↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に呼ばれたオタク女子 スキルが多すぎて使いこなせない件  作者: Melody


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
47/49

海と オタク女子

海を渡り始めたサクラ達の前に現れた者は…

ガラクタと言われたイカダは、

アイテムボックスにしまって、


ポセイドンの背中で寝転がって空を眺めていたサクラ、

一方テネブルはポセイドン達の速さに驚き、

必死に背中にしがみついている、


そんな背中で余裕な顔で空を眺めているサクラを見て、

「おっおい、クソガキ、

スピードを落とすように神獣に言ってくれ」


サクラは目だけでテネブルを見て、

「え〜やだ、

クソガキは早く新しい大陸に行きたいのです」


テネブルは悔しそうに唇を噛んで、

「そんな事言わないで落として」


サクラは立ち上がって進行方向を見つめて、

「本当に何も無い海だけだね、

小さい島とかも無かった?」


ネプチューンがサクラに向かって、

「何も無かったな、

それよりマスター、

もう直ぐ日が暮れるがこのまま進むか?」


「アタシは進みたいけど…

そこのマックロテネブルが限界みたいだから、

拠点に戻って休ませようかと思って、

でもさポータルどうなるんだろう?

ここでポータル開いて拠点に戻ったら、

この場所にポータル開くのか?

適当な島があったらそこから戻ろうと思ったんだけど無いしね」


ポセイドンとネプチューンが止まり、

「島か?無かったしな、

海の上のポータルも想像出来ないな、

取り敢えずポータルを作ってみるのはどうだ?」


「う〜ん、取り敢えず作ってみて、

この場所が固定されなかったら、

また海岸から出発なんてのは嫌だな…

ちょっと飛んで辺りに何か無いか見てみる」


サクラは高く飛び上がり360度見渡してみるが、

見渡す限り海だった。


サクラはポセイドン達に向かって、

「な〜んにも無い、海ばっかりだよ」


そんな事をポセイドン達に叫んでいると、

海の底から何やら大きな影が向かって来る、


「あああ、海の底から何か向かって来るけど、

魚影?魚影なの?」


ポセイドンとネプチューンは海の底に意識を向けると、

「魚では無いな、

モンスターでもなさそうだ、

ちょっと俺が見てくる」


そう言ってネプチューンが海に潜って行ったが、

なかなか戻って来ない、


サクラはネプチューンを心配して、

「時間かかり過ぎじゃない?

アタシが様子を見に行ってくるよ」


ポセイドンは首を左右に振って、

「マスター落ち着け、

ネプチューンはマスターが召喚した神獣だぞ、

誰も傷付ける事はできん」


「ええ〜神獣ってそうゆうもの?

世界は広いんだからもっと強い奴がいるかもよ」


ポセイドンは「プッ」と吹き出して、

「太郎達が言った通りだ、

マスターは自分を分かっていない、

だからまだ子供って言われているんだな、アハハ」


「アハハってなにさ?

何がおかしい?太郎が子供扱いするのは、

この体のせいだから、

まだ成長すると思っているんだよ」


ポセイドンはニヤニヤしながら、

「まぁ〜そうゆう事にしておこう」


そこに海の底からネプチューンが戻って来て、

「こっちに向かって来た奴が、

マスターと話がしたいらしい」


「えっ?アタシ?

アタシを知っているって事?

まぁ良いや会うよ連れて来て」


「体がでかい奴だから海面がうねるぞ、

黒いのはしっかり捕まっていろよ」

そう言い残してネプチューンは海の中に戻って行った、


サクラはポセイドンの背中にへばり付いている、

テネブルを見て、

「羽が有るんだから飛べるでしょ?

