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異世界に呼ばれたオタク女子 スキルが多すぎて使いこなせない件  作者: Melody


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28/36

円卓会議をする オタク女子

円卓会議でこれからの色々を相談するサクラ達、

鬼人の王都に行った翌日は忙しかった、

オネットの所でケルカンの情報を聞いて、

ケルカンの町まで様子を見に行った後、

ヒューマン達の村を探しに行った。


保護された人達の為に、

犬小屋住宅を幾つも建て、

鬼人の王都に肉や野菜を、

王都の人達全員に回る様に用意した。


城に居た王の側近達に星神を会わせ、

今後は太郎に協力する様に星神に指示をされ、

他の指示も全て受け入れてくれたが、

何故か側近達は安堵している様に見えた。


城にあったアクセサリーも全て回収して、

1日が過ぎてしまっていた。


大きな円卓に座って考え事をしているサクラ、

(ダンジョンとアクセサリーの事は、

あのジジイとオッサンには伝えた方がいいな…

絶対、王に伝えるって言い出すぞ〜

仕方無い、仕方無いんだよあれを使うのは…

それが終わったら国境の様子を見に行くか、

いつになったら動物集め出来るんだ…)


ボォ〜っとしていると、

ルポルの太郎から念話が入る、


「ジジイいつでも確保出来ます」


「分かった今ポータル開けるから連れて来て」


サクラがポータルを開けると、

太郎に連れらてバルが現れ、

太郎は帰って行った。

次はクラテルの町のポータルを開けると、

エイストの脇を抱えた太郎が、

エイストをポータルに放り込み、

町に戻って行く、


2人はビックリした顔でサクラを見つめて、

「なっ何事だ?」


「大事な話があって、

集まってもらいました」


バルが怒って、

「連れて来る前に連絡よこせ」


「え〜話が有るって言ったら、

何だ、何だって聞か無い?

