不穏
量産機開発から1年経ったころに、ハンソンさんから不穏な噂が有ると言う話を聞いた。
「噂だが、この新魔国に戦争を仕掛けようしている国が在るらしい」
「ギラン帝国は、戦争を仕掛けれるほどには、まだ回復してないと思いますが?」
「いや、どうもエスクド国らしい」
「エスクド?あの国とは、国交が有り貿易をしたりしてたはずでは?」
「この前国王が変わり、方針を変えたらしいんだ」
「前の国王様は、そんなお年でしたか?」
「いや、どうもクーデターで王子に殺されたらしいだ」
「何と!」
「しかもこの王子が、大の魔族嫌いと聞いている」
城に戻り、父達と聞いた話をする。
「・・・・・・と、言った話を聞いたのですが、どう思われます?」
皆、真剣に考え込んでいると兄が口を開く。
「分からないね~、何でクーデターなんか起してまで国王に成りたがるのか」
「ですよね~」
「おい!問題はそこじゃ無いじゃろ」
「は~ぁ、2人供そんなに国王に成るのはイヤか?」
「冒険者に俺は成る!」
「海賊王みたいに言うな!」
「面倒な事しか無いし、どちらかと言うと成りたくは無いかな?」
「2人供そうなのか?」
「ま~新魔国は、王家は兄が継ぐとして」
「え~ジークに譲るよ」
「長男の義務です!、それよりも何故、気楽な王子さまの立場を捨て、親を殺してまで王位に就いたかです」
「そうだよね~わざわざ殺してまで王位に就かなくても、いずれは、就かないといけないのにね~」
後継者問題で頭を抱えている、父と祖父を措いて、話を進める。
「そこまでして、何をするために王に成ったかだけど?」
「ん~解らないね、財政的にも貿易で、かなり裕福だったはずだけど?その貿易を止めて何の利益があるのか?」
「情報の漏洩を防ぐ以外は無いね」
「では、仕掛けてくると?」
「もしくは、防衛ですかね?情報の無い未知の相手とは、戦いたくは無いですからね」
「そこまでして、何故自分達を敵視しているのかな?」
「多分、脅しが強すぎたのかも?ね御祖父さま」
「え?」
「北の国境の町での一件ですよ」
「あ!あの時の脅しか、じゃが恐れているなら何故敵対する?」
「嫌いで、恐れているからこそ、隙あらば倒してしまいたい、てところですかね?先の戦争でもそんな感じでしたし」
「どのように対処すべきか」
「そうですね、帝国と共同して攻め込むのが、無難ですが、帝国は今回は動かないと思いますから、奇策で攻め、その後、軍を動かすと思います、なので」
『なので?』
「周辺の見張りを増やす以外ないですね」
結局、巡回の兵を増やし見張りを強化する以外の対応が取れずに、この日の話し合いは終わった。




