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異世界に呼ばれたオタク女子 スキルが多すぎて使いこなせない件  作者: Melody


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32/36

国境と オタク女子

バルとエイストに頼まれた国境調査に向かうサクラ、

サクラはエイストの地図を手に、

凄い速さで飛んでいた、


向かうはエルフ国が攻め込まれていると言う国境、


エルフ側の国境の近くに建設中の砦があった。

様子を伺っていると、

皆元気そうに動き回っている、


(ここは大丈夫そうだな、

鬼人族側はどこから行軍してくるんだ?)


サクラは鬼人族側の街道を飛んで進んで行くと、

そこそこ大きな町が見えて来る、


町の中に畑もあり、

皆、忙しそうに働いていたが、

兵士らしき人物は見当たらない、


サクラは空中で腕を組んで眺めていたが、

「兵士がいない?

詳しい事を聞くには…鬼人の方がいいか」


サクラは近くの森に降りて、

オネットがいる町までのポータルを開けて、

「おーい、オネットいる?」


サクラに気が付いた鬼人が走り寄って来て、

「マスター、どうしたんですか?」


「いや〜、

オネットが暇ならちょっと手伝って欲しくって」


「オネットさんなら、

畑仕事してると思うので呼んで来ます」


そう言って走って行き、

オネットが直ぐにやって来た。


「マスター、何か有りましたか?」


サクラは事情を説明して、

「という訳で、

指示を出した王はもう居ないから、

エルフの国に攻め込む必要は無いって伝えて欲しい」


オネットは力強い目で頷き、

「我が国の後始末、

私にお任せ下さい」


そう言ってポータルを通って、

一緒に町に向かう、


町の門に着くと、

見張り台にいた鬼人に声をかけられる、

「どなたかな?」


オネットは見張り台にいた男に、

「私は没落貴族ダガルの元私兵、

この町に滞在をしている兵士達に、

急ぎ伝えたい事があって参った」


サクラは心の中で、

(硬いな〜だから縦社会は苦手だ)