私は効率厨だからこうなった、へへ」


バル達が座らせられたテーブルには、

既に座っている者がいた、


星神と鬼人代表のオネットとサンセとケルカン、

後は捕まえた鬼人の王だ、


料理太郎がせっせと紅茶と、

果物を用意して行く、


全員が円卓に着くとサクラが話始める、

まずはアクセサリーの説明、

精神への呪いと身体への呪い、

2種類ある事を説明した後、


サクラはバル達を見て、

「エルフの国は、

アクセサリーの事はどこまで把握してる?」


バルとエイストはサクラの説明を聞いた後、

難しい顔で黙っていたが、

エイストが肩をすくめて、

「マレディク-ダンジョンが現れて、

調査は行われたが、

あまりにもモンスターが強過ぎて、

王は直ぐに閉鎖を命じた、

そんな訳でダンジョンのアクセサリーの事は、

何も知らなかった」


バルも頷いて、

「アクセサリーを装備しなければ、

何の問題も無いのでは無いか?」


サクラはエイストを見て、

「この間頼んだ件はどうだった?」


「ああ、紫の悪魔の件か、

確かにダンジョン調査した者が多かったが、

関係ない者も紫の悪魔にかかっていた」


サクラは頷いて、

「その関係無い人達は、

個人的にネガティブな人だったり、

凄い怒りや悲しみに襲われていなかった?」


エイストは腕を組んで考えていたが、

「あっ」と言って、


「ご家族に不幸があった者達だったかもしれ無い、

それが関係あるのか?」


「まだ確認は取って無いんだけど、

紫の悪魔は空気感染するみたい、

誘拐されたヒューマンの話では、

部屋に甘い匂いの何かを撒かれた後、

数日で紫の発疹が出たって言ってた、

詳しい事を知っているのは、

このオッサンに聞けばわかる」


そう言って鬼人の王のうしろうに回って、

鬼人の王の脳天を人差し指でさす、


バルとエイストは首を傾げて、

「ここに来た時からその方が気なっていた、

まず紹介をしてもらわないと困る、

オネットとサンセはわかるが、

そちらの方も紹介されて無いしな」



オネットは申し訳なさそうに、

「バル殿、こちらは鬼人の国の公爵様でした、

王に進言をして逆鱗に触れたせいで、

紫の悪魔に感染させられ、

拘束されてた所をマスターに救ってもらったのです」


「そんな事が…私と同じ目にあっていたのですな、

今になって思うのだが、

ダガルもアクセサリーの強め方を知っていた事になる

どこで知ったのか…」



サクラはニヤリと笑って、

「ダガルにもう一度話を聞いた方がいいかもしれないね、

それよりコイツの事だけど」


王の脳天をさした指をグリグリしながら、

「コイツは鬼人の国の王、

兵士や国民を使って酷い事をしていた」


バルとエイストは目を見開いて、

「まさか…お主、鬼人の王を連れて来たのか?」


「いや、悪い事してたから捕まえた」


バル達は呆れた顔で、

「捕まえたって…王都が大変な事になるだろ」


「いや〜コイツは王の仕事はして無かった、

全部側近に丸投げして、

好き放題してたみたいだよ」


「じゃあ今は側近達が国を治めているのか?」


サクラは手を左右にブンブン振って、

「違う、今は4人の太郎君が治めてる」

そう言って自慢げに手を腰に当てた、


先に聞いてたオネット達は、

苦笑いをするだけだったが、


バルとエイストは顔を青くして、

サクラを指差し、

「たっ太郎だと…太郎が国を治めてる?」


バルは鬼人達を見て、

「あなた達はそれで良いのか?

あの太郎達だぞ」


オネットは笑いながら、

「それは私も驚きましたが、

バル殿は太郎達の才能をまだご存じ無いのですか?

私達はここに来てからずっと太郎達に、

お世話になっています、

驚く程の知識が有り、

気が利いて直ぐに行動に移す、

私達の両親も太郎達に凄く感謝してます」


サクラは嬉しそうに頷くと、

「そうそう太郎君は凄いのだ、

前の世界の知識もあるしね、

それとずっと太郎君達に、

国をお世話させるつもりは無いよ、

問題が解決したら鬼人族達で話しあって、

国の代表を決めれば良い、

エルフの国みたいに」


そこで鬼人の王が怒鳴る、

「何を馬鹿な事を言ってる、

私が居なければ国は滅ぶ、

愚民共に何が出来る、

王家の血は絶対なのだ」


サクラは席に戻って呆れた顔で、

「国を滅ぼそうとしてたのはアンタでしょ、

大体この王の兄弟とか親戚は、

何も言って来ないけど何で?」


その質問にはオネットやケルカンも黙ってしまった。

サンセは2人の顔を見てから話出す、

「その王だった人は全ての血族を、

亡き者にしてしまったと情報は流れて来ましたが、

私達の様な爵位の低い貴族の私兵になどには、

本当の情報など、

伝わって来ないと思ってますから、

真実かどうかは知りません」


サクラやバル達も驚いた顔で王を見つめて、


「まさか…そんな事を出来るのか?

血族は相当の数いただろうし、

まさか子供まで手にかけたりしていないだろうな?」

そう言ってバルが王を睨む、


王は「ア〜ハハハハ」と大きな声で笑った後に、

「私はこの世を全て征服つもりだ、

子供?そんなもんいつでも作れる、

大体、私以外の者は愚民共と同じ、

父上もそうだ、考え方が甘い

だから、遠い辺境の土地に全員追いやってやった、

殺したと言う噂はいいな、

皆恐れて逆らわなくなる」


そこにいた全員が恐ろしい形相になって、

王を睨みつけていたが、


エイストがサクラに向かって、

「コイツは何故捕まっているのに、

こんなに強気なんだ?

何かあるのか?」


サクラは呆れた顔で王を見て、

「多分、まだアクセを取り上げて無いからかも、

なんか山も吹っ飛ばす魔法が撃てるらしいよ」


王は慌てて、

「貴様、何故それを知ってる?」


サクラはすっとボケた顔で、

「あの側近名前なんだっけ?」


オネットが「ラファンです」


王はオネットを睨み、

「何故その名前を知ってる?」


「アタシが捕まえたから、

そいつが言ってたんだよね〜

それとオッサン達にも見てもらおうと思って、

わざとアクセ外さないでいたんだ」


そう言ってサクラが王に手を向けてサーチをすると、

王の体の状態が見えて来る、


精神への呪いと表記された文字の色が、

サクラが前に見たのと違って濃い赤だった。


バル達も驚いて、

「何かおぞましい感じがする色だな」


サクラも頷き、

「他のはこんな色じゃ無かったよ、

相当呪いが浸透してるんじゃ無いの?

