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異世界に呼ばれたオタク女子 スキルが多すぎて使いこなせない件  作者: Melody


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18/36

ルポルの今後と オタク女子

ルポルの町では色々な情報が入るが…

せっせと治療に勤しむサクラ、

元気になって行くエルフ達は、

最初は太郎達を怖がっていたが、

太郎の優しい接し方に心を許し始めてた。


アイテムボックスから食べ物を配っていると、

エルフ達は初めて食べる物に感激して食べていると、

その場が段々と和やかな雰囲気になっていく。


その時屋敷からエルフをお姫様抱っこした、

太郎達がゾロゾロと現れ、

最初に連れて来られたのは、

痩せて体中に濃い紫の発疹がある老人だった。


その老人の姿を見て周りのエルフ達が、

「バル様ご無事だった…良かった」

「バル様まさかあの病に…」

「バル様…お可哀想に」



閉じ込められていたエルフは全部で78人、

エルフ達は痩せていて、老人と同じ発疹があり、

生気がない顔をしていた。

そこにダガルが、

「バカだね〜そんな病人達を出して来て、

もうこの町も終わりだな〜

無知なヒューマンのせいだ、ハ〜ハハハ」


サクラはダガルをガン無視で、

バルと呼ばれていた老人の顔を両手で包み込んで、

サーチをしてみた。


サーチの結果は、

ウイルスの様な伝染病では無く、

呪いと表示されている、

サクラは(呪いか?じゃあ浄化でオッケーだな)


サクラは浄化魔法を老人にかけると、

老人の体は光に包まれ、

紫の発疹が段々と薄くなり消えていった。

老人の変化を見ていた周りの人達は、

奇跡を見た様な表情で涙を流していた。


呪いは消えたが、脱水症状があり、

水分を取らせるにも本人が飲むには、

体力が無さ過ぎて無理そうに見えた。

サクラは太郎君に、

「太郎君、

このおじいちゃんに口移しで水を飲ませて」


「御意、マスター」


その会話に周りもざわついて、

その騒ぎに老人も薄く目を開け、

力無く首を左右に振った様に見えたが、

そんなのはお構い無しのサクラは、

太郎に老人を預けると他のエルフ達の浄化を始める、


太郎は口いっぱいに水を含み、

老人の上半身を抱き抱えてた、

太郎は老人の頬を掴んで口を開けさせると、

老人の目は恐怖に満ちていたが、

太郎は気にせず老人の口をめがけて、

口から細い水を飛ばして行く。


それは優しく細く、

老人でも飲み易い様に、

工夫がされた水飛ばしであった。


老人はゆっくりと水を飲んでいき、

水が体に満ちていくのが感じられた、

そして水が美味しい事に驚いて、

老人の目からは一雫の涙がこぼれ落ちていく、


その光景に何故か周りもホッとしていたが、

サクラに浄化されたエルフ達は、

老人が水をもらっている姿を見て、

何故か必死に目を開いて、

掠れた声で「自分で飲めます」そう訴えるのであった。


屋敷から救出されたエルフ達の浄化が終わると、

サクラは空に向かって5発のファイアーボールを打つ、

打たれた瞬間、城門で待機していたのか、

畑で待たされていた、エルフと鬼人の兵士達が、

凄い勢いで町に入って来て、

エルフはバルと呼ばれた老人に向かって駆け込んで来て、

「バル様ご無事良かった」

「バル様」

「我らが不甲斐ないばかりに…バル様」

エルフの兵士達は老人の周りで号泣し始める。


鬼人の兵士達も駆け込んで来て、

両親を見つけると、

抱き合いながら号泣していた。


その光景を見ていた、

ダガルが叫び出す、

「馬鹿野郎!何喜んでいるんだ〜

貴様らは俺の兵士だろ、

さっさと助けろ〜

このままだとお前ら全員死刑だぞ、

いいのか〜〜あああああああ〜」


叫んだと思ったら今度は目つきが変になり、

わけのわからない罵詈雑言を口走り、

足をバタバタさせている。


サクラは冷たい目でダガルを見ていたが、

「あいつも呪われてる?」


近くに居たエルフが、

「あいつもってどうゆう事ですか?」


「あのね、

みんな紫の発疹は病気だと思ってたんでしょ?

