再び精霊王達と オタク女子
星神と精霊王達にドラゴンの説明を求めるサクラ、
サクラは拠点に戻り辺りを見渡し、
星神を探していたが、
ちょうどランチタイムで誰もいなかった。
サクラはテラスに降りて椅子に座っていると、
フィーが叫びながら飛んで来た。
「あ〜あ〜、サクラ〜
も〜全然会えないんだもん、
どこ行ってたのよ?」
「全然戻れ無い程忙しかっただけだよ、
フィーだってアタシの事を探してた?
話は聞いているよ、フフ、
ヒヨコ達と一緒の生活を送っているって」
フィーは飛び上がり首を傾げて、
「ずっとじゃ無いよ…
あれ?どの位経った?
朝起きて散歩に行くでしょ、
川まで行ったら水浴びをして、
小屋に戻って果物食べて、昼寝して、
また散歩に行くでしょ、
新しく出来た体育館に行って…」
サクラは手で制止してから、
「あの、毎日のルーティンは結構です、
アタシに何か用事でもあった?」
「いや、特に無いけど、
会え無いのも寂しいかなって思って」
そこにサクラの三つ編みの中にいた、
ユニペガが顔を出してフィーを見る、
フィーはユニペガの姿に驚き、
「なっなっなに〜その子?」
「あ〜ユニペガちゃん可愛いでしょ、
アタシの新しい家族」
フィーはユニペガ近付き、
手でそっと触ろうとすると、
「マスター、この子だれ?、
僕を触ろうとする」
「この子は精霊のフィーだよ、
今はヒヨコと一緒に生活をしている、
フィーもユニペガちゃんに許可を取ってから触って」
「あっ、ごめんね、触ってもいい?」
ユニペガはテーブルに降りると、
「触ってもいいよ」
「キャ〜この子飛べるの?
えっもしかして背中にも乗れちゃう?」
「乗れるだろうけど、
ユニペガちゃんの許可を取ってからにしてね」
フィーはそっとユニペガに触れて撫でながら、
「背中に乗ってもいい?」
ユニペガは横目でフィーを見て、
「最初はマスターに乗って欲しい」
サクラはビックリして、
「ユニペガちゃんアタシを乗せたいの?
背中に人を乗せるって嫌かと思ってた」
ユニペガは首を左右に振って、
「大好きな人には乗って欲しい、
役に立っていると嬉しい」
「フィーごめんね、
先にアタシが乗せてもらうわ」
サクラはユニペガを抱き上げて、
テラスの前の広い場所にユニペガを降ろすと、
ユニペガを馬のサイズまで大きくした。
サクラは飛び上がりゆっくりとユニペガの背中に乗って、
ニヤニヤしながら首に抱きつく、
「ユニペガちゃん温かい、
馬の上ってこんなに気持ちいいんだね」
「サクラずるい、
ユニペガちゃん私も乗っていい?」
「しょうがないな、頭の上に乗って」
フィーはユニペガの頭の上に乗って、
「何これ?毛並みが気持ち良い、
サラサラのフワフワ〜ここで眠りたい」
「ヒヨコはもういいの?」
「いい訳ないじゃん、
ピヨちゃんのフワフワはもうやめられ無いの」
その時食堂の扉が開いて誰かが出て来た、
サクラとフィーはユニペガに頬ずりをしていて、
食堂から出て来た人物には気付いていなかった、
出て来た人物は凄い勢いで向かって来て、
何故か手で鼻を押さえながら声をかけて来た、
「サッサッサクラ、いつ帰って来た、
お前本当にいい加減に…ブゥ〜」
声をかけて来た人物が鼻血を撒き散らしながら、
その場で倒れる、
サクラとフィーは倒れた音に驚いて、
ユニペガの足元を見ると、
血まみれのクレアが倒れていた。
「あ〜あ、
オッサンいい加減にしてはこっちの台詞だよ、
この前もユニペガちゃん見て倒れたじゃん、
ユニペガちゃんの何に興奮してんの?」
食堂から他の精霊王達も出て来て、
血まみれで倒れているクレアに驚いたピエールが、
「ちょっとサクラ、クレアに何したのよ?」
「ピエールうるさい、
勝手にオッサンが倒れたんだよ」
ピエールもユニペガに気付いて、
「あ…これか…」
「これかって何さ?」
「サクラあんた、この馬召喚する時、
どんなイメージで召喚したのさ?」
「はぁ〜?イメージ?
ユニコーンとペガサスは神話に出て来る、
聖なる馬みたいなイメージ?