この王は前からこんな感じ?

それとも、ダンジョンのアクセを装備してから?」


オネット達に尋ねると、

ケルカンが難しい顔で、

「ダンジョンのアクセサリーなど関係無く、

子供の頃から暴力的な所はありました、

先代の王も悩んでいましたが、

この王ビヨランスは何人かの貴族を抱え込んで、

王を亡き者にし、自ら王の座についたと、

ビヨランス本人から聞かされました、

まだ王がご無事なら国に戻って頂きたい」


「ケルカン何だと!

貴様誰に口を聞いてると思っているのだ、

私がその気になればこんな所一瞬で吹っ飛ばせるのだぞ」


「まあまあ、落ち着いて、そんな事出来ないし、

これはアタシの想像なんだけど、

アクセの装備条件に変な事書いてあったでしょ、

一定以上の野心とか闇エネルギーがどうとか、

アクセの方がこの王を選んでいる様な感じもするんだよね、

王のオッサンはさ〜何でアクセを装備してると、

紫の悪魔にかからないって知ったの?

それと紫の悪魔にかからせる為に何かを撒いたでしょ?」


「そんな事教えるか」


「まぁ、そうでしょうね、

自分で調べるから良いけど、

1番怪しいのがマレディク-ダンジョンだから、

今度調べに行って来る」


オネット達が慌てて、

「マスター流石にマスターでも危ないです、

もしマスターがこの王の様になってしまったら、

誰も止める事が出来なくなる」


サクラは「ぷぅ〜」と吹き出して、

「大丈夫だよ、ちょっと見てて」


そう言ってサクラはアイテムボックスから、

回収したアクセを出してその中の指輪を、

自分の指にはめてみると、

指輪が灰のような色に変わり崩れていく、


皆驚いた表情で見ていたが、

「何故そんな事に…」オネットが呟く、


「アタシが条件に合わないからでしょ」


エイストが「いやいや」と言いながら、


「いくら条件が合わないからって、

あんな崩れ方しない、

なんか毒に侵されて崩れたような…」


サクラは冷たい目でエイストを見て、

「オッサン、

アタシが毒って事?」


エイストは引き攣った笑いを見せて、

「とんでもございません、

娘さん…マスターにはお世話になってます」


サクラは「フンッ」と鼻を鳴らして、

「こんな感じだからダンジョン行って来る、

ダンジョンと言えば最下層にボスが居るはず、

そいつとコミュニケーション取れたら、

ダンジョンの話が聞けるかも」


バルは呆れた顔でサクラを見て、

「娘さんが一歩ダンジョンに入ったら、

ダンジョンがさっきの指輪の様に、

なるとは思わないのかい?」


バルに言われて「はっ、何ですとぉ〜」と驚くサクラ、


サクラは「フッ」と笑ってから、

「なんちゃって、

おじいちゃん、そんな事あるわけ無いでしょ、

アクセサリーは普通に持てたし、

ダンジョン探索は必須だから行く」


エイストが真面目な顔で、

「出来れば私の同行を許可してもらえぬか?」


サクラは嫌な顔して、

「最下層に行きたいんだ、

どんなスピードで降りて行くと思う?」


エイストは太郎と行った狩りを思い出し、

「あの様なスピードで行くつもりか?」


「先ずは最下層に行ってから、

ゆっくり回るかな〜、

ボスに話を聞きたいからね」


エイストは開いた口が塞がらないでいたが、

「では、

クラテルの町の近くに出現した、

ダンジョンから行って頂けないだろうか?」


「まぁ〜近場からって思ってたからいいよ」


エイストは嬉しそうな顔で頷いていた。


オネットは心配そうにサクラを見ていたが、

「それでマスター、

この王はこれからどうするおつもりで?」


サクラは王を睨んで、

「先ずはこうする」


サクラは王に人差し指を向けると、

「チェンジ」と呟き光を放つと、


光が王を包み込むと、

王の姿がだんだん小さくなって行った、


王は自分の変化に驚愕して、

バルも驚いて王の変化を見ていた、


サクラは笑いながら、

「ハハ、こうなったら悪い事も出来ないっしょ」


サクラは王の指にはめられてた、

指輪を全部外し、

首にかけてたネックレスも外して、


「これがレア、アクセ?