違うんだよ、呪いだったんだ。

だから浄化魔法で楽勝だったよ〜ハハハ〜」


この20年間、

正体の分からない病気のせいで、

恐怖に震えて過ごしてた住民達は、

サクラの軽い説明に、

どう対応していいのか?

どんな態度を取ればいいのか?

怒りと安堵が入り混じった変な感情になっていた。


サクラはダガルの頭に手を乗せて、

浄化エネルギーを注ぎ込むと、

ダガルは悶え苦しむ、

サクラは首を傾げると、

ダガルの体をペタペタと触り、

胸元に何かを見つける、

サクラはシャツを引き裂くと、


男性がつけない様な、

赤い大きな宝石がついたネックレスをつけてた。

それを外して鑑定魔法をかけてみると、

力、魔力20%アップ、

「なんかビミョ〜だな」


装備条件、一定以上の野心、

闇エネルギーが備わっている者、

自分の為にどんな犠牲も厭わない、

「何じゃこれ?装備するのにこんな条件あるのか?」


最後に記載されていたのは、

呪いのネックレス


サクラは目を見開いてダガルを見つめると、

「マジか?マジもんのアホだったんだね、

ア〜ハハハハ〜、呪いのアクセなんか装備する?」


サクラが大笑いしてるとオルドが、

「やはり…そんな物は装備しないのが普通なんだな」


「こんなの装備しないよ、

力と魔力が20%アップって微妙な上がり方だし」


鬼人の兵士達は不審な表情でダガルを見て、

「お嬢ちゃん、私達にも説明して頂けないか」


サクラはみんなに向き直って、

「このアホは、

装備すると呪われるアクセをつけてた。

それも効果もたいした事ないのに…

おお、面白い、

発見場所マレディク・ダンジョンって書いてある」


サクラの話にそこに居た全ての者が凍りついた。

みんなの様子が変な事に気がつき、

サクラは首を傾げて、

「あれ?どうしたのみんな、

このマレディク・ダンジョンってやばい所?」


一息ついて話が出来る様になった、

エルフの領主バルが説明する、

「この星に住まう者なら誰でも知っている、

呪われたダンジョン…マレディク・ダンジョン、

突然現れ、何故か世界中にいくつか確認されている、

ダンジョンの中のモンスターは異常に強く、

ダンジョン内のお宝は呪われてる物ばかり、

深層にあるお宝は、

この世の物とは思えない程のレア装備があると、

誰かが噂を流し、酷い被害も出てしまった為、

ダンジョンは封印された。

そのダンジョンで出た装備品をお前はつけてた…

どこで手に入れた?」


バルは鋭い目をダガルに向ける、

ダガルはサクラに浄化され、

抜け殻の様になっていて返事ができない、


そんなダガルを、

顔を真っ赤にして睨んでいたのはオルドだった。

「誰かの噂だと?ダガル!

確かな情報だと言ったから俺は協力した。

それがどうだ、俺の手下がどれだけ死んだと思ってる、

ただの噂話に俺の手下が死んだのか?

モンスターの事も知ってたのか?答えろ!ダガル!」


ダガルは怒り心頭のオルドを見て、

弱々しい声で、

「フンッ何を偉そうに、

盗賊ごときが、貴族様に使われた事を感謝しろよ、

どうせ捕まれば死刑だろ?

