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DREAMERS WORLD 〜たぬきはせかいをすくえるか?〜   作者: からかさたぬき
第2章 自由な旅のはじまり編
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砂漠の街の脅威ですか?


 白いタイルの上には、黄色い砂がのっていて、ブーツで歩くとじゃりじゃりと音がなる。


 口の中も足と同じようにじゃりじゃりしている。目もショボショボする。

 僕の長い髪にも砂がだいぶ絡まっていて、

 まあ、要するに、シャワーが浴びたい。


 「シャワーが〜シャワーが〜あび〜たい〜」

 「やめろ!惨めになってくるだろ。」


 砂漠の街……つまり、キングビースト?を歩き続けること一時間ほど。

 シャワー付きの宿どころか、オンボロ宿まで満室。

 外を歩いている人はほとんどいない。

 唯一空いているのは、僕らの所持金をぜーんぶ集めたら、一室一泊できるかできないかくらいお値段がお高い、宿というよりはホテル。一室だけ空いてますよと言われた。

 そんなところに泊まっているセレブもいるんだなあ。それもたくさん。


 せめて、水が噴き出てくるところがあればなあ……この際水たまりでも構わないから……。


 時刻は午後五時。今、そこの細い棒に時計が……表面が砂で黄色くなっちゃってる時計で確認したから、間違いない、はず。


 すると、噴水が見つかった。水がない噴水が。


 「また街の中心に戻って来たのね……。最後の宿泊街は抜けてしまったのね……。」

 「もう一回探しに行くか……」


 キングビーストは、地下に市場があって、地上は宿泊街らしい。噂で聞いた。

 でも僕らは、どこの宿が狙い目とか知らないから、こんな事になってるのだ。


 サンクとジュンは宿泊街に戻りかけた。が、僕は不意に、噴水のそばでため息をついている人が気になった。それは、ホテルとか、宿屋とかにいる人以外で初めて見た人だった。



 白いターバンが、かわいそうに黄色い砂色に染まっている。なんだか親近感を覚えて、僕は話しかけた。


 「あのー。」

 「おお。ドリーマー様。私の悩みを聞いてくださるのですか。」


え。

え。

え。

え?


 「うっわ。なんでお前この非常時に街頭クエストなんて受けてるんだよ。」


 がいとーくえすと。


 「要するに悩み相談だ。つまりは。一旦始まると長い上に制約もあって面倒くさい。その上報酬も微々たるものだったりする。」

 「それは結構偏見だとは思うけど……今受けるようなものではないのは確かね。」


 ふむ。


 「あのー。」

 「そう、全ての始まりは一週間前。あの日はまだこの噴水に水が張っておりました……」


 僕はジュンにぽかっと殴られた。


 「!?」

 「何なんで殴られたのか意味わかんないみたいな顔してんだよ。話しかけたら話が進むに決まってんだろ。」 


 ほうほう。


 「と、いうことらしいのでその話」

 「ある日突然、謎の白い粉でできた怪物が街を襲い、水を根こそぎ持って行ってしまったのです!」

 「えっと。また今度でいいですか。」

 「おお。ありがとうございますドリーマー様。討伐しに行ってくださるのですか。そのモンスターはおそらく、吹き荒れる砂嵐の中に城を構えていることでしょう。ぜひお願いします!」


 ぽろろぽんぽんぽん。クエスト受注しました。とスマホが鳴ったので、見てみると、制限時間残り四十分と書いてあった。


 「……どうしよう。」

 「諦めましょう。それがいいわ。」

 「ああ。」


 僕は切ない気持ちになりながら、スマホをスクロールしていった。キャンセルボタンがあると思ったからだ。


 ほう、しゅう、一人につき10万スター。レア装備の、ドロップ?可能性……大。かっこ、指輪など……

 10万。

 じゅうまん……まんじゅう……は今、水分が欲しくなるからいらないかな……じゃなくて、10万、10万って、ええっと。


 「あのさ。これって、あんまりよくない報酬なの?」


 僕が画面をジュンとサンクに見せると、二人とも目の色が変わった。


 「受けましょう。10万スターあればあれもあれも買えるし、今日の宿も困らないわ。」

 「ああ。レア装備……くくへへへへ。」


 王道が王道とは限らない……ってこと?

 つまり饅頭も水を吸わないかもしれない?

 それは少しばかり違う?うーん。


 タイムリミットまで、あと三十五分!




 僕らはまた、体に激しく打ち付ける砂嵐の中にいた。


 「城を!探すのが!まず!大変!だったね!」

 「そうね!」


 うがーーー!砂嵐やだー!


 「ああああああ城でてこおおおい!」

 「それで!出てくるわけ!ないだろ!」

 「と、見せかけて!」

 「出てこねえよ!フラグじゃねえよ!」


 ふらぐ?あげたクラゲ?


 「揚げ物食べたいーーー!」

 「海に行きたいわーー!」

 「いい装備が欲しいんだよーー!」

 「砂嵐だからって、何でもかんでも欲望を叫んでいいわけではないと思いますけどーー!?」


 あ。この声は。


 「こんにちは!またお会いしましたね!」

 「お城の場所知らないーー!?」


 フューは砂嵐の中でもフッと鼻を鳴らした。器用!


 「教えて!欲しい!ですか!?」

 「誰が!」

 「お願いします!もう砂嵐は嫌だあ!」


 僕はもう嫌だったので、プライドなどなしに思いっきり頭を下げた。


 「素直で大変よろしい!」


 褒められた!えへ!


 「では案内しましょう!」




 「ふう……もう喉がカラカラよ……」

 「砂嵐の中で叫んでたわけだもんな。そりゃ喉も渇くよな……」


 なんかこう


 「水が……飲み水が出るスキル欲しい……」

 「ウォーターメイキングならあるわよ?ちょっと今、スキル使う気力がないけれど……」

 「ま。自分が案内して「あげる」のはここまでですから。このクエストは自分らのギルドがクリアするので。邪魔しないでくださいね。」


 フューが立ち去った。


 サンクとジュンも、間髪入れずに、フューの後ろについて行った。


 ついて行くのは邪魔になんないのかな。どうなのかな。



 ……一人は嫌だしついてこうっと。


やっとキングビーストに入った!

キングビーストは武器や防具……装備の街です。

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