たいした効果も付いて無いし、

どこがレアなんだ?」


体が小さくなって呆けていた王は、

サクラの持っているアクセサリーを見て、


「ラファンが文字の色に意味があると言ってたが」


サクラは首を傾げて、

「そんな感じはしないけど…

そのラファンとかに騙されてた?」


サクラは肩をすくめてから、

王に向かって再度サーチをかけてみる、


「アクセ外しても変化ないけどさ、

やっぱりこの色が気になる、

浄化するからそのまま座ってて」


サクラが浄化魔法をかけ始めると、

王の顔が苦痛で歪み始める、

「グォ〜オオオ、くっ苦しい、

身体中が痛む…やめてくれ〜」


サクラは平然と魔力を送っていく、

王はとうとう地面に倒れて、

サクラを睨みつけ、


「お前…絶対許さない」


サクラは王に笑いかけて、

「誰が許さないの?」


「誰って…俺が、私が…グォ〜」


周りは混乱し始めた、


「なんか別人格みたいな感じになってないか?」


今までずっと何も言わずに座っていた星神が、

「サクラさんこの方どうしたのですか?」


「分からないけど、

人格を乗っ取られていた?

憑依?わかんないな〜調べてみるよ」


王は痛みがおさまって急に笑い出し、

「ア〜ハハハハ、

小さくなってショックだったが、

考えてみれば私にとっては良いことばかり」


王はケルカンを睨んで、

「お前達が死ぬ頃、

私は成人して力もあるだろう、

今までの知識と経験を活かして復讐してやる」


ケルカン達はゾッとしてたが、

サクラが嫌らしい笑いを子供王に向けて、

「何勘違いしてるか知らないけど、

見た目だけ変わっただけで、

体の寿命は変わって無い」


王はサクラを見上げて、

「は?年齢はそのまま?

体だけ子供と言うことか?」


「そうそう、子供なら何も出来ないでしょ、

それでも悪い事して、

人に迷惑かけるなら…虫とかも良いかもね〜」


王はこの世の終わりの様な顔でサクラを見ていた、

オネットは思わず「クッ」と笑ってしまい、

「マスター、もしかして、

ラファンもそうですか?」


「勿論、若返らせる訳無いじゃん、

それじゃご褒美になっちゃう」


オネットは「アハハ」と大笑いをして、

「マスター、宜しかったら、

このビヨランスを私に任せて頂けませんか?

畑で野菜を作らせて王都に運びます、

少しでも国民の為に働かせましょう」


サクラは頷いて、

「それは良いね、

それとさ、先代王は何処にいるの?

アタシが王都に連れて行くよ、

そうすれば国民も安心するんじゃ無い?

おい、元王、何処に行かせたか吐け」


王はただ睨むだけで何も言わない、

ケルカンはそんな王を睨みながら


「ビヨランスは知らないでしょ、

命令するだけで周りが動きます」


「じゃあ命令された人を探せばいいか?」


そこにオネットが、

「先代の王が戻って来て国民は喜ぶでしょうか?

