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異世界に呼ばれたオタク女子 スキルが多すぎて使いこなせない件  作者: Melody


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19/36

噂される オタク女子

サクラが去った後のルポルでの会話です。

サクラがルポルの町を去った後、

すっかり暗くなったルポルの町に、

クラテルの町から保護したエルフ達と一緒に、

エイストがやって来た。


ルポルの町は光石のお陰で明るく照らされ、

賑やかな人の声も聞こえて来る、

城門には門番もいない無防備な状態に、

エルフ達は戸惑っていたが、

エイストがエルフ達の背中を優しく叩くと、


「さぁ、中に入ろうでは無いか」そう声を掛けて、

笑顔で城門を開けて入って行く、


町の中では、サクラにもらった食料が配られ、

忍者太郎達は光石を素手で砕いて、

住人達に配っている、

暗くなってもロウソクの使用を、

禁止されていた住人達は、

毎夜不安な夜を過ごしていたが、

サクラが置いて行った光石のお陰で、

不安な夜を過ごさなくて済む事を、

心から喜んでいる様に見えた、


エイストはその光景に驚いていたが、

忍者太郎達の隣で笑っているバルに気が付き、

目から涙が溢れバルに向かって走り出す、

「バル殿、随分お痩せになって…私は」


バルは駆け寄って来たエイストを見つめ、

「おおエイスト、待っていたぞ、

2年前は突然の出来事にも関わらず、

ルポルの住人を受け入れてもらい、

本当に感謝している、

あの時は感謝の言葉も伝えられないままで、

申し訳なく思っていたのだ」


「バル殿何を仰るか、

同じ国の者を保護するのは当然の事、

それより、王都で世話になってた私は、

直ぐにお助けする事も出来ずに…不甲斐ない」


バルは優しくエイストに笑いかけると、

「何を言ってる、

今はこうして無事に再会したでは無いか、

私が監禁され病に伏したお陰で、

大変な事も解明されたのだぞ、

過ぎた事は置いといて、

前を向き、お互い良い町にするため、

尽力を尽くしていこう」


姿は痩せこけた老人だが、

強い眼光は昔のままのバルを見て、

エイストは大きく頷き、


「バル殿の仰るとおり、

私も尽力を尽くしていきます。

それで大変な事が解明されたとは?」


バルはエイストに手のひらを向けると、

「その前に、あの娘は何者なのか?

詳しく教えて欲しい」


その後、バルとエイストは情報交換をするが、

余計な悩み事が増える事になる、

星神や精霊王達は神話で語り継がれていただけで、

本当に存在してるとは誰も知らなかった。

それなのに、

エイストが直接会って会話をした事実は、

それだけでも大事件なのに、

全能神の名まで出て来てしまった事を、

どう理解すれば良いのか2人を悩ませ、

そして1番の悩みどころは、

全能神が導いた者、サクラの事だ、


バルは顎髭を撫ぜながら、

「今回の鬼人達の一件は、

国王には報告してあるのだろ?」


「勿論です、

国王もルポルの町に、

兵士を派遣しようとしていたのですが、

王都も今大変な状態らしく、

兵を派遣してもらえませんでした」


「大変とは?」


「勿論モンスターの巨大化の対応が忙しいのと、

ヒューマン族と鬼人族から別々に、

攻め込まれている状態らしいです」


バルは眉間の皺が深くなり、

「なんという事だ、

2年の間に何が起きてる?

それも2つの種族が同時に?

裏で手を組んでるわけでは無いのだろう?」


エイストも腕を組んで唸ると、

「う〜ん…

私も詳しい情報は入っていないので、

何とも言えないのですが、

確かヒューマン族は、

3つの国に分かれていたはず、

その国同士でも争いが勃発していると、

情報が入って来ました。

確かルポルが襲われて直ぐです、

それなのにエルフ国の方にも手を出すとは、

ヒューマン族の行動は理解出来ません、

鬼人族に関してはなんの情報も入って無いので、

今は何とも判断出来ない状態です」


2人は唸るばかりで結論が出せないでいると、

エイストが、

「そう言えばバル殿、

大変な事が解明されたのは何ですか?」


バルはポンッと手を叩いて、

「そうだった、

実は地下牢にいた時に、

あの紫の悪魔と言われてる病に侵されたのだ、

意識も朦朧として、

末期の状態だったのだが、

あの娘が治してくれたんだよ、

あの娘曰く、

病気では無く呪いだそうだ、

魔法で病気を調べていたようだが…

そんな魔法聞いた事あるか?

