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王様
ぼけー
俺はこのフロアの王様さ
毎日誰かが俺の世話をしてくれる
頭を拭き体を拭き新品の服に身を包む
そしていつもと変わらない侍女が
俺を見て満足そうに頷いている
フロアの電気がつく時間になると
俺には脚光が集まってくるのさ
そうだ。そうだよ。俺を見ろ。
俺の姿は誰が見ても恥ずかしくない
つまり最高傑作ってやつだ!
そう思っていた
だがいつからかこのフロアに光が入らなくなった
脚光も浴びず人の声もしなくなった
俺を飾っていた服も
完璧な俺自身の姿も
いつしか辺りの廃れた壁と同じ
見栄えのしないものになっていった。
それでもたまに俺へスポットライトが当たることがある
そんな時はたまらずその光へ向かって
大きくアピールしてやる
「俺を見ろ!ここにいるぞ!」って
そうするとスポットライトはあまりの俺の輝かしさに気恥ずかしくなってしまうのかすぐに逃げていく
少し寂しいが仕方がない
次こそは必ず逃がさないようにしなければ。
俺は今日も誰もいないフロアに立っている。




