
そんな俺にはお気に入りの場所がある。
でかい建物の十二階の端の部屋だ。
そこには毎朝ちんけな面をしてベランダに出てくる女がいる。
どこにでもいる普通の女だ。
女はいつもベランダで口から煙を吐きながらめんどくさそうにパンを食べている。
そのパンはなんの変哲もないただのぱんた
けれど女からもらうパンはどこの公園でもらうパンよりも柔らかくそして甘い。
女は毎朝何を思っているのか決まった時間にパンをひとかけら俺の足元に投げてくる。
俺はこの事を仲間たちに一度も教えたことがない。
なぜかって?
それはきっとあの女の目がときおりフクロウのように縦長になるからだ。
きっと俺は、飼われているのだろう。
そしていつかは餌になるのだろう。
だがそれでいいのだ。
俺は誇り高き鳩なのだから。