王と言う存在に苦しめられ、

その時、奇跡の様に星神様が現れ、

王都の人間を全て癒し、

不安だった食料問題、モンスター問題が解決した今、

先代の王が戻って来たらまた不安になりませんか?」


場が静まり返り誰も何も言えないでいたが、

サクラが平然とした顔で、

「先代の王達は探しに行くよ、

アタシが星神から頼まれているのは、

命を救う事だからね、

新しいクエストが追加されただけ」


バルは呆れた様に、

「相変わらず軽く考えているが、

王だぞ、

救出した後の事もちゃんと考えなければならない」


サクラは「はぁ〜」とため息をついて、

「だからさ、王とか貴族とかのステータスは、

アタシには関係ないわけ、

命は平等に助ける、

辺境に行かされて生活出来てるか調べる、

出来てない様だったら保護する、

この山は広いからまだまだ新しい町も作れる、

王都に帰りたがったら、

みんなに相談する、それでどうよ?」


オネットが頷きながら、

「マスターの、

お好きな様にやってもらって構いません、

考えてみれば私とサンセは、

鬼人の国に住んでいませんでしたな、

マスターに国に帰るかと尋ねられたら、

私は拒絶するでしょう、

マスターのお手伝いなら何でもしますので、

何なりとお申し付けください」


サクラは苦笑いをして、

「相変わらず堅いな〜」


その時料理太郎がやって来て、

「マスター、お昼の時間です」


「え〜もうそんな時間?

ここに居る人達の分も宜しく」


「御意マスター、

またマスターの喜ぶ物が出来ました」


そう言ってそそくさとキッチンに戻って行き、

たくさんの太郎を引き連れて戻って来た手には、

トンカツが乗っていた、


「えっ?トンカツ?

ソースとかどうするの?