飛んでた方が安全だと思うよ」


サクラに指摘されたテネブルは、

「あっそうだよ、俺飛べるんだった」


そう言ってパタパタと飛び上がり海面を眺めていると、

海面が大きく盛り上がり中から出て来たのは、

白い大きなイルカだった、


ポセイドン達もクジラのような大きさだったが、

そのひと回り大きなイルカだった。


サクラはイルカの姿を見た瞬間、

本能が爆上がり、

「キャ〜イルカだ〜やっと会えた」

そう言ってイルカの顔に抱きついてしまう、


ポセイドン達はサクラの突然の行動に唖然としていたが、

冷静にイルカに尋ねる、


「白イルカ殿、

もしかしてだが…ホーリーイルカか?」


イルカは顔にいきなりサクラに抱きつかれて驚いていたが、

ポセイドンの問いに、

「へ〜驚いた、

何故僕の事を知っているの?」


「俺達の拠点にホーリーウルフがいるからな、

この星には色々な種類のホーリー族がいると聞いていた、

海にいてもおかしく無いと思ってな」


「何だってホーリーウルフと一緒に暮らしているのか?」


「ああ、聞いた話だが…

そこにへばり付いているマスターが、

ホーリーウルフを保護したと聞いている」


「保護って言っても、

場所を選ばないとホーリー族は存在が難しいだろ?」


「ああ、だからホーリー山、

マウント-ホーリーに拠点はある」


白イルカは驚いて、

ゴミの様にへばり付いているサクラを見て、

「あの…ちょっと話を聞いて欲しいので、

そこから離れて顔を見せてくれないかい?」


サクラはイルカに頬擦りしながら、

「お肌がスベスベだよ〜気持ち良い、

ここでも話は聞けるから良いじゃん」


そんなサクラの姿を見て、

呆れたポセイドンがサクラの体を片手で掴み、

サクラの顔を自分の顔に向ける、

「そうゆう所も子供なんだろうな、

獣人族達へのマスターがとった行動も聞いている、

マスターが行動を改めない限り、

太郎達がマスターを子供扱いし続けるぞ」


サクラはポセイドンをじっと見つめて、

「この前獣人族の所に行って、

子供扱いされる事は、

アタシにとって好都合だと気が付いた、

子供だから誰も嫌がら無いのだ、フッフッフ〜」


ネプチューンも呆れた顔で、

「それがマスターの本質なんだろうな…

純粋に生き物が好きなんだ…

ポセイドン、マスターの好きにさせとけ」


ポセイドンは「はぁ〜」とため息を吐いて、

サクラを掴んだ手をイルカに向けると、


「俺が掴んでいるから好きに話をするが良い」


イルカは不思議そうにサクラを見つめて、

「この子供は神獣達にとってなんなの?」


「俺達の主人だ」


イルカは目を大きく見開いてサクラを見る、

「主人って、もっとこう…

威厳みたいな感じがあるっていうか」


サクラは腕を組んで不満そうに、

「それは勝手なイメージでしょ、

確かにポセイドン達はアタシが召喚したけど、

アタシが主人だなんて思って無いから、

みんな家族だと思っている」


「へぇ〜その考えは良いと思うよ、

あっそれで話って言うのが、

この下に住んでいる海底人の王女が、

出産した後体調が悪いのと、

産まれた子供達も体調が悪いらしい、

僕に相談して来たんだけど、

僕達には誰かを癒す力は無いから困っていたんだ、

そしたら今日とんでもない光エネルギーを感じて、

見に来たら君達が居たって訳さ、

そのエネルギー使って何とか出来ない?」


「何だお安い御用だよ」


イルカはホッとした顔になって

「良かった、けど…

君は海の中に入って大丈夫?

呼吸が出来なくなっちゃうよね?」


サクラは手を左右に振って、

「まだ試した事無いけど大丈夫らしい、

アタシは呼吸自体して無いから、

でも水圧とかどうなんだろう?

