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結果


「さてと……良い物も見れた事だし、行くわよ。待たせておいて、行かないのはなしだから」


「分かってます!!」


「すみません。用事が終われば、すぐに帰らせますので」


【妖艶】が歩き出すと、ネスティスもそれを追っていく。俺は商人に頭を下げて、その後ろについた。


 結局のところ、ネスティスの【鑑定】は失敗した。


 価値は国によって変化するわけだが、少しのヒビや欠けによっても違ってくる。僅かな物を見落としたわけだ。


 欠陥品だとしても、商品になり得るのが商売。バレなければいいし、中古は普通に置いてる店もある。


「はぁ……どうするんだ? 俺の用事は終わったも同じだと思うんだが」


 俺の役割は勇者を確認する事。ネスティスだった時点で問題なし。【妖艶】に協力するかは別だが。


「えっ!! ゼロストさんも来ないと駄目ですよ。彼女が嘘を吐くかもしれないですよね?」


 ネスティスも【妖艶】と二人きりになるのは嫌そうだ。


「嘘を吐かないと駄目な時もあるからね」


【妖艶】も俺を見ながら言わないでくれ。【道化師】の事を黙っておくのも、嘘とは嘘になる。


「はいはい……分かったよ。やる事はやるから」


 勇者に協力する以外に、商人組合も中から見なければならない。


【妖艶】の邪魔する奴を見つけて、オークションを成功させるため。もしくは、狙うのは祭の可能性もある。


「そろそろ着くわね。裏側から入るけど、巻き込まれて、色々言われるのは無視してね」


「私も少し前に来たところです。その時は表から入ったけど、凄い忙しそうでしたよ」


「祭まで時間がないからね。それにアキテルのオークションの準備もあるし。猫の手も借りたいぐらいだから」


 商人組合到着。イズン支部やアキテール支部とは比べ物にならないくらい大きい。二倍はあるんじゃないか?


 アキテールにある商会が集まる場所でもあり、商品を預かる場所でもあるなら、それでも小さい方なのかもしれないが……


「……色々言われる理由は何となく予想は出来るけどな」


 ゴイゼン所長に会いに行くのは、【妖艶】でなくとも良かった。それに【鑑定】に関しては商人達のプライドもあるだろう。


 アキテール支部所長にわざわざ頼みに行くのは、借りを作りに行くのと同じだ。


「戻ったわよ」


【妖艶】はソロソロと戻らず、声を荒らげて叫んだ。


 それぐらいでなければ、忙しく動くメンバーに届かないからだろう。


「何が『戻ったわよ』だ!! こんな忙しい時に逢瀬にふけり寄って」


 奥から組合メンバーを指示している爺さんが声を荒げる。


【妖艶】が商人組合のマスターと知らなければ、あの人がそうだと勘違いするかもしれない。

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