塩で食べるとか?」


太郎は首を左右に振って、

「手作りソース作ってみました、

リンゴや色々混ぜて美味しく出来たと思います、

そこのオッサンの町で見せてもらった野菜も活躍しました、

ちゃんとキャベツの千切りも添えてあります」


サクラは目を輝かせて、

トンカツを切り分けて口に運ぶと、

「ん〜美味しい〜

ご飯も欲しいけど…米探しに行けないんだよね」


その場にいた全員が、

トンカツに釘付けになって、

太郎の指導の元トンカツを食べ始めると、


「なんだこの肉は?」


「ジューシーで旨みが凄い」


「このソースも太郎が作ったのか?うまいな」


みんな夢中で食べていたが、

ビヨランスは不愉快そうに、

「何でこんな愚民の村でこんな物がある、

うまい物は全て王に献上するべきだろ、

こんな小汚いガキが食べるなど…許せん」


太郎がすかさずビヨランスの頭を叩く、

「クソガキ、今なんて言った、

マスターを侮辱する奴は許さん」


ビヨランスは口を開けたまま唖然と太郎を見ていた、

そこにオネットが慌てて、

「太郎、お前の力で叩いたら、

大変な事になるからやめなさい」


そこにバルとエイストが吹き出して、

「太郎が本気で叩いたら頭は潰れている、

ちゃんと手加減はしているはずだが、

太郎、頭は叩いてはいけない」


バルも「頭はいけないが、

太郎の場合どこを叩いても駄目だぞ」


サクラは笑いながら、

「太郎君が叩くって相当だね、

そいつに何を感じてたの?」


「コイツ、マスターを殺したがっている」


「なるほどね〜太郎君の手が汚れるから、

もう触っちゃ駄目だよ、

だけど、アタシの為にありがとう」


「御意、マスター」


サクラは黙々と食事をして、

「太郎君ってやっぱり凄いよね」


周りは黙って頷いていた、


食後にはコーヒーを出してくれた太郎君、

初めて飲むオッサン達は最初は躊躇してたが、

飲み始めると、

「この苦味がいいですな」


「マスター、これがコーヒーですか?」


「そうそう、お好みで砂糖とミルクも使って」


「砂糖など貴重ない物を使って良いのですか?」


「大丈夫、

これからもっと作ってみんなにも回せる様にするから」


みんなコーヒーを味わっていたが、

若干2名がソワソワしている事に気が付いてたサクラが、


「何?おじいちゃんとオッサン、

言いたい事は想像つくけど」


エイストが頭を掻きながら、

「そう言ってもらえると助かる、

言い出しにくてな…

今回の話を王に伝えておいた方が良いと思って、

また手紙を書くから太郎にお願い出来ないか?」


「太郎ならオッサンの所にもいるじゃん」


「それは出せない、

町のあれこれがあるから…」


サクラは目を細めてエイストを見てから、

バルを見ると、

「私の所も、駄目だ、

今は太郎は無くてはならない存在だから」


「ふ〜ん、

まっ、そんな事も有るだろうと、

色々準備はしてた」


バルとエイストは訝しげにサクラを見て、

「嫌な予感がするのだが…」


サクラは立ち上がり、

アイテムボックスから、

2台の乗り物を出す、


その乗り物は、

マイクロバス位の大きさの乗り物だった、


バルとエイストは乗り物を眺めて、

「私達にこれに乗って王都に行けと?」


「そうそう、一回乗ったら慣れるだろうから、

何度も行き来出来ると思って、

この乗り物はキャンピングリヤカー、

中にベッド、キッチン、トイレもついてるから、

何日でも旅が出来る、

車を引っ張るのは、勿論太郎君だから、

モンスターも怖く無い、

これでアタシにわざわざ頼まなくても済むでしょ」


「いや、だからうちの太郎は出せない」


サクラは嫌らしい目つきで、

「また、うちの太郎ね〜、

このキャンピングリヤカーには5メートル忍者太郎君をつける、

必要になったら、そちらの太郎君に言えば、

お迎えに行くよ」


まだ信用出来ないエイストが、

「あのバカみたいなスピードで行くのか?」


「そんな事は無いよ、

オネットだってバス乗ってここに来たけど、

大丈夫だったよね?」


突然話を振られたオネットは、

「あっここに来た時のあの乗り物ですか?

最初は驚きましたが、

乗り心地はとても良かったです、

年寄りもいましたが大丈夫でした」


妙に明るく返事をするオネットを、

疑り深く見つめていたが、


サクラがキャンピングリヤカーのドアを開けて、

「中を見て見なよ、

凄く良い感じに出来上がっているから」


恐る恐る覗くバルとエイスト、

前の方に座席が有ったが、

見た事の無い背もたれが高く、

ベルトも2箇所付いていた、


「なんだあの椅子は?」


「アタシの世界では普通、

事故にあっても怪我をしない様になってる」


「スピードを出さなければ、

事故があっても怪我などするか」


「モンスターがぶつかって来たら?」


黙る2人、


「まっ今から行けば明るい内に着く」


「はぁ〜?何を言ってる、

私達だって仕事があるんだぞ」


「大丈夫、お宅の太郎が何とかするって、

あんまりつべこべ言ってると…」


「言ってると?」


サクラはニコニコ笑い、

「取り敢えず、座席に座って見てよ、

皮作りで座り心地もいいはず」


渋々車の中に入って、

中を見ているエイストが、

「素晴らしい出来ですな、

ベッドも大きくてフカフカだ」


バルも「エイスト、ここから水も出るぞ」


「その水は浄化の魔石を通しているから、

いつでも綺麗な水が出続ける」


「浄化の魔石だと?また貴重な石を…」


エイストが座席に座って、

「バル殿、この椅子は凄いです、

馬車の座席は尻が痛くなりなすが、

これは柔らかく、座り心地がとても良い」


バルも「どれどれ?」と言って、

エイストの隣に座った途端、

サクラが「スリープ」と小さくささやくと、

2人は一瞬で深い眠りにつく、


サクラは座席の背もたれをフラットに倒して、

首を固定してからベルトを締める、


後ろではオネットが、

「マスター何をしているのです」


「このまま、王都まで行かせる、

モンスターのせいで王都に行けないでいたから、

一回行ければ、いつでもこれで行けるでしょ、

この2人はアタシを王都に行かせる為には、

どうするか良く話をしていたらしい、

手紙を頼めば面倒になって行くと考えてたんだって、

アタシは忙しいから王の相手なんか出来ない、

だから、送ってやるのさ〜」


オネット達は青くなっていたが、

そんな相談をしてたら仕方がないと思っていた。


サクラは5メートル忍者太郎を2人召喚して、

キャンピングリヤカーを2台を王都まで運ぶ様に指示を出す、


「急ブレーキ、急発進はしないで、

王都まで連れて行って」


「時速はどのくらいで?」


「起きない位のスピードがいいけど、

直線は80位出しても大丈夫でしょ、

安全スピードでよろしく」


「御意、マスター」


太郎達は走って行ってしまった、

その後ろ姿に「行ってら〜」と手を振るサクラの顔は、

物凄く楽しそうだった。





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