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底辺FPS配信者のオレが、新米Vtuberのコーチに就任してしまった件 〜一応理論上最強キャラの全1です、はい〜  作者: お汁粉パンチ


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第5話 コーチングその1


「すみません、負けちゃいましたぁ……」


「いえいえ、大丈夫ですよ! こっから上手くなるためのコーチングですから。

むしろ圧勝されたら仕事無くなっちゃいますし!」


「そ、そうですよね! お願いしますっ!」


 試合としては5分間やったものの、あちらの方が解除を進めていたためカウント負けという形。

 ちなみに彼女のキルレートは、5キル6デスだった。


「試合を分けたのは、2分と少し経ったぐらいのデスしてしまった所ですかね。

あそこから少し劣勢が続いてしまいましたし」


「え〜っと……そうですね」


「……といっても見ている方はついて来れないかもしれないので、動画を見ながら振り返りましょうか」


「はい! お願いします!」


 流石に彼女も精一杯だっただろうし、きっとそんな風に言われても覚えてない……という状態だと思う。

 そんな訳で、こちらの画面を彼女に映してもらう形に。

 

 

「えっと、ここですね。打開の最中に味方がやられてしまった所」


 動画を再生していき、この試合のターニングポイントとなった部分で一時停止させ、


「味方の伽羅子が敵の餓鬼道にやられてしまいましたが、マップを見るとそれは右のサブ通路なんですよ。

なのでこのタイミングでメイン通路をプッシュ出来たら、上手くいったかもしれません。

相手は先ほどこちらを倒すためにスペシャルを殆ど使いましたし、アタッカー不在のようですから」


「なるほど! 確かに、ここで死なない様に動いて、カウントをいっぱい進められちゃいました……」


 要所要所のポイントには、マーカー機能で書き込んでいく。

 このステージ……ニュルレン街道は太いI型の中央メイン通路に、S字のサブ通路を重ねた、上からだとまるで$の様な形をしている。

 

 そしてここでは中央に3人、サブに1人と分けるのがセオリーであり、上手いこと挟んで中央広場を制圧出来るかが鍵を握る。

 だからこそ通話のない野良では攻守を入れ替える……打開が難しく、サブ通路の1側がやられてしまうと今回の様な結果になってしまうのもよくある事。

 そのためワンチャンスを掴むためには、多少強引にでも突っ込まないと好転しないのだ。



 パンパンジー

・ここ本当事故りやすいよなぁ〜


 チョッキー

・ランクのここ本当に嫌い


 しゃもしゃも

・橙がまともな解説を!?



 やっぱりコメントを見ていても、同じ考えの人は多いみたいだ。

 ……しゃもしゃもとかいう奴には、俺にどんな印象を持っているのか小一時間問い詰めたい所だけど。



 ミミール

・いきなり難易度高くない?風音って初心者なんでしょ?


 

「……確かに、今回話したのは結構ハードルは高いです」


「あっ、そうなんですか?」


 だってこれは、VC(ボイスチャット)無しに味方の動きをマップで確認して動きを変えろ、プラスでキルログは目を通しながら相手の誰がそれを行ったか確認しなさい、と言っているのと同じだから。

 少なくとも、廃都倶楽部初めて数日の人に求めるモノではない。

 けれども、


「ただ沙倉さんはエイムの基礎がしっかりしていますから、少し難しいですけれど立ち回りの方も勉強しても良いのかな、と思いまして。

終了間際に見せた、あのスペシャルの一撃は素晴らしかったですから」


「………!」


 マグリスのスペシャルは、ヘッドショットで一撃必殺。

 跳弾がメイン能力ではあるけれど、跳ねさせずにスナイパーの様にも扱ってもそれなりに強い。

 そしてそれをこの一発勝負の舞台で決める胆力は、伸び代であり……間違いない才能だ。


「そうしたら大会本番までにはシルバー……いや、ゴールド帯へ行けてもおかしくないポテンシャルを感じましたし。

……もちろん、沙倉さんのやる気次第ではありますけど」

 

 焚き付けるのが目的な言い回しではあるものの、半分以上は本心だった。

 その熱は彼女にもしっかり伝わってくれたのだろう、


「全力でっ、頑張りますッッッ!!!」


 元気が溢れて堪らないといった様子の返答。

 ……若干耳がキーンとするけども。


 

 勇者マサヒロ

・褒めて伸ばすタイプなのか


 アンラッキーガール

・褒め上手


 極楽

・負けちゃったけど、確かに上手かったわ


 ゴールドから抜け出し隊

・じゃあ”先に”ゴールドで待ってるで


 粘々ギブアップ

・ならチームメイトの私にも、もっと優しくしてくれよぉ〜

 


 好意的なコメントの数々は彼女の人徳だろうか。

 それは彼女の……そして俺のモチベーションに繋がる。


「という訳で、次やっていきましょうか!」


「はいっ!」


「とはいえ、流石に立ち回り座学だけだと地味な回になってしまいますよね」


「え〜っと、まあ……そうかもしれないですね」


 上手くなる最短ルートならば、座学をするのが一番良い。

 けれども絵面が地味だし、きっと未プレイ勢はあまり実感が湧かずに、見るのも中々しんどいだろう。

 だからやるのは、


「派手で……実戦でも役立つ講座を、やっていきましょうか」


「何ですか、それはっ!?」




「マグリスを使う理由の一つでもある……TierGodキャラ、アイゼン狩り講座です!」

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