アタシの勝手なイメージだから、
本当な事は知ら無い」
「本当なんてどうでも良いのよ、
あんたがイメージしたその馬は、
聖なる馬そのものなのよ」
サクラはピエールの顔をじっと見つめて黙っている、
サクラの反応にため息を吐くピエール、
「あんたバカでしょ?
聖なるって事は神みたいなエネルギーを発しているの、
特にアンタの魔力がアホみたいにあるから、
この馬もとんでも無いエネルギーよ、
そのエネルギーあてられたピエールは、
鼻血出してぶっ倒れたんだわ」
「それはおかしい、
家畜達でもクレアは倒れる事があるって、
太郎君が言っていたもん」
そこに他の精霊王達と星神も現れて、
「何と素晴らしい馬がいるな、
でっ、クレアは何で血まみれで倒れているんだ?」
ピエールは腕を組んで得意そうに、
「全部アホ娘の馬のせいよ、
あまりにも神々しい馬だったから、
鼻血出しちゃったみたい」
そこにおじいちゃん精霊王テールが、
「サクラはエネルギー調整を考え無いアホ娘だから、
仕方無いのぉ〜わしのサポート無しだからこうなる」
他の精霊王達も何か言っていたが、
星神が両手を広げて「まぁ、まぁ」と言いながら、
「ピエール、テール、
サクラさんのせいにしちゃダメです、
サクラさんは…」
星神の話を遮ってサクラが、
「星神、ごめん、
ピエールとおじいちゃんが何言ってもどうでも良いから、
そんな事より話がある、
星神と精霊王全員、テラスに座って、
それとおじいちゃんとピエールは、
エネルギーがどうとか言ってるなら、
強いエネルギーが届か無い場所まで行け、
神聖な存在なんて動物だけじゃ無い、
水や雷だって神聖な存在を知っている、
他の属性も召喚しちゃうかも〜
だからアタシの話を聞いた後みんなここから出て行け」
サクラの話に精霊王達が騒ぎ出し、
海の精霊王メールが、
「ピエール余計な事を言うな、
クレアの異常な反応が何だ、
俺は聖なる海の存在で倒れたりし無い自信はある、
だからサクラ、俺はここから出て行く気は無い」
他の火や水、風と植物の精霊王達もメールと同じ様に、
「出て行か無い」と宣言していた。
サクラは全員を無視してテラスの席に座って、
「太郎君、全員座らせて」
近くにいた料理太郎が、
「御意、マスター、
お前ら、
マスターのランチの邪魔になら無いように指示に従え、
従え無いなら私が座らせてやる」
精霊王達は慌てて席に座り、
倒れているクレアは太郎に抱えられ、
テーブルにうつ伏せた形で座らせられた、
星神はいつものマイペースで、
ゆっくりとサクラの隣に座る、
「ユニペガちゃん、
元のサイズに戻すから、
アタシの所に戻って来て」
ユニペガは可愛い声で「マスター、ぎょ〜い〜」と言いながら、
飛び上がりテーブルの上に乗り、
ゆっくり歩きながら精霊王達の顔を、
順番に見つめて行った。
フィーはサクラの頭に乗って、
いつもの様にチョンマゲを掴んで寛ぐ、
サクラは全員座った事を確認してから、
「突然ですが、
マレディク-ダンジョンを攻略して来た。
とっ言っても何の事だか分かってる?」
「サクラさんが言っていた、
呪われたアクセサリーが取れるダンジョンですよね?」
と星神が答える、
サクラは頷いて、
「突然現れたダンジョンと、アクセサリーの事を、
ダンジョンの最深部にいるボスに、
説明してもらおうと潜って行ったら、
ダンジョンのボスは巨大なブラックドラゴンだった、
確かドラゴン族がいるって言ってたよね?
何で突然現れたダンジョンにドラゴンが居たと思う?」
サクラの話を聞いていた星神と精霊王達は、
何も言わずに凍り付いた様になり、
目を見開いて、ただサクラを見つめている、
サクラはみんなの顔を睨みながら、
「誰も、何の、予想も無いって事?
ドラゴンは生物では無かった、
ホログラムの様な実態が無い映像みたいな…
あ〜理解出来無いか…
そう幽霊みたいな感じ」
まだ誰も動か無い、
クレアは気絶したまま、
サクラは頭を抱えて、
「あのさ、何でもいいから、
ドラゴンの説明してくれ無いかな」
星神が額に手を当てながら、
「すいませんサクラさん、
サクラさんの話がショックで…
何から話せば良いのか…」
「ショック?