まっ大丈夫っしょ」


そこにテネブルが叫ぶ、

「待て、待て〜

俺はどうする?」


サクラは面倒くさそうにテネブルを見ると、

「テネブルはえら呼吸出来る?」


「出来るかぁ〜!」


サクラはテネブルの返事に、

「えっ?テネブルって芸人さん?」


「お前何を言ってる?」


「いや…ツッコミが芸人さんみたいだなぁ〜って…」


テネブルはため息を吐いて、

「はぁ〜俺はえら呼吸は出来ない」


サクラは頬に手を当てて考えると、

「じゃあしょうがないから、

ここで待っててよ、

数時間で戻って来るからさ」


「出来るかぁ〜」


サクラは「ぷぅ〜」と吹き出して、

「やっぱ、芸人さんじゃん」


テネブルは怒りながら、

「そんな事はどうでも良いんだよ、

何時間もこんな所で飛ぶなんて、

出来るかぁ〜って事だ、

ダァ〜なんかお前疲れる」


「まぁ、それも良く言われたな、

でもさホバリングしてればいけるでしょ」


「いけるかぁ〜」


「ア〜ハハハハ、その返し笑える」


サクラは腹を抱えて笑っていると、

いきなり真顔になって「ポンッ」と手を打つと、

「じゃあアイテムボックスの中に居なよ」


「はぁ〜?お前のアイテムボックスなんかに入ったら、

光エネルギーでやられちゃうだろ?」


「いやいや、アイテムボックスって、

同じ種類ごとに分けられているから、

闇の魔石の中に入っていれば大丈夫でしょ」


テネブルは疑りの目をサクラに向けていたが、

サクラは気にもせず、

アイテムボックスを出してネプチューンに、

「ネプチューン、テネブルをここに入れて」


テネブルは、

「いや〜やめて〜」と叫んでいたが、


ネプチューンは構わずにテネブルを鷲掴みして、

アイテムボックスに放り込む、


放り込まれたテネブルは最初ビクビクしていたが、

闇のエネルギーが充満しているボックス内で、

「何だここは…あ〜今まで感じた事無い安堵感」


サクラは喜んでいるテネブルを見てから、

「それは良かったな、

じゃあ行って来るからそこで大人しくしてろよ」


そう言い終わるとピシャッとボックスを閉めて、

アイテムボックスを消してしまう、


ポセイドンは「容赦無いな…」


「大丈夫だよ、きっと…

じゃあ早速その王女まで案内して」


イルカはコクコクと頷き、

「じゃあ僕について来て」


そう言って海に潜ってしまうと、

ポセイドンはサクラを掴んだまま後を追う、


凄い速さで潜って行くイルカを、

負けない位の速さでついて行くポセイドンとネプチューン、


海の中は暗くどこまで潜ったのかも想像出来なかったが、

海の底の方から小さな灯りが見え始め、

灯りがどんどん大きくなって来る、


海の底の岩山に入り口の様な大きな穴が見えて来ると、

その穴の両脇に門番が立っていた。


門番はイルカに気が付いて、

「ホーリーイルカ様だ、

その後ろからついて来るのは誰だ?」


イルカは穴の前で止まると、

「待たせたね、

王女と子供を何とかしてくれそうな人見つけて来たよ」


門番達は驚いてポセイドン達を見つめて、

「それは後ろにいらっしゃる神獣様ですか?」


「良く神獣だと分かったね、

そう彼らの主人が何とかしてくれるって」


門番は不思議そうにポセイドンとネプチューンを眺めて、

「主人様とはどちらにいらっしゃるのですか?」


イルカは「ケラケラ」と笑ってから、

「あの神獣が握っている子だよ、

主人を握るって面白いよね」


門番達はポセイドンの手元を見て、

サクラの姿を確認すると、

「えっ?主人ってあの子供ですか?」


ポセイドンは門番にサクラを向けると、

「そうだ俺達の主人、マスターだ、

何でも願い事を言うが良い」


サクラはポセイドンが運んでくれたのを良い事に寝ていた、

寝ているサクラを見た門番は、

「あの…ここは海底です、

