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矢印の落書き


 何気ない散歩道、俺は道路に矢印の落書きがされている事に気が付いた。向こうを見ると点々と矢印の落書きが続いている。


 誰かのいたずらとは思ったが何かを指し示すように描かれていたそれが気になって、好奇心と暇つぶしに矢印の方角へ向かってみることにした。


 右へ曲がり、まっすぐ行って、左へ曲がり、また右へ曲がる……。


 そんなことを何度か繰り返しているうちに、近所にある人気のない山奥へと入っていた。


 矢印は更に続いている。


 まっすぐ行って、左へ曲がり、右へ曲がって、まっすぐ……。


 そして矢印が途切れた先にたどり着いた時、俺は血の気が引いた。


 そこには首吊りの紐と踏み台がぶら下がっていた。「さあどうぞ」と言わんばかりに。俺は一目散に走って帰った。


 翌日、矢印は消えていた。誰がやったかなんて知りたくもない。

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