そこに町の門が開き、

中から体格のいい男がひとり剣を携えて出て来た。

「ダガルと言ったか?」


「ああ、王に刃向かい爵位を剥奪されたダガルだ」


男はオネットを気の毒そうな目で見つめて、

「ダガルの私兵か…大変だっただろう、

それでこんな辺境の町まで何をしに来られた?」


オネットは王都で起きた出来事を話し、

王は罪を犯し拘束されたと伝えると、

男は空を見上げて口を開くが、

声が震えていた。


「我ら王都第3騎士団は、

少ない兵士でエルフの国を、

攻め込めと命令された、たった300人だぞ、

そんな事は無理だと説明しても、

王は…別に勝てると思っていない、

嫌がらせだと…

嫌がらせする為に100人以上の兵士が怪我をした、

これ以上兵士達を無意味な争いで傷つけたく無かった、

だからもうエルフの国境には行っていない、

でもエルフの方から報復に来る恐れもあった、

町には世話になっている、

これ以上迷惑をかけたく無い、

それで今は町の為に警護と畑仕事を手伝っている」


話を聞いていたオネットは、

悔しそうな顔で、

「お互い主人に振り回されてしまいましたな」


男は頷いて「そうだな」と一言だけ呟く、


空気が重たくなった事を感じたサクラが、

「もう王は戻って来ないから大丈夫、

それと怪我人をみせて治療するから、

後は…オネット、

残りの仲間がここにいないか聞かないの?」


オネットは無理に笑顔を作り、

「治療院に拘束されていた仲間に聞いた所、

残りは一緒に逃げて行ったそうです、

さすがにこんな辺境のまでは来て無いでしょ」


「そうなんだ、

じゃあおじさん町に入れてくれる、

アタシ達は怪しい者じゃ無いから」


男はサクラをじっと見つめて、

「鬼人の男は怪しく無いが、

お嬢ちゃんは怪しいんだが…」


サクラは両手を広げて、

「やれやれだよ、

じゃあオネットアタシは行くよ、

オネットも帰るでしょ、

今ポータル開けるね」


オネットは慌てて、

「マスターちょっと待って」


オネットは慌ててサクラを引き止めて、

町の男に王を捕まえたのはサクラだと説明し、

他にも病人の治療なども説明すると、


男は深く頭を下げて町に入れてくれた、

いつもの様に太郎を召喚して、

怪我人、病人を治療し、

食料も山ほど置いて行く、


全てが数時間で完了すると、

「じゃあアタシ次が有るから行く」


オネットがサクラに、

「ここに太郎は置いて行かないのですか?」


「置いても良いけど、

町の人が怖がって無かった?」


最初に町から出て来た男が、

「いや、あの…お嬢ちゃん、

さっきは本当に失礼な事を言ってしまい、

申し訳なかった、

兵士全員が元気になって、

本当にありがとうございました、

先程、オネット殿に聞いた、

その太郎と言う戦士は凄くお強いと聞きまして、

是非、この町もお守り下さい」


手のひらクルリの男に、

「別に置いて行くのは良いけど、

オッサン達は王都に帰らないの?」


「今更帰る気も起きません、

ただ親の事は気になっていますが、

少し落ち着いたら手紙を出します」


サクラは苦笑し、

忍者太郎を2体召喚してから、

オネットと一緒にポータルで戻り、

急いで次の国境を目指した。


サクラは国境の側にあった崖から、

エルフとヒューマン達が衝突しているのを眺めていた。

初めて戦争みたいな光景を見て、

サクラはゲンナリとしていたが、


急いで太郎達を召喚して、

地面に倒れている兵士と馬を、

崖の上まで連れて来る様に指示を出してから、

拠点までのポータルを開けて、

「太郎君いる?」


太郎は顔を出して、

「マスターお昼ですか?」


「いや、今食べられない、

それよりおじいちゃん何してる?」


「エルフの娘達と楽しそうに、

テラスでお茶をしてます」


「ジジイを連行して来て」


そんなやり取りの間に、

死にかけの兵士と馬が運ばれて来る、

サクラは急いで治療をしていると、

おじいちゃんが太郎達に連行されて来た。


「サクラ、ワシは忙しいんじゃ」


サクラは治療しながら、

「何が忙しい?

手にカップ持ったままだろ、

下でエルフとヒューマンが戦っているから、

早く止めて来て」


「そんなのどうすれば良いんじゃ」


「自分で考えて、

これ持って行きな、

太郎君はジジイを下まで連れて言って」


そう言いながらサクラは、

プラスチックで出来た安物の

メガホンを出して太郎に渡す、


太郎達はおじいちゃんを崖の下まで連行して行く、


その時ヒューマンの兵士達も異変に気付いて、

「ヴァイアン隊長、

変な者が負傷した兵士を崖の上に連れて行ってます」


ヴァイアンは応戦中で、

「何を馬鹿な事を言ってる、

戦いに集中しろ」


サクラもおじいちゃんが、

ちゃんと降りれたか下を見ると、

丁度ヒューマンの魔道士が火の魔法を使っていた、

最初にサクラが使ったフレアの様な火柱が上がって、

エルフ達が火に巻き込まれている、


「なんだ?フレアみたいの使ってるじゃん、

太郎君あの火にやられたエルフも早く連れて来て」


おじいちゃんは争っている傍に降ろされて、

「何をすれば良いんじゃ?」


太郎がメガホンをおじいちゃんの口に当てて、

「これでやめる様に声をかけろ」


おじいちゃんは困った顔で、

「これ、エルフとヒューマン達、

争いはやめなさい」


おじいちゃんの声に反応した兵士は、

唖然としておじいちゃんを見ていた、


おじいちゃんの小さな声にイラついたサクラは、

崖を降りて行って、

メガホンを取り上げて叫ぶ、


「人殺しはやめろ〜」


サクラの声に驚きサクラを見るが、

それよりも精霊王のおじいちゃんに注目が集まる、


サクラはおじいちゃんにメガホンを渡し、

崖の上に戻って治療を再開した、


おじいちゃんは注目を浴びて、

何をして良いか分からず呆然としていたが、

エルフの兵士がおじいちゃんに、

「もしかして精霊王様?」


おじいちゃんはメガホン越しに、

「そうじゃ、お前達争いはいかん、

星の為に争うのをやめなさい」


エルフの兵士が怒りをあらわにして、

「我らも争いたくは無いのです、

それなのにヒューマン族が、

武力で国境を越えようとするのです」


ヒューマンの兵士は、

「我らだって…

王からの命令は絶対、逆らえないのです」


おじいちゃんは複雑な種族争いを聞かされると思い、

聞かされても対応がわからないのと、

正直面倒になって、

「ちょっと待て、

他の者が話を聞くから、

太郎、サクラを呼んでこい」


「ジジイ、少しはマスターの役に立て」


「そんな事言っても…ワシよく分からん」


そこにヒューマンの隊長と呼ばれていたヴァイアンが、

「精霊王様、何故ここにいらっしゃったのですか?

