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性格

「二人の許可も得られたわけだし、貴女も一緒に来るわよね」


 俺には選択権はないらしい。俺を師匠と呼ぶ時点で、本部との繋がりが薄いと分かると思うんだが……それとも、俺がネスティスを利用してるとでも?


 ネスティスが俺を師匠と慕ってる事で、ホイホイとついて来ると【妖艶】は考えたわけだが、彼女の事を分かってない。


「嫌です!!」


「……えっ!? 私とゼロストの関係を知りたくないわけ?」


「知りたいです!! それは後からゼロストさん本人から聞きたいけど、本当の事を教えてくれるかどうか」


「どう考えても仕事関係なんだが?」


「……教えてくれそうにないので」


 師匠の言葉なのに、そこはネスティスは信じてくれない。元の知り合いだと雰囲気で分かるのか?


「……そう? だったら、私達は行くわ。次に会う時があっても教える事はないからね。得る時を逃さないのは商人の鉄則よ」


 商人達もウンウンと頷いている。そんな経験が何度もあるんだろうな。


「待ってください」


「考えが変わった?」


【妖艶】は自身の駆け引きにネスティスが引っ掛かったと思っただろうが……


「変わってません。『待ってください』と言ったのは、【鑑定】が済むまでという事です。途中で投げ出したくないので」


 ネスティスは【鑑定】を途中で止めず、終えた後でついて行くつもりだったわけだ。


 俺もネスティスがそう言うだろうと予想はしてた。ここで投げ出すわけじゃなく、両方を選ぶ奴だと。


「はぁ……コイツは頑固なところがあるからな。急ぐ理由もなくなっただろ」


 一応、ネスティスの肩を持っておく。【妖艶】とは今回限りだが、彼女に関しては相談役を続けるわけで、後からネチネチ言われたくない。言わないと思いたいが……


「……仕方ないわね。待ってあげるわよ。その分は……」


「ありがとうございます。すぐに終わらせますから」


 貸し借りで、ネスティスに頼み事を拒否されないようにしたな。俺がいる分、無理難題はさせないから問題はないと思うが。


「急ぐ必要はないぞ。それに……邪魔からもしれないが、フードは被ってろ」


 俺はこれ以上目立たないように、ネスティスにフードを被せた。


「…………」


 それに対して、ネスティスから返事がないのは【鑑定】に集中しているからだ。


 彼女の習得の速さは勇者という職業だけじゃなく、この集中力にあるのかもしれない。

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