第9話 登録-レジストレーション-
「チャーティー先生、私達魔物の討伐がしたいです!」
翌日、ニューがチャーティー先生にそんなお願いをしていた
「魔物を討伐したいということは、冒険者になりたいのですか」
「そうです」
「冒険者というのが、危険・・・は大丈夫そうですね。しかしこれに関しては私の独断では決められないので、ご当主様に相談してみます」
冒険者と大層な名前がついているが、基本的には何でも屋さんである。有名なのは魔物を討伐することだが、人によっては街の困りごとを解決しかしていない人もいる。他には、犯罪者を捕まえたり、許可が出れば殺したりもする。本来ならば8歳からしかなれないのだが、貴族や上位冒険者からの推薦があれば5歳からなることができる。簡単に言うと僕とニューは待てなかったのだ
さらに翌日。父から「冒険者?うん、いいよー」と言われたらしく冒険者になる許可が出された
「ここが冒険者ギルド兼居酒屋です。飲酒は禁止ですよ」
どの街のギルドでも居酒屋がくっついているらしく、稼いだ金をそのまま使ってくれることも多いらしい
「もちろん!」
「はい、冒険者登録ですね。登録はそのお二人でよろしいでしょうか」
「「はい」」
「では、軽い試験がございますのでこちらの部屋に来てください」
受付の人に案内され、部屋に入る
「えーっと、貴族からの推薦ですね。・・・はい、大丈夫です。では、いくつか質問をしますのでお答えください」
この世界の冒険者ギルドでは登録前に人間性に問題がないか、面接がある。といっても、この面接に落とされるやつは滅多にいないらしい
「名前と年齢をお願いします」
「アタラシン・ニューです。7歳です」
「アタラシン・ネオです。7歳です」
「次の質問です。想像してお答えください。右の道には街を襲う魔物が、左の道には市民がいます。どちらを討伐しに行きますか」
「「え?魔物です」」
この質問で市民を討伐すると答える奴がいるのか?
「ありがとうございます。最後の質問です。想像してお答えください。前には行商人を何回も襲ってきた盗賊が、後ろには街を治めている貴族がいます。どちらかしか守れない時どちらを保護しますか」
「「貴族です」」
これで盗賊を選ぶ人がいるのか?いるとしたらよっぽど貴族に恨みを持っている人だろうな
「はい、一次試験は合格です。お疲れさまでした。二次試験は別室の訓練場で行いますのでついて来てください」
ギルドの庭が訓練場として使用されているようだ
「お前らが今回の希望者か。よし、二人まとめて本気でかかってこい」
上裸でガタイのいいおじさんが試験官のようだ。どうして上裸なんだろう
「一人ずつの方がいいと思いますが・・・」
ニューが申し訳なさそうに言う
「相当自信があるんだな。だが、まとめてで良い。どうせ二人一組で行動するのだろう。ならば連携も見なければならん」
「そう言うことなら。行くよ、兄ちゃん」
「では審判は私が務めます」
ここまで案内してくれた、受付嬢さんが審判をしてくれるようだ
「試験、開始!」
(お兄ちゃん、出し惜しみは無しで行くよ)
(分かった)
せっかくなので常時使っている通信魔法を活用しながら戦うことにする
「「理想化」」
「ほうイデアルが使えるのか。これは俺も手加減をしている場合じゃなさそうだな。理想化」
試験官はさらにムキムキになり、ものすごい勢いで突っ込んでくる
「「『バレットレイン』」」
二人でバレットレインを撃ち、バカみたいな量の弾幕を貼る
「そんな小細工など通用せんわ!」
が、それを無視して突っ込んでくる。そこそこダメージはあるはずだが、少なくとも見える傷はついていない
(僕が捌いておく。攻撃は頼んだ)
(任せておいて)
見た目に合わない速度で剣が振られる。重そうな大剣だが、お構いなしにブンブンと振ってくる。冷静に触手で裁きながら、時折飛んでくるパンチやキックをかわす
「『ブースト』『スラッシュ』」
ニューが隙を見つけて身体強化と剣の振りが速くなるスラッシュを使って切りかかる。さすがにこれは防御しなければまずいと思ったのか、僕の触手を放って大剣でガードする
「僕を忘れるなよ。『ウィンドブラスト』」
触手から試験官に向けてウィンドブラストを放つ
「なに!?」
触手からの魔法は予想外だったのか、直撃し壁際までぶっ飛ぶ
「そこまで!試験終了です」
「ははは、完敗だ。俺より強い新人は久しぶりだぜ」
見た目は満身創痍っといった感じだが、普通に歩き始めた
「えーっと、ゴールド・・・いやプラチナからでしょうか」
「そうだな・・・プラチナで行こう。うん、将来有望だからな」
「分かりました。すぐに準備します」
審判を務めていた女性は急いで戻っていった。プラチナ?どういうことだろう
[ちょっとだけ補足]この試験官のおじさんは、理想化をつかうと服が延びる(破れることもある)。そのため上裸らしい・・・という言い訳をしているが実際は着ないほうがかっこいいと思っている
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