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底辺FPS配信者のオレが、新米Vtuberのコーチに就任してしまった件 〜一応理論上最強キャラの全1です、はい〜  作者: お汁粉パンチ


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第3話 コーチング依頼!?

「はぁ……ようやくこれで、8000復帰」



 マルオ

・ナイス〜

 

 寒気タン

・30連勝やべ〜!!


 

「あれ、もう30連勝してたっけ?

……ホントじゃん、今日絶好調かも!」


 コメント欄に言われて戦闘履歴をスクロールしていくと、確かに敗北試合が一切見当たらなかった。

 この結果には、椅子の上で伸びをする俺も、口元が緩くなってしまう。

 ……ワイプ付けてなくて本当に良かった。

 流石に人様へ見せられる状態ではないのだから。


 とはいえ、今日は調子がいいからか見てくれる人も比例して多い。

 ふと目を向けたサブモニターに表示された、111人という現在の視聴者を表す数字。

 普段の数倍の視聴者数に喜びを噛み締める俺……ストリーマーの(だいだい)、21歳。

 

 そんな俺は少し上がったテンションで、コメント欄へと目を走らせていく。

 このランク帯でのマッチング時間は長いのだから。

 そうして1つ1つ丁寧にコメントを返していく最中、



 粘々ギブアップ

・おつ〜、そういえばララトーク見た?



「んっ?ねばっちゃん、何か用あった?」



 粘々ギブアップ

・いや、私からじゃないけどさ〜……取り敢えず見てみてよ


 Ram

・あっ、それ俺も気になってた!どうするん?


 マルオ

・オレモ〜


 寒気タン

・じゃあ、俺も?



「いやいや、どういう流れっ!?

なんか、見るの怖くなってきたんだけど……」


 ララトークは日々の出来事を呟いて、それを世界に届けるSNS。

 それにはオープンな場だけではなく、個人へ秘密裏にメッセージを送る機能も存在する。

 一応俺も配信開始を告げるものだったり、大会結果なんかを投稿したりするのに使っていた。

 後は……誰かからの、大会へのお誘いが来た時のやり取りとか。


 何かコメント欄が騒がしいし、それ関係かな〜という推測。

 片っ端から有名な廃都倶楽部ストリーマーとプロの名前を頭の中で挙げながら、手元のスマホでアプリを開く。

 

「そう言えば配信開始報告してなかっt……んんっ!?」


 何となく漏れた呟き。

 けれどもそんな事は簡単に吹き飛ぶぐらいの内容が、そこには書かれていた。



 

 沙倉 風音@ドリクエ


 夜分遅くに、突然のメッセージしてすみません。

 株式会社ドリームクエスト所属Vtuberの沙倉風音と申します。


 アンラッキーガールさんの配信で見た、あなたのプレイに惹かれて『マグリス』を使いました。

 ですが中々上手くはいかず……。


 でも……どうしても諦めれないんです!!

 どうか、一ヶ月後開催のドリクエカップまで、コーチングをお願い出来ないでしょうか!

 お手隙の時間だけでも、良いのでぜひっ!!



 それは──何とも熱烈なメッセージ。


 

 Ram

・なんか、こっちまで恥ずかしくなってきた……


 

 ………ん?


「あっ、やべ。読んじゃってた!?」



 マルオ

・全部ばっちし、聞こえても〜てます。はい


 寒気タン

・熱愛!?もうこれ、炎上だろ()




「なんで矢文で本丸が炎上してんのさ……」


 見知らぬ女性?からのメッセージ。

 なのに読み上げたら炎上案件、とんでもない爆弾である()。


 流石に炎上しないはず、と信じたい。

 ……全くあちらのファン層が分からないから、すごい怖いけども。

 多分大丈夫だろ……うん。


 とはいえ先に考えるべきは、


「コーチング……どうしようか?」



 ナッツ

・受けないんですか〜?



「選んでもらえたのは光栄だけど、自信はないな〜。

だって理論より、感覚でやってるしさ」


 彼女のいうドリクエカップが廃都倶楽部で行われるのも、参加者が有名プロなどにコーチングを受けているのも知っている。

 ララトークを何となく見ていたら、流れてくるし。


 だからこそ、初心者コーチングに定評のある彼らに勝つ自信はなかった。

 スポーツなんかでも、現役時代感覚でやってる名選手が指導者をやっても上手くいかなかった、なんて事例を幾つも聞いた事があるし。

 ……自分で自分を名選手呼びは、冷静に考えると恥ずかしすぎるが。


 う〜ん……どうしようか。



 ……でももう、これ以上考えても好転する気はしない。

 とはいっても、ここまでお願いされたら簡単に断るのもアレだ。

 


 だから……いつも通りの方法で、決めることにする。



「じゃあ宣言! 次のマッチ勝ったら、コーチングします!」


 

 Ram

・それは……あちぃな!


 寒気タン

・この展開でボロ負けしたりしてw


 粘々ギブアップ

・もし負けたら、私が切り抜いて拡散してあげよう



「……負けにベットした奴、全員後悔させてやるからな」


 そうして、深い呼吸を挟んで集中状態へと入る。

 ……何か意図せず、コーチングやりたがってるみたいな状況になってる。

 

 まあいいか、たまには。

 放送事故にだけは、ならなきゃ良いけど。


 シャキンッッ


 マッチング完了を告げる合図が鳴る。

 そうして俺は、画面の中の世界へと意識を吸い込まれていくのだった。





 チャンピオン8001→8005





 

「……ねえ送っといてアレだけど、実はこの沙倉さん怖い人だったりしないよね?」



 粘々ギブアップ

・もう、そのくだりやりました


 マルオ

・草


 Ram

・もう仲良しだろ、これ

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