私達の争いを止める為にですか?」


「何故いるのかはワシにも分からんが、

争いはモンスターを大きくするぞ、

だからやめなさい」

おじいちゃんの端折った説明に戸惑う兵士達、


そこに呆れた顔のサクラが降りて来て、

「マジ、ジジイ使えない、

少しは協力してよね、

え〜っと、

ヒューマン族のエルフの国への攻め込みを止めに来ました、

何故攻め込んでいるのか説明して」


ヴァイアンがサクラを見て、

「ヒューマンの子供か?

何故子供に説明しなければならない?」


サクラは頭を掻いて、

「あ〜面倒くさい、

子供でもなんでも良いや説明して、

このジジイが聞いている」


ヴァイアンはおじいちゃんを見て、

「精霊王様の連れですか?」


「連れだが、

お前達この娘に逆らわない方がいいぞ、

聞かれた事はちゃんと返事をしないと後が怖い」


おじいちゃんの周りに集まった兵士達は戸惑っていたが、

崖の上から太郎が声をかけて来た、


「マスター、元気になった兵士が、

降ろしてくれと言ってる、

元気になった馬はどうする?」


「兵士は下に降ろして良いけど、

馬はポータルに入れて拠点で保護する」


サクラと太郎の会話にエルフの兵士が、

「娘さんすまない、

私はエルフの国境隊、隊長カムルと言う、

兵士を連れ去っていたようだが何をしてた?」


「ただ治療してただけだけど」


兵士全員が怪訝な顔でサクラを見ていたが、

太郎が怪我が治った兵士を、

抱きかかえて降りて来る、


瀕死状態だった兵士の元気な姿を見て、

両種族は驚いていたが、


戻った兵士が隊長に向かって、

「隊長、この娘が言ってる事は本当です、

凄い速さで治療をしてくれました、

その後にもらった水を飲んだら、

体力、魔力、気力が戻ったのです」


兵士達全員驚いていたが、

1番驚いていたのはサクラだった、


「はぁ〜?今言ったの本当?

体力、魔力、気力が戻ったって?

だからみんな水が美味しい、

元気になるって言ってたんだ」

サクラは1人でぶつぶつ呟いていたが、


隊長達は子供にそんな力があるとは信じられずに、

ヒューマンの隊長がおじいちゃんに尋ねる、

「精霊王様、この娘は誰なんですか?」


おじいちゃんは適当な事しか言わない、

「そんな事は良かろう、

みんな元気になったんだ、

もう帰って争いはやめろ」


「説明出来ない程の娘なんですか?」


「そんな事はないがの」


次にエルフの隊長カムルが、

「娘さん、馬も元気になったなら、

返して欲しいんだが」


「えっ?馬は瀕死状態だったよ、

オッサン達に治療出来たの?