その子死んじゃっているのでは?」


ポセイドンは慌ててサクラを見ると、

サクラは口を開けて寝ていた。


ポセイドンは人差し指でサクラの頬を突いて、

「マスター着いたぞ起きろ」


サクラはゆっくりと目を開けて海底人を見て、

「どっかで見た事ある様な…」


サクラは目を丸くして「カッパだ!」と叫ぶ、


ポセイドンはさっとサクラの口を塞いで、

「マスターいきなり失礼だぞ、

海底に着いたんだしっかりしてくれ」


サクラは周りをキョロキョロしてから、

サクラの体を掴んでいるポセイドンの手を、

ポンポンと叩いて解放されると、

門番達に向かって泳いで行き、


「失礼した、

王女と産まれた赤ちゃんが大変だと聞いて、

協力出来ればと思って来ました」


門番達はサクラを疑い深く観察しているとイルカが、

「心配しないで、

僕には分かるよその子は敵じゃ無い」


門番達はイルカに頭を下げて、

「ホーリーイルカ様が連れて来た客人に失礼した、

王女の所まで案内しよう」


サクラは頷いて門番の後について行こうとすると、

「マスター、俺達の体をその者と同じ位にしてくれ、

このままだと中に入れない」


サクラは無言でポセイドン達に手のひらを向け、

体のサイズを4メートル程にした、

その光景を見た門番達は目を見張らせて、

「そっそんな事が出来るのですか?」と呟く、


サクラは黙って頷きながら、

「そうそう出来ちゃうんだ、

だから安心して王女の所まで連れて行って」


門番は嬉しそうに笑うと、

サクラとポセイドン達を王女の部屋まで案内して行く、

岩場の穴の中は広く、

光石を綺麗に並べて町中がよく見えた、


綺麗に切られた岩山に、

入り口と窓が作られていて、

窓からこちらを伺う者達がいたが、

何故かポセイドンとネプチューンの姿を見て、

喜び拝んでいた。


そんな反応を不思議に思ったサクラは、

「何でみんなポセイドン達を見てあんなに喜んでいるの?」


門番は、

「一目見れば海の神獣様と分かるからですよ、

ここ数十年悪い事だらけで、

国民も不安な生活を送ってました、

そこに来て王女の体調不良ですから、

不安は大きくなるばかりでしたから」


「そうなんだ…悪い事だらけって?」


「モンスターが大きくなった事と

海水が汚れて来た事ですかね、

海に住む者にとって、

海水は命と同じ位に大切なものです、

何故そうなってしまったのか?

調査しても分からない事だらけでしたから」


サクラは「ふ〜ん」と返事をしながら泳いで行った。


門番は大きな扉の前で止まり、

「ここが王女の自室です、

今許可を取って参りますので少しお待ちを」


そう言って門番は扉にノックをして入って行った。


サクラは廊下の窓から町を眺めていると、

扉から門番が戻って来て、

「どうぞ中にお入り下さい、

後は王女の侍女が案内します」


そう言って門番は頭を下げて戻って行った、

侍女が扉を大きく開けて、

「どうぞ中にお入り下さい」

そう言って頭を下げて来た、


サクラはそっと中を覗いてから入って行くと、

床が斜面になっていて、

奥は海水の無い大きな部屋になっていた、

部屋には大きなベッドと小さなベッドが2つ並んでいて、

大きなベッドには女性が寝ていた、


侍女が大きなベッドの横まで行くと、

「どうぞこちらまで入って来て下さい」


サクラは言われるがままベッドに向かって行くと、

海底人の肌は青くツヤツヤしていたが、

王女にはそのツヤが無かった。


「顔色が悪いみたい…貧血?」


侍女は頷いて、

「3ヶ月前に子を2人出産した時に、

出血が酷くなかなか止まりませんでした」


サクラは王女に近付いて、

「触っても良い?」と聞くと、


王女がゆっくりと目を開けて、

「誰ですか?」


サクラは口を一文字にして、

(またその質問か…

ここは真面目に答えないと)


