これって噂の臨時収入ってやつ?
「おいっ!らいうっ!しっかりしろらいうっ!」
……。
ぷはあっ!はあっ!はあっ!
い、生き返った……。
目の前がはっきりしてきた僕が見たのは、ずぶ濡れのジュン、ボロボロのフュー、案外平気そうな顔をしたビアンカだった。
「ヒヤヒヤさせやがって……」
ジュンがふうっと息を吐いて、草むらに大の字に転がった。
ここは、さっきいた島と、さほど変わりのない島……みたいだ。違うところといえば、周りに同じような島がいくつもあることと、非常に視界がクリアだということだけだ。
「驚きましたね……全員違う場所に飛ばされるとは……」
フューはボロボロだ。何があったのだろう。……苦戦したのかな。僕ほどではないとは思うけど。
「ワタシはガツンとリベンジを果たせて、大満足だぞ!」
ビアンカが眩しい笑顔を見せた。
今何時だろう?何時間眠ってたんだろう?
僕はスマホを開こうとしたが……手がぬいぐるみだったのでぶるぶると震えてから人間になった。やばいかも、イヌ科、超便利。
僕はスマホを開いた。
……あっ。通知が来てる。
《重石竜 ストーンモス 討伐完了
報酬 6000スター
ドロップアイテム
重石竜のかけら×1
重石竜の鱗×10
重石竜の牙×2
重石竜の翼の皮×1
ストーンモスボウ×1
ストーンモスハンマー×1
ストーンモスの加護×1》
……え……。
僕がスマホを見て目を丸くしていたせいか、ジュンもフューもスマホを確認した。
そして、僕とジュンは叫んだ。
「ええええええ!?」
はは、ろ、ろ、6000スター…って……
乾いた笑いしか出ない。
確か、このグローブが950スター。
それが、6000なら…6つは買える計算…!
「こんだけあれば…あの5000スターの装備を買ってもまだ余るぜ…クククヒヒヒ」
ジュンがまた気持ち悪い笑いをしている。
「これだけの報酬を使えば、人の心も買えるんですかね……」
フューがジュンを見て、なんだか怖いことを言っている気がする。
僕ら2人がニヤニヤ笑いが止まらない隣で、何事かわからないビアンカは、つまらなそうに小石を蹴っていた。
「ビアンカだけ仲間はずれだぞ…」
しょんぼりとした空気がこちらまで漂ってくる。
そっか、ビアンカには報酬がないのか。
そういやフューが言ってたな。パーティを組んでないから報酬がうまく分配されないって。
ビアンカはスマホも持ってないし……お金ってたしか、リルとルイがキャッシュレス決済って……とりあえずビアンカにお金は入んないかも。
6000×3は18000
18000÷4は……4500?
つまり、1人1500スターずつビアンカにあげればいいのかな?
えっと…お金ってどうやったら出る……?
「お金ってどうやったら出るの?」
「は?」
「だから、お金ってどうやったら出るの?」
僕の質問に、ジュンが頭を抑えて考えている。
物分りが悪い奴だなー
しばらくして、ジュンが顔を上げて言った。
「らいう。」
「?」
「スターは、このスマホの中でしか取り扱えないぞ。」
え。
えええええっ!?
それじゃあ、ビアンカの取り分がなくなっちゃうじゃん!
物分りが悪いのは僕だったー!?いいや、そんなことはない知らなかったんだものしょうがないそうしょうがないしょうがない。……キャッシュレス決済ってそーいう意味だったんだ……。
「ねえねえビアンカ。」
「ん?なんだ?」
僕は息を吸って言った。
「僕らと一緒に、ドリーマーカルスに行かない?」
ブルームの報酬が1000スターだったのに対し、ストーンモスの報酬は6000スターでした。
報酬の量は竜の強さによって決まっていて、
ブルームは最下位、ストーンモスは下から6番目の強さって事です。
ストーンモスは分裂した後、支援職などでも倒せるレベルまで弱体化します。(しかも、スイッチに気づけば楽に倒せるギミックがついている。)
ですから強いのは最初のフェーズです。
らいうとジュン、フューだけでは到底無理でした。
それくらい、ビアンカが強いってことです。