ブラックドラゴンがいた事がショックなの?」
「それもそうなんですが…
そんないかがわしい場所に、
ブラックドラゴンが存在出来た事もショックなのです。
ドラゴンは神聖な存在そんな場所に居られるわけが無い、
ドラゴン族と魔族は別の大陸に住んでいますが、
それにも理由がありまして」
「ほうほう、理由が、
聞かせてもらいましょうか」
「ちょっと話が長くなりますが、
まずドラゴン族と魔族は寿命が無いのです、
寿命が無い分精神も高く平和主義で、
ですから寿命が有る種族と一緒にいて、
寿命の違いで何かトラブルの元になっては星の為になら無いと、
別大陸に住む決心をして移動して行きました、
この星の為にも色々と配慮をしてくれています。
サクラさんが会ったブラックドラゴンが、
私の知っているドラゴンだったら、
もう一つの大陸で大変な事が…
起きていると言うことになります、
何故なら、ブラックドラゴンはドラゴン族の長の1匹、
もう1匹はホワイトドラゴン、
2匹で星のエネルギー状態を観察する協力をしてくれてます、
それが…ダンジョンの深層部に居る?」
星神は頭を抱えて
「私がサクラさんの召喚を2年も躊躇していたから…」
「まぁ〜まぁ〜落ち込ま無い、
星の為に冷静でいる事が大切なんでしょ?
過去を後悔しても仕方ない、
前向いて何とかしていけば良い」
星神はパッと顔を上げてサクラを見つめ、
「では、直ぐにドラゴンの住む大陸まで、
様子を見に行ってくれるのですね?」
「はぁ〜?
別大陸って海を渡った所だよね?
そんな簡単には行け無いでしょ?
船とか有るの?」
メールが腕を組んで考えてから、
「そんな物は無い、
海を渡るなら自分で船を造るしか無いな」
サクラは目を細めてメールを見て、
「へ〜そうなんだ、
結局丸投げって事ですよね?」
メールはサクラに向かって、からかう様に、
「サクラは音速で飛ぶ練習しているんだろ?」
「あ〜またそれを言っちゃうんだ…
そこまで早く飛べ無いし、
星神落ち込むな、
いつかその大陸にも行くでしょう、
その前にやる事があるからね、
あっ、それとドラゴンのお腹から取って来た物を見て欲しい」
サクラはアイテムボックスから、
例の黒い物体をテーブルに置く、
置いた途端みんなが立ち上がって後退り、
星神が鼻をつまみながら
「サクラさんなんて物を出すんですか?」
サクラは不思議そうな顔で星神を見ながら、
「これが何か知ってるの?」
「何かは知ら無いですけど、
不浄のエネルギーが凄いのです、
そんな物を撒き散らしたら…
全ての命が終わってしまう」
サクラは黒い物体をアイテムボックスに戻して、
「なるほどね、
この物体はブラックドラゴンのお腹に入ってたんだ、
そこから不浄のエネルギーを撒き散らして…
あ〜だから変な病気が流行ったのか、
でもアクセサリーの説明がつかない、
その不浄のエネルギーに意思があるなら説明はつくけど、
そんな事あるのか?」
黒い物体が無くなった事で、
星神達は安心したのか席に戻り、
星神は出されていた紅茶を一口飲んで、
「もしかしたら…
ブラックドラゴンが何かを封印してくれている暗示でしょうか?」
サクラは頷いて、
「それは本人に聞きに行くしかないね、
誰かドラゴンに聞いてもらえる?」
星神は「私は地上に居るのも難しいので…」
精霊王達は顔を見合わせて、
「あの大陸には誰も行け無いだろうな」
「何でそこに瞬間移動出来る人いないの?」
メールが立ち上がってサクラに向き直り、
「あそこは特別な大陸で、
星の悪いエネルギーが集まりやすい場所なんだ、
それでドラゴン族の長が浄化をしていた、
魔族の王もそれを手助けしていると聞いた事がある、
それだけ大変な場所と言うわけで、
星神様は勿論、
私達も同じくあの場所に立つ事も出来ない」
サクラは顎を撫でながら、
「立つ事も出来ない?
アタシは精霊王達と体の作りは一緒って言ってたよね?」
精霊王達は「はっ」としている、
サクラは真剣な顔でみんなを見つめて、
「そうゆう事は…
アタシもその大陸に行くのはヤバイって事では?」
おじいちゃん精霊王が立ち上がり、
「おぬしは、わし達とは違う、
それにあんな禍々しい物を、
アイテムボックスに入れて平気でいるだろ、
わしらは一瞬でもきつかったぞ」
他の精霊王達がおじいちゃんの話に同調する様に、
「そうだ、あんな物持てるなんて考えられん」
「そうよ、肉体も精神も、神経も図太い、
エネルギーはアホの様にあるんだから、
私達と作りが違うのよ」
サクラが黙って聞いていたが、
「なんか…ディスられた様な感じがするんだが?