そう思いながらポセイドン達を見て、

「海の神獣の家族です」


ポセイドン達は目を見開いてサクラを見て、

「何だその説明は」


「うるさいな、嘘じゃ無いんだから良いでしょ、

えっと〜詳しい事は後で話すんで、

先ずは治療をさせて」


サクラは王女の額に手を当てて、

光を注ぎ込んで行き、

内臓の全てを治癒していった、

その時に気付いたのは、

王女は体以上に心が疲れていた。


「体はこれで治ったけど、

心の方がお疲れみたいで、

心はアタシでも何にも出来ない、

何をそんなに苦しんでいるの?」


王女は自分の体の変化に驚いて、

体を起こして手のひらを見つめてから、

泣き出してしまった、


絞り出す様な声で王女は、

「わたくしのせいで…

子供達を健康な体で産んでやれなかった」


サクラは王女の背中を摩りながら、

「それは変だね、

この星での出産は全ての子が健康に産まれるって…

ん…?待てよ、ヒューマンの国で同じ様な事が」


サクラは振り返り小さなベッドを見て、

「赤ちゃん診ても良いかな?」

そう尋ねると、


王女は手で顔を覆いながら頷き泣いている、

サクラはゆっくり小さなベッドに近付き、

赤ちゃんの様子を診るが、

スヤスヤと眠っていて、

特に変わった所はない様に見えたが、

手を伸ばして赤ちゃんの瞼をそっと押して、

「あっ」と声をもらす、


サクラは赤ちゃんの顔を両手で包み込み、

光を注ぎ込んでいく、

赤ちゃんは光に反応して両手をピクピクと動かすと、

そのまままた眠ってしまった、


サクラは別のベッドを覗き込むと、

同じ様に寝ている赤ちゃんがいたが、

体に掛けたれた毛布の下半分が盛り上がっていなかった、

サクラはゆっくりと赤ちゃんの体を撫でて足を触るが、

足の部分には何も無かった、

「この子は四肢が無かったのか…」そう呟くと、

同じ様に両手で顔を包み光を注ぐ、


急に2本の足が生えて来て驚いた赤ちゃんは泣き出して、

侍女が慌てて駆け寄り抱き上げると、

無かったはずの2本の足がある事に気付き、

「ミレーヌ様赤ちゃんの足があります」


ミレーヌと呼ばれた王女は顔を上げて侍女を見ると、

赤ちゃんが泣きながら足をバタバタさせていた、


「そんな…その子は目が不自由な子では?」


「いえ、この子はカジール様です」


王女はヨロヨロと立ち上がり、

そこにポセイドンが手を差し伸べて支える、

ポセイドンに支えられながら赤ちゃんに近付いて、

赤ちゃんの顔を優しく撫でると、


「あああ、間違い無いカジールです、

ではロジールはどうなりましたか?」


サクラがつかさず、

「赤ちゃんは2人とも健康な体になったよ」


王女はサクラを見て、

「えっ?そんな…そんな事が出来るわけ…」


王女はロジールと言われた赤ちゃんのベッドに、

ポセイドンに支えられながら行くと、

そっと顔を撫でながら瞼を触る、

今まで無かった眼球がある事に気が付き、

赤ちゃんの瞼を開いて中を見る、

そして眼球がある事を知った王女は、

その場で泣き崩れた。


サクラは王女の背中を優しく摩りながら、

「王女はヒューマン族を知ってる?」


王女は両手で顔を覆い泣きながら何度も頷く、


サクラも頷いて、

「この前ヒューマン族の王都で、

この子達と同じ様な赤ちゃんと出会ったの、

その時にヒューマン族の王が言ってたんだけど、

この星の住人は寿命が長いから、

絶対に障害を持って産まれてくる事は無いって、

それなのに眼球が無い子などが産まれてきて、

きっと何か星に異変があったんだとアタシは思う、

その理由ももう直ぐ分かるから、

こんな事はもう起きない…

起きない様にするから、

安心して欲しい」


王女は涙だらけの顔を上げてサクラを見つめると、

「貴方は一体誰なのですか?」


サクラはまた口を一文字にして考えていると、

ポセイドンが笑いながら、


「アハハハ、また同じ質問で悩んでいるな、

何度も同じ事聞かれて面倒になったんだろ?

俺が代わりに答えてやるさ、

王女よ良く聞け、

この星の異常に気が付いた星神が全能神に相談して、

全能神が星神の願いに答えてこの星に召喚されたのが、

このマスターだ」


サクラはいきなり立ち上がって、

「ダァ〜アアアアア〜

何て事を言ってる」


ポセイドンは薄笑いを浮かべながら、

「何を騒いでいる、

星神から聞いた本当の話だが」


「そんな全能神とかどうでも良いから、

会った事ない者を信じてはいけない」

そう叫びながらサクラは「チラッ」と王女を見ると、


王女は両手で口を押さえて目を輝かせている、

サクラはその表情に後退りをして、


「アタシは大した人間では無いから」


王女の耳には何も届かず、

いきなり立ち上がり、

大きな音波の様なものを発した。


その瞬間外が騒がしくなってくると、

王女はしっかりとした足取りで、

外に出て行ってしまった。


サクラは王女の行動に呆気に取られていたが、

ポセイドンを睨んで、


「この先何か起こったらお前のせいだから、

お前が責任取れよ」


そう言って立ち上がり太郎を2体召喚して、

アイテムボックスから水を取り出し、

赤ちゃんに飲ませる様に指示を出す。


赤ちゃんを抱いていた侍女もサクラを輝く目で見つめていたが、

「あの…マスター様、

その水は何でしょうか?