俺が有効活用してやったんだ」


オルドと手下3人も怒りで震え出したが、

ロープで拘束されている為、

睨む事しか出来ないでいた。


その頃サクラは、

ダガルから取り上げたネックレスの、

呪いを浄化出来るか確かめていた。

浄化魔法をネックレスにかけると、

いとも簡単に呪いが解けてしまった。


「うひょ〜出来ちゃったわ〜」

周りの空気が重くなっている事もお構い無しに、

変な声を上げるサクラを見てオルドが、

「クソガキがうるせえんだよ」ろ怒鳴りつける、


サクラは顔色も変えずに、

「おじさんもうるさいよ、

ネックレスの呪いが解けたから驚いただけじゃん」


ネックレスの呪いが解けた、

そんな話を聞かされた周りの人達は驚き、

エルフの兵士が声を掛ける、

「そんな事出来るわけ無いよ、お嬢ちゃん」


「え〜出来たけど」そう言って手に持ってる、

ネックレスに鑑定魔法をかけると、


ルビーのネックレス、としか表記されなかった。

それを見たバルや兵士達がざわつき始めると、

サクラはオルドに向き直って、


「それで、おじさんは、

何でそんなに怒ってるのさ?

このダガルって奴と手を組んでたんでしょ?」


「はぁ〜?こんな奴と手を組む?

そんな事するわけ無いだろ、

俺はそいつの依頼を受けただけだ、

ダンジョンの前で警備してる兵士を殺して、

ダンジョンのなかのお宝を取って来いってな、

まさかモンスターがあんなに強いとは思わなかった、

だから手下を43人も失ったんだよ、

そんな思いをして手に入れたお宝は1つだけ、

そのネックレスさ、

手下が減った事で盗賊稼業が出来なくなった俺に、

兵士の親を誘拐して来たら、

当分暮らせる金を払うって言うから誘拐してきた。

それなのに…

そいつもダンジョンの一件が王にバレて、

爵位を剥奪され私兵達を騙してここに来た。

それを知ったのもここに来てからだ、

俺達も金が貰えるまで国に帰れない、

それで仕方なくここにいたんだ…

それなのにダンジョンの情報を知ってて、

俺を雇いやがった…クソ」


オルドの話に鬼人兵士達が怒り出し、

ダガルに詰め寄る、

「ダガル、お前のやった事は、

立派な国家反逆罪だぞ、

それを知らずに帰った兵士達は、

どうなるか分かっているのか?」


ダガルは気だるそうに、

「はぁ〜?捕まるだろうな、

私兵のくせに主君を捨てたんだ、

捕まって当然だろ」


鬼人兵士の1人が思わずダガルを殴る、

ダガルは大袈裟に騒いで、

「あああ〜痛い、痛い、

兵士の分際で何をする」


黙って見ていたサクラは、

「鬼人の兵士の皆さん、

こんな汚い野郎を殴っても、

自分の手が汚れるだけだよ、

どうせこいつは王様の元に、

アタシが届けてやるさ、

どうなることやら」


そう言ってダガルを冷たく睨む、

「それとさ、盗賊のおじさんの手下は、

まだ30人いるじゃん、

こんな所に来なくても盗賊出来てたのでは?」


「ああ?あいつらの事か?

あいつらは使えない野郎ばっかだからな、

それにまだ子供だから使い物にならない」


「え?あれ子供なの?」


「ああ、まだ95で成人前だ、

剣も下手、魔法も使えね〜

とんだゴミを拾っちまった」


その話にバルが、

「貴様、

そんな子供に犯罪の手助けをさせてたのか?」


「親を病気で亡くしたガキを、

俺様がまとめて拾ってやったんだぞ、

どう使おうが俺の勝手だろ」


周りの大人達は怒りで凄い顔になっていた。

1人だけ違う事を考えていたのはサクラだった。

(あれが子供だった?

成人前って日本で考えると…高校生くらい?

あああ〜だからオッパイ、オッパイ言ってたのか)


サクラは手をポンと叩くと、「納得」と呟いた。


サクラは周りを見渡してから、バルに向かって、

「えっとお爺さんが領主さん?」


「そうだが、娘さんはどなたかな?」


「説明すると長くなるので、

隣町の領主のおじさんに聞いて、

それでアタシもそろそろ帰るから、

食料が必要ならいくらでも提供できるけど、

どうします?」


「え?いいのかい?

