普通の願い?
「ハイ、ほしいスキルはなんですか!?」
半ばヤケクソ気味に僕はそう聞かれた。少なくとも僕はそう聞こえた。きこえたなー。
「しょうがないでしょう。先程から何人も何人もここに来て、休まる暇がないんですよー!」
イライラするのも仕方がないってところじゃないですかー、と神様は言った。
たしかに、そういうものなのかも。よくわからないけど。
まあ、つまり、僕は崖から落ちて死んだ。
で、またこの真っ暗な部屋に来た。
不思議と、頭はスッキリしてる。
神様の格好は、スーツの上に白い布を被せているという、なんとも奇妙なものだった。
もちろん、アフリカ系の仮面もつけている。
愉快だ。
「愉快ってなんですかー?酷くないですかあー?ハイ、とりあえずとっとととととととととと!欲しいスキルを言ってください!あとが使えてるんですー!」
とっととととととと?変なのー
「えー…個人的に気に入ってるんですけど……」
と神様が口を尖らせた。
それで、欲しいスキル……かあ。
たしか……こんな感じのスキルが欲しいって、思ってたような。
あ。
「あのね、なんか、家作るやつがほしい。」
「ハイハイ了解しました!じゃあまた頑張ってくださいね!がんば!」
え、あ、うん。
えらくあっさりした見送りで、僕は拍子抜けした。
今度は、視界が白くなりながら、僕は思った。
アリオールには会いたくないな……。
死んだら、HPも満タン、SPも満タン。
状態異常もバフもまっさら元通り。