人間の勝手な都合で戦争に参加させられて、

死にそうになった馬を元の場所に戻すわけ無いでしょ、

馬がどうしても戻りたいって言ったら戻すけど」


カムルは悔しそうな顔でサクラを見ていた、

サクラは気にせずにおじいちゃんに向かって、

「おじいちゃんさ、

アタシに魔法使うなって言うけどさ、

さっきあの魔道士が、

アタシと同じ火の魔法使っていたんだが、

大地はなんの問題も無かったよ、嘘ついた?」


おじいちゃんはサクラを見て「フンッ」と鼻で笑ってから、

「おぬしとは魔力が違うんじゃ、

ここで使ってみろとんでも無い事になる」


サクラは疑いの眼差しで、

「ジジイは適当な事言うからな…」


おじいちゃんは小枝を拾って、

半径2メートルの円を書いて、

「この円の範囲におぬしの魔法を使ってみろ、

そうすれば、2度と使おうと思わないだろうな、

大地が崩れたら元に戻せよ、

みんな、危ないから下がれ」


兵士達は言われた通りサクラから離れて行く、


サクラは「大袈裟な」と呟いた後、

円に向かってフレアと呟くと、

半径2メートルの火柱が上がる、


離れた兵士達にも熱風が届き、

慌てて距離をとってサクラを見ていた、


サクラは火柱を見ながら、

「さっき見たのと変わらないと思うけど」


そこにさっきの魔道士が、

「魔力の濃さが全然違います」と叫ぶ、


サクラはフレアを止めて、

「なんだって?」


おじいちゃんが呆れて、

「魔力の濃さが違うそうだ、

おぬしが撃った魔法の下を見てみろ」


サクラは足元を見ると、

半径2メートルの穴が空いていた、

膝をついて穴を覗くと、

穴はとても深く底が見えない、


「おお〜マジか?

なんでこんな事になるんだ?」


「だから、魔力が強すぎるんじゃ、

その魔法調整できるまで使うな、

それと穴を埋めろ」


おじいちゃんの話など聞いていないサクラは、

穴に向かって「ヤッホー」と叫んでみる、


おじいちゃんはサクラに、

「サクラ…おぬし、やはりアホだろ?」


サクラはおじいちゃんを睨むと、

立ち上がって穴に落ちて行った、


周りの兵士達は大慌てになり、

「精霊王様、娘が落ちて行きました」


「精霊王様、大丈夫なんですか?」


おじいちゃんはため息をついて、

「大丈夫だから見ていろ」


暫くすると地響きがして、

穴から腕組みしたサクラが土と共に上がって来た、

「いや〜深かったは、

フレアは使わない様にするよ、

だって魔力少なめにしたのに、

こんな穴が出来ちゃうなんて…」


「だからワシが言った通りだろ、

いいから、この兵士達を何とかしろ」


サクラはおじいちゃんを睨んで、

「ジジイは言いたい放題、

協力をあまりしないなら、

面倒だからこの世界を征服しちゃうぞ」


サクラの言葉に兵士達は凍りついた、

あんな魔法を見せられた後に、

世界征服宣言、

誰が見ても本当に出来そうで驚愕していた。


おじいちゃんは涼しい顔で、

「それは良いな!

サクラ良く決心してくれた、

おぬしが世界を回せば安心じゃ、

なんたっておぬしは、

全能神様が導いた者だからな」


おじいちゃんの話に、

その場が違った意味で凍りつく、


「全能神様の遣わした者ですか?」


おじいちゃんが自慢げに、

「そうだ、だから皆安心するが良い、

世界が全て良い方向に向く」


おじいちゃんがそう宣言した途端、

全ての兵士が跪いてしまった。


サクラは慌てて、

「違う…ちが〜う、

アタシはそんな者じゃ無い、

跪くのやめて〜

ジジイ、なんとかしろ」


おじいちゃんはしたり顔でサクラを見つめて、

「ワシは嘘は言って無い、

エルフ族とヒューマン族よ、

この娘に何でもお願いすれば良い、

全ては上手く行く」


おじいちゃんは、

サクラにしてやったりと思ってほくそ笑んでいた、


サクラはそんなおじいちゃんを見て、

呼吸を整えて冷静になり、

小さい声でおじいちゃんに向かって声をかける、

「ジジイ、覚えておけよ、

土ゴーレムはジジイに冷たくなるかもな、フッ」


おじいちゃんは一気に青ざめて、

サクラに何か言おうとしていたが、

そんなおじいちゃんを無視して、


「みんな、まず立ち上がって、

じゃ無いとなんの協力もしない、

このジジイが言ってた事は忘れて、

それと詳しい事情をヒューマン族に聞きたい」


ヒューマン族の隊長ヴァイアンが立ち上がり、

「私達は王の命令でこの国境を攻め込んでいました」


「王はエルフの国をどうしたいの?」


ヴァイアンは首を左右に振って、

「分かりません、ただ攻め込めとだけ、

与えられた兵士の数を見ても、

本気で攻め込むとは思えません…

本当に何がしたいのか?」

そのまま俯くヴァイアン、


サクラは腕組みをして、

(なんか似た様な事があった様な?

あっちの国境でも似たような事を言ってし、

あ〜あと、ヒューマン女子がやってた嫌がらせだ、

なんか同じ命令をされてる?)


サクラはヴァイアンに向かって、

「王はマレディク-ダンジョンの、

アクセサリーを装備してない?」


ヴァイアンは顔を上げて、

「マレディクだと?

