表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鱗の恋――ある蛇の話  作者: Kentarou Tou / Kentarou Theater


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/10

第三話「匂いを知った」


蛇は、舌で匂いを知る。


舌を出して、空気を読む。


空気の中にある匂いを、舌が読む。



その蛇の匂いを、知った。


草の匂いに似ていた。


しかし、草ではなかった。


土の匂いに似ていた。


しかし、土ではなかった。



その蛇だけの匂いだった。



その蛇も、舌を出した。


こちらの匂いを、読んでいた。



二匹で、互いの匂いを読んだ。


舌が、何度も出た。



その蛇が、体をすり寄せてきた。


石の上で、体が触れた。


冷たくなかった。


温かかった。


日に温められた体が、温かかった。



自分も、体をすり寄せた。



長い体が、絡んだ。


ゆっくりと、絡んだ。



その蛇の体の感触が、鱗を通して伝わってきた。


細かい模様の鱗が、自分の鱗に触れていた。



しばらく、そのままでいた。


絡んだまま、石の上にいた。


日が当たっていた。


温かかった。



(第三話 了)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