3話 思っていた以上に人外でした
「ふへっ!?」
俺は何してたんだ、、、?
思考を巡らせる
エリス様の神属になるとかなんとか
それで儀式みたいなのが終わってから意識が落ちた
ような
「お目覚めの気分はどうだい?」
エリス様とは正反対の凛とした聞いたことのない声がする
声の聞こえた方向に向き直る
長身のすらりと整った身体
輝いて見える金髪
そして冷たさを感じさせる眼の中にある慈愛を持つ
俺が知っているのがあっていれば
「、、、」
反射的に跪いてしまうほどの威圧感
不思議とエリス様よりは体が震えなかった
「ほう、人族が私を見て正気を保って居れるのか」
厳密には違うけど元人族らしいけどね
「そうか 元人族 だったな」
、、、なんで当然の様に心が読めるんだろう
きっとこの人も女神様なんだろうなぁ
それにしてもエリス様が見当たらない
「紹介が遅れたな、私はヘリネオス、君たちのいう太陽の女神だ」
うん、何となく予想はついてましたよ
分かっていてもやはり驚いてしまう
「エリスならあっちだ」
指さす方向へ目をやる
「ふご!ごふふがふが!!」
両手足、眼、口元を布で縛られているエリス様がいた
大丈夫あれ?絵面まずくない?
「まず君に謝ることが2つあるんだ」
そういうと申し訳なそうに言うヘリネオス様
「呼びにくいだろう、ヘリで良い」
「さすがにちょっとそれは、、、」
苦笑するしかない
さすがにヘリネオス様を呼び捨ては、、、厳しいかなぁ
「好きなように呼んでくれ」
「分かりました」
「本題に戻ろうか、1つ目君の職業についてだ」
その話が出てくるとは思わなかった
「調合師についてだが、こちら側の手違いで君に渡すはずだったスキルが抜け落ちていたことだ」
「ど、どういうことです?」
「基本的にこの世界は 強い職業に弱いスキルが 弱い職業に強いスキルが とできている」
なるほど、つまり俺のもらうスキルがどっかいって
挙句、それが最弱職業だったと
「それで、君が今までに受けてきたことについて謝られせくれ」
ばっ と頭を下げるヘリネオス様
「謝らなくて大丈夫ですよ、そのおかげでエリス様の神属になれましたから」
「なら良かったんだが、、、そして問題の2つ目だ、今君は エリスの神属 と言っていたな」
「はい」
「はっきり言おうか、君は神族になった」
「、、、?」
「ややこしいが 神属は神のより深い信者のことだ 神族はその名の通り神の一人だ」
「それ大丈夫ですか?」
「正直厄介なことになった、神族になるにはいくつもの神々の許可を得てなるものだからな」
「それを俺がすっ飛ばしたと」
「その通りだ、しかも堕女神の力で、というのが更にことを難しくしている」
「うわぁ」
ヘリネオス様の前の無礼だが許してもらおう
「だが、策がないわけでもない、神々を黙らせるほどの力があればそう簡単に口を挟まれなくなる」
「それが俺にできますかね?」
「それは、、、厳しいかもな」
「じゃあ、俺の職業を変えることは?」
「すまないが、それはできない、職業とはそのものの魂と強く密着している、下手にいじると君の魂が消えることになりかねない」
「そうですか」
「君が気負うことはないさ、元々、、、」
ヘリネオス様が視線を向ける
「アイツが悪いからな」
エリス様の方を睨む
「私が悪いって言いたいの?!」
「そういっただろう」
女神様たちの口喧嘩だ、一生眼にできないかもな
「本当にごめんなさい」
エリス様が頭を下げる
「やめてください、俺は気にしてませんから」
本心だ、落ちこぼれの俺に対して向き合ってくれた数少ない人だから
その人を見捨てるのは俺自身が許せない
「そう、、、」
元気がないなと思っていると
「アル君と言ったね、私に信仰をしてみないかい?少なくともエリスよりは待遇がいいと思うよ」
そういうことか、エリス様はこれを不安に思っているのか
「ヘリちゃんに変わったりしない?」
エリス様にしては珍しく弱弱しい
でも俺の答えは決まっている
「しませんよ、少なくともエリス様が嫌というまで信仰するつもりです、というわけですいません、ヘリネオス様」
「エリスの言う通りか」
「ふふん、言った通りでしょ、でもありがとね、アル」
クルっと翻り俺の目を見て微笑む、その仕草に少しドキッとする
やっぱり可愛すぎる
はっ、なにを考えているんだ俺は
「どうしたのアル?顔赤いわよ、熱かしら」
「えっ、いや何もありませんよ、、?!」
「そう?だったらいいわ!」
よかった元気を取り戻してくれたようだ
「そうだ、最後に」
ヘリネオス様が話す
「一応、今はアル君も神族だが序列的にはエリスの方が高いからな、これを機に高見を目指してまたらいい」
「とりあえず、毒牙の九頭竜を倒すことを目標にします」
「ああ、いいと思うよ、さてあまり地上に干渉してはいけないからな、そろそろ戻るとするよ」
「分かりました、お世話になりました」
「ばいばーいヘリちゃん~」
すっと音を立てて目の前から消えたそんなこともできるんだなぁ
「じゃ、アルは神族とはいえまだまだ最弱には変わりないからね、鍛えるのは続けるわよ☆」
「が、頑張りますね、、、」
「それは、それで、私に尽くしてくれた可愛い信者にはご褒美が必要よね」
エリス様が不敵な笑みを浮かべる
「何するつもりですか」
「可愛い私の信者にご褒美をあげるだけだ・か・ら」
そういうとエリス様は俺を押し倒す
「おとなしくて良い子ね」
俺の服の襟を掴む
「全部、私に委ねて」
俺の童貞が奪われると思ったとき
「残念でした、さすがに私でもしないわ、お預けよ☆」
「俺の覚悟返してくださいよ」
「して欲しかったの?」
「覚悟だけですよ」
「そっか、して欲しかったのね」
「別にしてほしいわけじゃないで、、、」
「じゃ、してあげるわ」
俺の言葉を遮り 次に視えた光景は
「これで今は我慢して」
俺にキスをするエリス様だった




