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28,Q今日ですか?A明日です。

 ヒエンさんお出かけ週間も残り1日。

 明日にはヒエンさんが帰ってくる……はずだ。

 ……帰ってくるよね!多分!きっと!


「主〜ただいま〜」

「おっ!お帰りコガネちゃん」


 1人で不安に駆られていたらコガネちゃんが買い物から帰ってきた。

 明日にはヒエンさんが帰ってくるんだから買い物行かなくてよくね?とか言っていたのだが、主食のパンが朝ご飯できれた。

 さすがに主食無しは辛いよね。って事でコガネちゃんが買出しに行っていたわけだ。


「主、主。これ知ってる?」

「ん?チラシ?」

「チラシ……?」

「あ、知らないか。色んなお知らせが書いてあったりする紙の事だよ〜」

「じゃあ、多分それ」


 コガネちゃんは言いながら買い物籠をガサゴソやっている。

 そして1枚の紙を出してきた。


「これ」

「ラミア?……お?おおお?勇者?」

「うん。ラミアから勇者が旅立ったって」

「勇者って、あれ?世界救うとか魔王倒すとか言いながら善良な市民の家の箪笥を漁る人達?」

「……主は、勇者パーティーに何かされたの?」


 ふむ。この世界の勇者さんは勝手に人様の家の物を取っていったりしないらしい。


「いや、ちょっとした聞きかじり」

「聞きか……まあいいか」


 コガネちゃんが考えるのをやめた。

 対応早いな〜コガネちゃんは。


「勇者は、魔王倒すくらいしかしないよ」

「え?勇者さん仕事少なくね?」

「いや、魔王を倒す旅のついでに人助けしたりしてるから、いいんじゃない?」

「ついでなの……?」

「うん。わりとついで」


 勇者さんの人助けはついでらしい。

 それって人様の家の物を取っていくのと同じくらい勇者らしくない気がする。

 むしろ勇者ってなんだ?


「で、その残念勇者さんがどうかしたの?」

「えっと、あ、そうだった。残念勇者さんが旅立ったんだった」

「魔王倒すついでに人助けする旅に?」

「魔王倒すついでに人助けする旅に」

「へぇー。勇者さんファイト〜」

「ラミアはわりと近いから、勇者さん来るかも知れないよ」

「ラミアって地名だったのか」

「国名だよ」


 コガネちゃんは勇者さんが勝手に残念にされてる事にはツッコまない主義らしい。

 それとも本当に残念勇者なのか。

 なんでもいいか。

 とりあえず、勇者さんが来店したらメガポーションとウルトラポーション(メガの上)をご購入頂くとしよう。勇者なんだし、きっと買ってくれるよ。高すぎてここ半年売れてないらしいウルトラポーションも。


「ね〜コガネちゃん。勇者さんって強いの?」

「さあ?先代勇者さんパーティーはめっちゃ強かったらしいけど」

「先代勇者?」

「前の代の魔王を倒した勇者さんパーティー」

「……魔王2代目なの?」

「いや、もっと桁は上だと思う」

「魔王さん代替わりするの?」

「そりゃあ、まあ。人間の王だって、死ねば代が変わるでしょ?それと一緒」


 なーるほど。それでいつまでたっても勇者さんと魔王さんは戦ってるわけか。

 それじゃ、世界平和とか成し得ないね。

 成し得るわけないね。


「魔王さんって、なんかしたの?こっち側に魔獣送り込んだとか?」

「それをやっていたのは先代魔王までかな。今の魔王さんは別に何もしてない」

「え?じゃあなんで倒すん?」

「…………勇者さんが、現れちゃったから?」

「勇者さん傍迷惑かよ」

「そう言わないであげて。多分魔王さんに負けるから虐めないであげて」

「何だかんだコガネちゃんもボロクソ言ってるよね」


 勇者さん現れたから特に害はないけど魔王さん倒しましょ〜ってか。

 それもはや正義じゃなくね?

 勇者さんパーティーが悪じゃね?


「コガネちゃん、勇者さんってなんだろうね……」

「うーん……なんだろう?」


 結局、この日はその後、勇者さんとはなんなのか考える会が設立されて終わった。

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