終わりじゃない?
眩しい光が落ち着いて、僕はやっと目が開けられるようになった。
……あっ。ここって。
ブルームだ!
僕は、またブルームの、あの謎のゲートの所にいた。あの、ローマ字がいっぱい並んでいるステージみたいなとこ。分かるかなあ?
ブルームについたこと。それは別に疑っていたわけじゃない。サンクの言うことだ、結構高確率で正しいだろうなと思っていた。ジュンとは違う、この安心感。
でもさ、ちょっとは期待するじゃん?
だってもう一回ミファスムまで行くのって結構苦労しそうじゃん?
どうやって行くか僕は知らないし。サンクに会うのは苦労するぞ〜。
……ん?
あれ、でもサンクも倒されちゃったんだよね?
ってことは、サンクもブルームにいる!……多分。
つまり、僕がしなきゃいけないこと。それつまり。
サンクを探す旅だな!
アリオール達から逃げられたし!オールオッケーだよー!
今からでも全部僕の手のひらの上……って言っても許される?
「あれ〜?たぬきさん〜?」
なんだかのんびりした声がした。
あ。あのウェーブのかかったロングヘア!
ルイじゃん!
「リルはー?一緒じゃないのー?」
「あ、えっと……リルちゃんは……。」
ルイを見ると、あのツインテールの元気な少女が目に浮かんだので、僕は聞いてみた。
どうしてかルイは一人だ。
「う〜ん。え〜っとね。ちょっと今、別行動をしてるんだ〜。」
ルイはスッと目を細めて、微妙な顔をした。
別行動……?何があったのかなあ。ん、あ、でも、僕も実質今サンクと別行動だ。
「たぬきさんは、どうしたの?」
ルイがにこやかに笑って言った。だから、僕はそれ以上聞けなかった。
「う……えーっとね、どこから話せばいいのかな…」
僕は、まずアリオールによってストーンモスに飛ばされた話から始めた。
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「なるほど〜……。」
ルイは僕の話を遮ることなくうんうんと頷いて聞いた後、そう言った。
「アリオールって人、すごく強くて有名だけど……」
とまで言って、ルイはあわてて口をつぐんだ。
ルイの視線の先を見ると、なんのことはない。当の本人がいた。相変わらず、キラッキラしている。めずらしく一人だ。
そりゃそうか。僕らが今話しているのは死んだら戻ってくるところだ。アリオールが死んでここに来てたっておかしくない。……よね?
少しばかりでも移動しといて良かった。ここはゲートから死角だから、息を潜めていればバレない。たぶん。
アリオールがすっかり行ってしまってから、僕らは口を開いた。
「アリオール……死にそうにないのになあ…」
「ねえ〜たぬきさん、こっから何か予定ある〜?」
ん……あるといえばあるし、ないといえばないかな。
僕はその旨をルイに伝えた。
「じゃあ、一緒に狩りに行ってほしいの〜。」
「狩り?」
「うん。モンスターを、倒しに行きたいんだ〜。」
僕がモンスター退治に誘われるなんて、少しばかり珍しい。嬉しみが深い。
「構わないけれども……サンクを探しつつで良い?」
「えっと〜、サンクって?」
「紫色の髪の美人な人だよ。ブルームのドリーマーカルスで会ったでしょ?」
美人な人。あ。意味かぶった。まあとまれかうまれ、ルイ……忘れちゃったのかなあ?
ルイは、考え込むような仕草をして、思いつくような顔をした。
「サンクさんね〜。あ~はぐれてるーって言ってたもんね〜。」
うんうんうんとルイは頷いた。さっきの僕の話に出てきた事しか言ってない……うーん、ほんとに思い出したのかなあ?
少しばかりそんなルイを疑いつつ、僕らはブルーム中心部に向かって歩き始めた。
ドリーマー戦線編が開幕します