頂けるなら頂きたい」


「分かった」サクラはそう言って太郎達に、

モンスターの肉や小麦果物などをどんどん運ばせる、

次にクラテルの町で待ってる太郎に念話で、

(太郎君、こっちは片付いたから、

そこのエルフさんをここまで連れて来て)


(御意マスター)


念話の後にオルドに向かって、

「あっちの町に居る鬼人の子供は、

アタシが引き取って更生させる」


「はぁ〜?ガキが何言ってる、

あいつらは俺のもんだ勝手な事はさせない」


「はぁ〜はこっちのセリフだよ、

お前ら5人は王都の放り投げてやる」


そこにバルが、

「お嬢さんちょっと待ってくれ、

今回の一件は、

我が国に剣を向けたのも同然、

我らの国王にも報告しなければならない、

だからこの者達は私に預からせてくれ」


「それはいいけど、

あっちのアホな子供達は渡さないけど、いい?」


「それはいいが…

子供が子供を保護ってどうなんだろう?」


バルに言われて(またかよ…)って思っていたら、

クラテルの太郎から念話が入って来る、

(マスター、エルフ運ぶの、

ここの領主ってのがやりたいって)


(え〜マジか面倒だな)

そう言いながら、

指で空中をクルクルさせて、

クラテルをポータルで繋いだ、


サクラは、ポータルに顔を突っ込んで、

「太郎君、おじさんどこ?」

そう声をかけると、

横からデカイ顔が現れて、

「娘さん」


「うわぁ〜」ビックリしてサクラが叫ぶ、

サクラの背後では、

何が起こっているのか理解不能状態になって、

ただサクラを見守っている、


「おじさん驚かさないでよ」


「すまん、ルポルの町が解放されたって、

あまりにも早すぎるから、

私が確認しに行きたいとお願いしたんだが」


「じゃあ証拠を見せるよ、

この町の領主さん」


そう言ってサクラがポータルをバルに向けると、

エイストがポータルに顔を突っ込んで来たが、

顔が大きくて途中で引っかかってしまってる。

「バル殿!ご無事でしたか、

良かった、良かった、

わたしも毎日対策を練っていたのですが、

人質に害が無いようにと考えてばかりで、

すまん言い訳だ、本当にご無事で良かった」


サクラはエイストの顔を押し出して、

ポータルからクラテルで待ってるエルフ達に、

「ご家族は無事だよ、安心して戻って来てね」

そう言いながら見渡すと、


クラテルの町に出しっぱなしになってたポータルから、

星神が顔を出していた。

「星神、何やってるの?

そこのポータル閉めるからどいて」


「だってサクラさん、

私だって気になって、

エルフ達のご家族が無事か心配で」


「だったら手伝えよ、ほら閉めるよ」

サクラがポータルを閉めようとした時、

星神の顔の横からフィーが飛び出して来て、

ルポルのポータルに飛び込んで来る、

サクラは急いで星神が顔を出してた、

ポータルを閉めて、

振り返ると、その場が混乱していた。


いきなり見たことの無い精霊が入って来て、


「何だあれは?」

「妖精だろ?何でこんな所に」

「妖精じゃ無いだろ、精霊だろ?