そんな事は無いと思うが…

ただ、王が変な指輪をはめる様になってから、

上級の火の魔法が撃てる様にはなっていた…」


「王がおかしくなって無い?」


「王がおかしく…

いや国内の重要な情報をここで話す訳にはいかない」


「なるほどね〜

まずは信用してもらわないと、

話してくれないか」


サクラはボロボロの兵士達を見て、

太郎を追加で召喚し、

「太郎君、兵士達の食事の用意をして、

エルフもヒューマンも食事をご馳走するよ、

取り敢えず今日の争いはおしまい、

ジジイは帰れ」


拠点までのポータルを開けて、

ジジイを押し込むと、

料理太郎がまた顔を出して、

「マスター、お昼ですか?」


「うん、今なら食べれる、

それと、ここにいる兵士全員の食事出してあげて、

500人位いるか?料理ある?」


太郎はニコニコ笑って、

「私達はずっと料理しています、

お任せください」


(ずっとってなんだよ?

ずっと料理してるって事?

ま〜アイテムボックスがあるから大丈夫か、

なんか太郎君、話し方も流暢になっている様な気がする、

気のせいか?)


そんな事を考えている内に、

料理太郎達がせっせとテーブルと椅子を持って来て、

サクラを座らせると、

テーブルの上にハンバーグとポテト、

サラダ、フルーツジュースを置いて、


「さ〜マスター、召し上がれ」


サクラはなすがままに座っていたが、

「ハンバーグだと、

デミグラスソースがかかってる、

作ったの?」


「昨日マスターが、

牛の骨も落とす様にしてくれたから、

早速牛骨でスープを作って、

デミグラスソースも作った」


「え〜母親がそんな動画も観てたの?」


「ママさん、料理何でも観てた」


「そうなんだ…」

そう呟いてから一口ハンバーグを食べると、

家庭のハンバーグじゃ無い、

お店で食べるハンバーグみたいで、

ジューシーでメチャメチャ美味しかった。


「これって…母親のハンバーグじゃ無いね」


太郎は嬉しそうに頷き、

「ママさん、有名レストランの、

厨房の動画も観てた、

タネを作るところから焼きあげるまで」


サクラは太郎を見て、

「太郎君、君達はなんて素晴らしいんだ、

パフェを作る動画は観た?」


「スイーツもたくさん観てた、

パフェも作れる、

カカオが手に入ったから、

マスターが好きなチョコパフェも今度作る」


サクラは感動で涙を浮かべていた、


周りの兵士達も、

食糧難でろくな物を食べていなかった事もあってか、

太郎から配られたハンバーグを食べて、

あちらこちらで歓声が上がり、

涙を流している者もいた。


ほんの少し前まで殺し合ってた2種族が、

食事をしながら笑っている、


その違いは周りの空気も変えて、

爽やかな風が吹いていた、


そんな光景を眺めていたサクラに、

ヴァイアンが声をかけて来た。


「お嬢ちゃん、君はヒューマンなのかい?」


サクラはジュースを飲みながらヴァイアン見上げて、

「はぁ〜この世界に来て、

何度も同じ質問をされたよ、

答えるのが面倒なんだけど」


「この世界に来て?」


サクラは頷いて、

「ジジイはやっぱり使えないから、

違う人を呼ぶよ」


そう言って、ポータルに声をかけて、

星神を連れてくる様に頼むと、

太郎達が星神を連れて来る、


ヴァイアンは星神を見て、

思わず跪いてしまった。


「さすが星神、

この方もアタシの事が知りたいんだって、

星神よろしく」


サクラは星神に頼んでから、

エルフの隊長に向かって歩いて行く、


連れて来られた星神は、

ヴァイアンの顔を見つめて、

「あの?何が知りたいのですか?」


ヴァイアンは星神を見て、

胸が締め付けられて何も言えずに涙を流す、


星神はヴァイアンの背中に手を回して、

「どうかされましたか?

何かお辛い事があるのなら、

何でも言ってください」


ヴァイアンの異変に気付いた、

ヒューマンの兵士達も集まって来て、

星神に気付き跪いて、

星神を見つめる目から涙が流れていく、


星神は何が何だか分からず、

ただヴァイアンの背中を撫ぜ続けていた。



読んで頂きありがとうございました( ̄∇ ̄)/

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