捜査課の仕事①
エリオット様と食事に出かけた翌日。
「さて、今日は第7騎士団から依頼が来たから、魔導具の解析を手伝ってもらうぞ!」
「はい!」
やっと研究員らしい仕事が…!
「じゃあジョセフ、お嬢ちゃんへの説明は頼んだぞ!」
「はい」
後ろを向くと、いつの間にジョセフが立っていた。あれ、というか…
「ジョセフさんって、捜査課の方だったんですか??」
「ええ、実は。と言っても私も異動してきてからそれほど時間は経っていませんけどね。」
「そうだったんですね、ジョセフがいてくださって良かったです!」
「ハハ、私もシェルシェーレ様と一緒に仕事ができて光栄です。」
「そんなにかしこまらないでください。ここではジョセフさんのほうが先輩なのですから、私のことは気軽に"シェルシェーレ"とお呼びください。」
「呼び捨てはさすがに…では"シェルシェーレさん"と。」
「はい!」
なんだかんだ最近癖が強い人ばかりと一緒にいたから、ジョセフさんみたいな常識人と一緒にいると心が休まる……
お前が人のこと癖が強いとか言えるのかって?それはそれ、これはこれだよ。
「随分と仲良さそうじゃねえの?」
そこへエリオット様がやってきた。
「いえ、そういう訳では…!」
ジョセフさんは顔を赤くしてドギマギしている。純粋な心をお持ちなのは素晴らしいけど、エリオット様に真面目に取り合うだけ無駄ですよ。
「こんにちは、エリオット様。今日はどういったご用件で?」
「捜査課への魔導具の解析依頼だよ。ダグラスさんから聞いてるだろ?」
「そうでしたね。…ところで、捜査課の他の方は…?」
「あ…今日は私とシェルシェーレさんしかいませんよ。というか、最大でも5人しかいませんしね。」
「え……」
そんなに少なかったの!?ちゃんと確認してなかったな…
「それでちゃんと回ってるんですか…?」
「普段はあまり大量に人が必要な仕事はありませんし、何かあれば他の課からも応援に来て貰えますので。むしろこっちが応援に行くことも多いですよ。」
「なるほど…」
「さて、じゃあそろそろ始めるか!」
――――
「まずこの魔道具を入手した経緯だが、昨日当番だったうちの騎士が大きなバッグを持った不審な男をみつけ、中身を改めたところこれが出てきたらしい。」
そういうと、エリオット様はその魔導具を取り出し見せてくれる。
「指輪…ですか?」
「ああ、バッグの中身はこれ以外みんな武器で無造作に入っていたのに、これだけやたら頑丈そうな箱に入ってたんだよ。」
「それで武器はカモフラージュで指輪が何か重要なものであるかもしれない…とかそんなところですか?」
「そうだ、よくわかったな?」
「それくらいならなんとなくは。」
でも武器がカモフラージュだとして、なんでそんな逆に怪しまれそうなもので隠そうとしたのかは謎だけど…実際騎士さんに捕まっちゃってるわけだし。…まあ、それを考えるのは私の仕事じゃないか。
「あ!」
すると突然ジョセフさんが声を上げる。
「すみません、私急ぎの用事があることを忘れていました!」
「え?」
「すみませんシェルシェーレさん、できる範囲でいいので作業を進めておいてください!」
「え、ちょっと!?」