何持ってるんだ」


フィーは騒ぎなど無視で、

「サクラ!何で置いて行っちゃったの、

探したんだからね」


サクラは目を細めて、

「フィー、また抱っこしたまんまだよ」


フィーはピヨちゃんを見て、

「だって離れられなくなちゃったんだもん」


「それはフィーの問題でしょ、

ピヨちゃんが可哀想じゃん、

ピヨちゃんを自由にさせて、

言う事聞かないと、拠点から追い出すよ」


「それは嫌だ〜」

そう言ってピヨちゃんをサクラに渡す、

後ろで見ていたバルが、


「娘さん、聞きたい事が山程あるのだが…

その精霊のような者と、

黄色い生き物は何だ?」


サクラはピヨちゃんを手のひらに乗せ、

バルの目の前に差し出して、

「この子は私の世界のヒヨコ、可愛いでしょ、

それと彼女は精霊のフィー、

ホーリーマウントに住んでる」


ピヨちゃんは手のひらで「ピヨピヨ」言ってたが、

バルに向かって、「おじちゃん、お腹空いた」と声を掛けた。

その場はまたまた大混乱、


変な穴が空中に開くは、

星神の名前は出るは、

穴から精霊が変な生き物を、

抱っこして飛んで来るは、

抱っこされてた変な鳥は喋るはで、

大混乱になってしまった。


サクラは大きくため息をついてから、

ポータルに顔を出して、

クラテルの領主に

「そこのエルフを早く連れて来て」

次は太郎達に、

「直ぐ戻るから、

そこのアホ達と待ってて、

モンスターが来たら討伐をよろしく」


エイストが何か言いたそうだったが、

無視してポータルを閉めた、

バルの手のひらにピヨちゃんを乗せて、

コーンを取って来て、

「これをピヨちゃんにあげて」

バルは呆気に取られていたが、

ピヨちゃんに指示をされて、

コーンを一粒ずつ取って食べさせる。


サクラはアイテムボックスに向かって行って、

「ちょっと暗くなって来たから、

この前作った街灯何本か出して刺して行って」

そう太郎に告げると、

バルに向かって、

「あいつら5人は置いて行っていいんだね?」


バルは頷く


「食料はもっと欲しい?」

サクラに聞かれて出してもらった食料を見て、

「こんなに…もらっていいのか?

それに光石の街灯まで、

こんな高価な物まで」


「全然大丈夫、

もっと、欲しいなら光石も置いてくよ」

サクラは光石の柱を出すと、

領主前の広場に「ドン」と音を立てて刺した。

それからアイテムボックスの中を覗くと、


「何でこんなに光石が…」


「毎日、採掘太郎が、入れてる」

サクラは振り向いて太郎の顔を見て、

「もう毎日は行かない様にしないと…、

やばい程の光石が入ってるじゃん」


サクラは光石に呆気に取られていたが、

気を取り直して、

バルからピヨちゃんを受け取り、

ピヨちゃんの代わりに呪われてた、

ネックレスを渡す。

「じゃあおじさん、

アタシ達は帰る、

あっちの領主がここの住人は連れて来るから、

詳しい事はあっちのおじさんに聞いて、じゃあ」


そう言ってサクラが手を上げると、

いつの間にか集まって来た鬼人の兵士達が、

「お嬢ちゃん、ちょっと待ってくれ、

盗賊の子供を保護するって言ってただろ?

