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DREAMERS WORLD 〜たぬきはせかいをすくえるか?〜   作者: からかさたぬき
第5章 熱泉の街、デスヘル編・ドリーマー戦線後編
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8月-2


 もうすぐ夏休みが終わる。


 その事実だけで私は倒れることができる。

 宿題は終わった。

 テスト勉強もした。

 もやしは買いためた。

 今は夜。なにしよう?


 ピンポーン。

 来客か。


 「はい?」


 インターホンに出る。


 「らいうちゃーん?」


 なぜ、どうして、志伊が私の家を知っている!?


 「帰れー。」


 覇気のない声で言ってみる。少しばかり幽霊っぽい。


 「ここだよね…あの寺娘が言ってたことが正しければ……」


 寺娘…?恵のこと……?私を売ったのか……?


 「ここじゃない。ここじゃないよー」


 裏声でそう言ってみる。


 志伊がなにも言わなくなったので、そっと、ドアの丸窓に近寄る。あの魚眼レンズみたいなやつ。

 ……鍵穴だ。志伊は、鍵穴を見てる。


 「開くかな……?」


 は?

 今、なんて?

 私の頭に、逃走、という二文字が浮かんだ。


 「開かない。帰れ。」


 私がそうインターホンごしに答えると、志伊は悲しそうな目で言った。


 「鍵開けの仕方調べてくれば良かった。」


 やばいやばいやばいやばい。

 これが俗に言う、ストーカーってやつか!


 私の頭に、闘争、と言う二文字が浮かんだ。

 キッチンに行き、包丁を手に取る。


 こわいこわいこわいこわい。


 またインターフォンから声がしなくなった。

 ドアの丸窓に近づく。


 「ひいいいいいいいいいいい!?」


 目があった。赤い目。こわい!!

 多分、志伊だ。こちらを覗いてる。

 私は心から、私にとっての110番、つまり恵に電話をかけようかと思った。困ったときの恵頼み。いつでも頼ってねと本人が言っていたし、問題ないだろう。というかさっき志伊が言っていた事について、問いつめなければならなひい!


 窓が不意に、ガタガタと鳴った。カーテンを開ける気にはならない。怖すぎる。



 なぜこんな怖い思いをしなければならないのか。


 布団に潜って、震える。

 恵に、メッセージアプリで連絡を取ろうとした。


 っししがこっわいういお


 駄目だ。意味わからん文章だ。送らないでおこう。

 手が震えている。嫌な汗がにじみ出る。

 だって、窓の外から、かぼそく、らいうちゃ〜ん?ここにいるの〜?って聞こえてるんだ。


 ガタガタ震えているうちに、私は寝てしまった。…なぜ寝た。なぜ寝れた。……恵と長く一緒にいるせいで、肝がすわってしまったのかもしれない……。



恵は別に来羽を売ったわけではありません。

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