原因の除去?
フューに着いて行って、お城の奥に入っていく。
しばらくすると、開けたところに出た。
部屋はひどい有様で、何がひどいかっていうと、泥だらけだった。
「あ……あれ?アリオールさん達が…居ませんね……。」
「ひどいなこりゃ。」
「ううーん……汚いわね……水の魔法で綺麗にしましょうか?」
サンクがその髪に似つかわない杖を振り回しながら言った。色がなー……違うんだよね。僕の感性的に。
「そうですね……お願いしま」
フューは黙った。そして言った。
「なんでいるんですかああ!?」
ついてこないでって言ったのに!と叫ぶフュー。まるめこ……なだめるサンク。
そして、壁に近づいたり、一部壁を壊したりして、どう見ても泥棒にしか見えないジュン。
壊すのはダメでしょ……。
部屋の真ん中にはこんもりと泥があって、目玉?のようなものが付いていた。
その泥を見ていると、なんだか切なくなってきた。
僕は泥に触れた。あ。冷たい。気持ちい〜。あの、いわゆる泥パック的ないい泥だ〜。
「……て。…とって…」
目玉が喋った。
「泥を?」
目玉が目を閉じて、また開けた。
「いいよ〜」
僕は泥をすくって取り始めた。
んんん……埒があかなーい。
「ねーフュー!」
「なんですか?」
「この泥きれいにできない?あのシミみたいにさー」
ジュンが噴き出したコーヒー、綺麗にしてたよね?
「仕方がありませんね。スキルスイッチ。[クリーン]!」
フューのスキルで泥がなくなっていくと、だんだん白い肌?のようなものが見え始めた。
そしてそれからそれは……巨大化した。
「フハハハハハハ!オロカナニンゲンメ!オロカニモフウインヲトクトハ!マッタクオロカダ!」
「は!?なにやってんだよらいう!この馬鹿アホ!間抜け!ポンコツ!」
僕はなんだか心が悲しくなってきた。そ、それにスキル使ったのはフューだしい!?いやまあ僕が言いだしっぺですけども!ですけどもね!
……はあい。僕が悪かったです。
しょんぼりしていると、サンクが言い出した。
「うわあ。いーけないのよいけないの。らいうちゃんをいじめたらいけないのよ〜。そんなに体が大きいくせに〜」
サンクがジュンのことは棚に上げて白い粉で出来たモンスターを指したものだから、モンスターはたじろいだ。サンクう……やっぱり君は良い人だあっ!
「エー……」
「なんとか言ったらどうなの?ちなみに、こういう時は謝るのよ?」
「ウウウルサイ!モンスターハ、アヤマラナイノダ!!」
しょんぼりしていた僕はすぐに立ち直った。なぜかというと、そのモンスターがそこまで悪い奴な感じがしなかったからだ。
「んー……なんで泥まみれだったの?」
「ウッウッ……ナンカイキナリ、ヘンナヒトタチキテ……ドロカケテキタ……」
かわいそう……
「騙されるならいう。多分それ嘘泣きだぞ」
随分な言い方だなあ。
「嘘泣きって、そんな言い方はないと思う。ジュンヒドイ。」
「べエエエッダ。ダマサレルホウガワルイノダ!マッタクモッテヒトハオロカダナ!フハハハハハハ!」
白いモンスターが言った。ん?ん?あれ?嘘泣きだったの?
「とりあえず斬るか。時間ないし。マジックオープン、[冷剣装着]。」
ジュンの
「エエ〜ン!ヒドイヨオ〜!」
「泣いてるよ?」
「嘘だろう。」
マジックが発動する前にまた、そのモンスターは泣きはじめた。
「ハハンフハハン!オロカナルニンゲンメ!ヨクモワレノスゴイエンギヲミヤブッタナ!」
ブチっという音がしてジュンが斬りかかった。あっ…さすがザ・短気……。
ところが、モンスターには当たらない。
すご〜い!さらさらさらっと砂?みたいなのが動いて、全然攻撃が当たらない!
「うんうん頷いて感心してる場合じゃないだろう!」
僕はポカリと頭を叩かれた。えっ!?今のって、あれじゃん!
「やつあたりじゃん!」
「うるさい!元はと言えばお前がこんなん解放したから!」
あーはっはっはなんてごじょーだん……
僕が知らんぷりするとジュンが剣をすっと構えた。
「ごっめんごめんごめんってば!わかった悪かった!僕がんばるからそれでチャラで!」
「チャラって……久しぶりに聞いたわね……」
ミッション時間切れです。
軽口を叩き合っていると、そんな声がして僕らは外に出された。かなり強く。
「ぽーいっと、城から。これが体言止め。」
「いいえ…体言止めは体言で止めるから体言止めなのよ……それは倒置法よらいうちゃん………」
「お前らよくノリツッコミ、する余裕、あるな……」
「……へう〜……」
外の砂嵐が収まった砂漠に打ち付けられた僕らは、ものすごく体力が持ってかれて、枯れた気がした。
今なら水を吸い上げられすぎたサボテンの気持ちが、分かる気がする。
サンクはとりあえず、ブルームステッキを使っています。