そんな場所があるなら…

我らも連れて行ってくれ、

ここにいる訳にもいかないし、

国にも帰れない…お願いだ」


サクラは即答で、

「いいよ、何人だっけ?」

兵士達はサクラの即答に驚いていたが、

「兵士200人の両親400人だ」


「分かった600人ね、

今日はもう日が傾いて来ちゃったから、

たいしたこと出来ないけど、いい?」


鬼人達は揃えた様に頷き、

「もちろんだ」

「じゃあ、荷物まとめて町の外に来て、

乗り物用意しとくから」

鬼人達は走り出して準備をしに行く、


サクラはバルに向き直り、

「じゃあ、今度こそアタシ行くは、

太郎君達はアタシの中に戻って、

フィー帰るよ」

そう叫ぶと、呆気に取られてたバルが、


「ちょっと待って、

せめて娘さんは誰なのか教えてくれ」


サクラは振り向きもしないで、

背を向けたまま、

「それは隣の町のおじさんが、

星神から聞いているから、

おじさんに聞いて、じゃあね〜」


そう言って走り出そうとすると、

フィーが、「アイテムボックス」と呟く、


サクラは「あっ!」って叫び、

アイテムボックスを閉じて走り出す。


町の外に出ると、

バスを6台出して、空を見上げて、

「これは…明かるい内には帰れないな…」


フィーも空を見上げながら、

「何でそんなに急いでるのさ?」


「フィー、アタシはこれから、

630人分の家を建てるんだよ」


「明日建てれば?」


「う〜ん、早く素材探しに行きたい!」


「何だ自分の都合か〜

その素材探しは私も連れて行ってよ」


「ピヨちゃん抜きならいいよ」


フィーは「えええ〜」と不満げに叫んでいた。


そんな話をしていると、

鬼人達が足早に向かって来る、

鬼人達の荷物が少ないどころか、

両親達は何も持っていなかった。


「えっ?親達は荷物無いの?」


鬼人達は苦笑いしながら、

「誘拐されたんで」


「ああ、ごめん、そうだったね…

じゃあ順番に好きな所に乗って」


鬼人達は初めて見るバスに戸惑っていたが、

乗ってみると意外と乗り心地がいい事にご満悦だった。


町からもバルとエルフ達が見送りに出て来て、

鬼人達と別れの挨拶をしていた。

サクラはバスを引くための太郎を召喚し、

出発しようと飛び上がると、

フィーがチョンマゲを揺すって、


「サクラ、なんか来るよ」


サクラは振り返ると、

「あれ何?見た事無いね、

なんかさ〜

出発しようとすると出て来ないモンスター」


フィーが笑いながら、

「サクラが引き寄せてるとか?ハハハ」


バスの中の鬼人達も、

モンスターに気がつき騒ぎ出す。

「あれ、オークじゃ無いか?

それもギガントオーク?」


サクラは騒ぐ鬼人達に、

「バスから出ないで、大丈夫だか、

フィーもピヨちゃんと離れてて」


サクラは気だるそうに街道を歩いて行き、

突然走り出すと、

オークの首目掛けて飛び蹴りをかます、

オークは凄い勢いで飛ばされて行った、

その光景を見ていた鬼人達やバル達も、

何が起きたか理解出来ずに佇んでいる。


サクラは2体の忍者太郎を召喚して、

「ぶっ飛んで行ったモンスターの様子を見て来て、

まだ動くようなら…後は宜しく」

4メートルの双剣の忍者太郎は、

片膝をついて「御意、マスター」と返事をした後、

凄い速さで、オークを捕まえに行き、

2人で担いで戻って来た。


全て見ていた周囲の人達は、

唖然とする者、驚愕する者、

驚き方は色々だった。


忍者太郎達は城門の前にオークを置く、

「おじさん、このモンスター差し上げます」

サクラがバルに告げると、


「こんなレアモンスター、勿体無い、

持って行きなさい」


「大丈夫、要らない」


「貴重な素材がたくさん取れるぞ」


「いっぱいあるから要らない、もらって」


サクラがガンとして譲らないので、

バルは笑いながら、

「では遠慮無く頂くよ」


サクラは笑いながら親指を立てて、

フワッと飛び上がる、


「娘さん、何度も呼び止めて申し訳ない、

我らは、

今ギガントモンスターを倒せる兵力が無い、

大変図々しいお願いなのだが、

娘さんの戦士を貸してもらえないだろうか?」


サクラはバルを見つめ、

「そうだね、

まだまだギガントモンスター出そうだから、

そこの忍者太郎君2人をお貸ししますよ、

とても強いので2人で大丈夫、

1つ約束して、太郎君達を大切にしてね、

忍者太郎君達もいいかな?」


忍者太郎達は跪いて、

「マスター、私達は大丈夫、

モンスター倒します」


サクラは忍者太郎達に笑顔を向けて、

「ギガントモンスターが出現しなくなったら、

迎えに来るから、

それまで、この町を宜しく、

じゃあ町の皆さんもまたね〜」


そう挨拶するとサクラは飛んで行く、

その後をフィーがピヨちゃんを抱いて追いかけ、

バスを引く太郎達もゆっくりと歩きだす。














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