赤子に飲ませても大丈夫ですか?」


サクラは真面目な顔で頷いて、

「大丈夫、心配なら先に侍女さんが飲んでみて」


太郎がコップに水を入れて侍女に飲ませると、

侍女が驚いた顔で、

「これは何ですか?

気力や体力が一気に戻ります」


「そうなんだ、奇跡の水、

赤ちゃんや王女も心身疲れているだろうから、

飲ませてあげて、

後さ…王女は何をしたの?」


侍女は遠い目をして、

「あんな王女様久しぶりに見ました、

あの叫びはこの国の全ての者に、

集まる様にと指示を出しました、

王女様がその指示を出す時は、

最高の祝福が降りた時にします」


サクラは「ホッ」とした顔になって、

「何だ良かった、

自分と赤ちゃんが健康になった事を知らせたかっただけか、

アタシはまた全能神に反応したのかと焦ったわ」


侍女は顔を左右に振って、

「王女様達が元気になられたのは、

勿論喜ばしい事ですが、

それだけではあんな指示は出しません、

だってここに全能神様が導かれた神がいらっしゃる、

そんな祝福が降り立ったのです」


サクラは顎が外れたのかと思う程、

大きな口を開けて「ガァッ〜アアアアア〜」と変な声を出して、

ポセイドンを指差して、

「お前のせいだから責任取れよ」


ポセイドンは両手を広げて、

「マスターはやれやれだな、

何でも面倒だと思うのは間違っているぞ、

娘よ王女は何をしに行った?

どうせ全能神の使者が来たと報告しに行っただけだろ?」


侍女は慌てて首を振って、

「報告だけなんて、とんでもございません、

これから三日三晩皆さんを歓迎する為の祭りを行うはずです、

その為に国中の者を集めてるいるのですから」


サクラは「ガッガッガッ」と自分の口で効果音を出しながら、

ポセイドンに向き直り、


「お前が三日三晩みんなに歓迎されろ、

アタシは大陸を目指すからな、

ネプチューンもポセイドンと一緒にいても良いから」


今まで黙って見ていたネプチューンは、

「ガハハハ、面白い事になったな、

俺も残ってポセイドンがちゃんと歓迎されたか監視してやろう、

マスターは好きにしてくれ、

ポセイドンが口を滑らせたせいだからな」


サクラは頷いて、

太郎達に食料を部屋いっぱいに出させてから、

赤ちゃんの顔を1人1人眺めて頬を撫でてから、


「じゃあアタシはここを出て先に進む、

ポセイドン達は好きなだけ海にいて良いから、

何か用が有れば連絡する」


ポータルを海上に開けて中に太郎達と入って、

サクラは顔だけ出して、

「じゃあのぉ〜後は、おなしゃす〜」

そう言ってポータルを閉じてしまった。


ポセイドンは呆気に取られていたが、

「何だあの、おなしゃすって?

ああゆう所がまだ子供なんだろうな」


ネプチューンは「クスッ」と笑って、

「ポセイドンよ、

お前はマスターをただの子供だと侮ってはいけない、

マスターは特別扱いを非常に嫌がると聞いたぞ、

それを避けるには手段も選ば無いかもな、

マスターは頭の回転が速いアホな子供などと言われている」


ポセイドンは笑いながら、

「アハハハ、何だそれ酷い言われ様だな、

だが…みんなに愛されているのも本当だ、

太郎達が大切に育てるのも理解できるし…、

おなしゃすってアホだな…

あの慌てて逃げる様は笑える、

まだまだ楽しませてくれそうだアハハハ」


そんな2人の会話を不安そうに侍女が、

「あのマスター様はどこに行かれたのですか?」


「ああ、星の異常を調べている途中だから、

ここにとどまる時間が無かったのだ申し訳ない、

マスターの代わりに俺が王女に説明しよう、

それとマスターの拠点の食料を置いて行ってくれた、

王女達に食べさせて早く元気になれって事だ」


侍女は説明されても何の事か理解できて無い顔で、

「はぁ〜」と返事をしていた。




















読んで頂きありがとうございました( ◠‿◠ )/

天気も不安定でまだ暑い日々ですがご自愛ください♡

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。