結局みんなが言いたいのは、
アタシなら大丈夫だから、
その大陸に直ぐに行って来いと言う事ですかねぇ〜?」
みんな黙り込んでしまったが、
星神が申し訳なさそう顔で、
「サクラさん、
この星に取ってドラゴン族は、
無くてはならない存在、
どうか助けてやってくれませんか?」
そう言って星神が頭を下げると、
精霊王達も星神にならって頭を下げる、
サクラは立ち上がり両手をテーブルに置いて、
「はぁ〜」っと大きくため息を吐いてから、
ブツブツと呟き出す、
「獣人族の白骨死体の身元を確認に行くでしょ…
直ぐに見つかるか?
でも最優先だよね…、
鬼人族の王達も未だ探しに行けて無い…、
いつまでも太郎君達に任せていたら…
王より太郎君が良いなんて言われた時にゃ…どうすんだよ、
だから早く探しに行かなきゃならいない、
ルポルのおじいちゃんの話は…ほっとくか、
帝国なんて様子を見に行ったら何があるか…
後は海かぁ〜
そう言えば魚人をまだ連れて来てない、
子供産まれちゃうじゃん…はぁ〜」
サクラの呟きにメールが顔を上げて、
「そうだぞサクラ、
子供が産まれてしまう、
早くポータルを開けてくれ」
サクラはゆっくり顔を上げて、
メールを見つめると、
「オッサン、ポータルは開けてやる、
だけど、直ぐ閉めるからね、
海水は定期的にポータル開いて交換するから、
これは決定でオッサンの要求は受け付けない」
サクラの話にメールは、
「分かった、魚人達を保護してもらえれば良い」
「海を渡ってその大陸に行くには、
時間がかかるだろうから、
今抱えている問題を終わらせてから行きたい」
星神はサクラの手を掴んで、
「サクラさん、ありがとうございます。
お手伝い出来ない事が、
こんなに悔しいとは思いませんでした。
どうかこれからも星の為にお力添えをお願いします」
「星神は堅いな、
精霊王達を見てみなよ、
クレアのオッサンは気絶したまま、
他の精霊王達は…、
特におじいちゃんとピエールなんか、
どうせ死んだりしないんだから、
さっさと行きなさいよ、って感じ」
ピエールが驚いて、
「やだ…小娘心が読めるの?」
星神は驚いて、
「ピエール、そんな事を考えているのですか?」
「だって星神様、
サクラは全能神様からとんでもない加護を受けていますよ、
それに全能神様は全てご存知で、
ここにサクラを導かれたって事は、
どこ行っても解決出来るって事でしょ?」
サクラは「フンッ」と鼻で笑ってから
「ピエール、
いいねぇ〜そのポジティブ、シンキング、
使えるものは使えば良いのよって感じ、フフ、
アタシは決心したよ、
ユニペガちゃんの様な神聖な神を、
全ての精霊王の属性で召喚してやる、
そしてみんな鼻血を出して倒れるがいい、
後は鼻血を出しながら寝床に帰れ、
結果だけ教えてやる」
精霊王達は騒めき、
「俺はそんな事思って無いぞ」
「そうですよ、みかんちゃんの事や色々感謝しています」
「そうそう、
火のゴーレムとも仲良く出来るのはサクラのお陰だ、
俺達が手伝える事は何でも言ってくれ」
「そうだな何でも手伝うぞ、
欲しい種はもう無いのか?
だから帰れなんて言うな」
そこにピエールがまた何か言いたそうにしていると、
メールが手で制して、
「お願いだからもう何も言うな、
ピエールとテールは黙ってろ」
ピエールは口をパクパクさせていたが、
空気の読め無いおじいちゃんが、
「みんなそんなに気を使わんでいい、
この娘は文句は言うが単純だ、
結局何でもやってくれる、
帰れとか言っているが本心じゃ無かろう、
だからサクラの言っている戯言は気にするな」
サクラはおじいちゃんを睨みつけて、
神社で見た風神と雷神に似た姿で、
大きな地の神をイメージして、
おじいちゃんの前に召喚をした。
おじいちゃんは召喚された地の神を見つめると、
硬直してしまいそのまま仰向けに倒れ、
口から泡を吐いていた。
サクラは飛び上がり両手を腰に当て、
「ア〜ハハハハ愉快、愉快、
地の神様ありがとう、
アタシの中に戻って、
これは良い事を知ったかもしれ無い、フフン」
サクラを見上げてピエールが、
「恐ろしい子…」そう呟くのであった。
読んで頂きありがとうございました( ´∀`)/