それに浄化魔法で簡単に治せたと笑っていた、

我らだって色々試していただろ?

浄化魔法だって使ってみたはず…

あの娘は浄化魔法って言ってたが、

私は違うと思う、

浄化魔法でも何か違うエネルギーを感じたのだ」


エイストはバルの話を唖然として聞いていた、

「呪いだったと…

この20年我らがどれだけ調べて尽くしたか…

浄化魔法も試したはず…」


バルは頷き、

「エイストよ、気持ちはわかる、

魔法でも調べた、

血液検査や粘液検査を、

薬師や錬金術師達がどれだけ調べたか、

それと他にも驚いたのがこれだ」


バルは懐から例のネックレスをだす、

「これはあの鬼人が装備していた物だ、

これをあの娘が鑑定すると、

ネックレスが呪われている事と、

発見されたダンジョンまで表記されていたんだ、

鑑定した後あの娘は…何をしたと思う?

このネックレスの呪いを解いてしまったのだ」


エイストは開いた口が塞がらず、

ただバルを見つめていた。

バルは話しを続ける、

「あの娘は鑑定魔法だと言っていたが、

これも違うと私は思っている、

星神様の話ではあの娘は、

この世界の者では無いのだろう?

多分、あの娘の魔法は、

この世界の魔法とは違うエネルギー、

違う効果が有ると思う、

だからほんの数時間で町中の人々の、

治療と浄化を施して平然としていた、

どれだけの魔力を持っているのか、

驚いたのは飛んで帰って行った事…

いや、それだけでは無い、

あのポータルとは何だ?

聞きたい事、頼みたい事は山ほどあったが…

あの娘を見て感じたのは、

金や権力に屈しない、

これから何かを頼むには注意が必要だと思う」


エイストはゴクリと唾を飲み込むと、

「クラテルの町では、

まだ病に伏している者がたくさんいます、

直ぐにでもあの娘にお願いしたい所ですが…

居場所も分からない…

ああ、ホーリーマウントの麓に、

更生施設とやらを作ると言ってたので、

ホーリーマウントの麓に行けば、

会えるかもしれませんな」


バルはフッと鼻で笑って、

「彼らに聞いた方が早いのでは?」


そう言って忍者太郎達を指差す、

「あっ彼らがいましたな…

彼らに聞けばあの娘の事も、

聞けるかもしれませんぞ」


バルは太郎達を見つめて、

「そうだといいんだが…

エイストよ、

おぬしがここに来て、

クラテルの町は大丈夫なのか?」


エイストは頭をかきながら、

「お恥ずかしい話なのですが…

ここに来る途中であの娘に会ったので、

頼んで戦士を貸して貰いました、

ここに来たら、

同じ戦士がいるので驚きましたぞ」


バルは「ハハハ」と笑いながら、

「おぬし程の豪傑者がそんな事するとは、

それだけあの戦士は強いのか?」


エイストは頷いて、

「それが、星神様と話していた時、

モンスターを狩って帰って来た戦士が、

星神様の後ろを通ったのです、

赤いギガントスネークを担いでいました…

そのモンスターの大きさに圧倒されてしまい、

悔しいですが、

私が兵士100人と一緒に戦っても、

倒せる自信はないですな」


「なんと、あの戦士1人で倒したのか?」


「さぁ〜どうでしょう、

2人で行動していると星神様は仰ってましたが、

2人で倒しても凄い事ですがね、ハハ、

今日見せてもらっただけでも、

全てが想像を超える奇跡のようでした。

そう言えば…星神様が仰ってたのが、

これから世界は良くなっていく、

何も心配は無いとも仰ってましたね

あの娘が良くしてくれるんでしょうか?」


バルが頷きながら、

「私はそう思っている、

後、気がかりなのは…

国王にあの娘の事をどう報告するか?

全て正直に報告すると、

謁見を希望されるのは目に見えてる、

あの娘は断るだろうな」


エイストも同じ考えなのか、

乾いた笑いを浮かべるだけだった。

「取り敢えず、

クラテルの町の病人達の事を、

お願いにしに行きたいと思っています」


「その時は私も一緒に連れて行ってくれ、

他に聞きたい事もあるのでな」


エイストはバルを見つめて深く頷くのであった。








読んで頂きありがとうございました♪


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